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令和4年度NHK新人落語大賞

年末のお楽しみ、NHK新人落語大賞の放送がありました。

桂源太さん「元犬」
桂天吾さん「強情灸」
立川吉笑さん「ぷるぷる」
露の紫さん「看板の一」
林家つる子さん「反対俥」
三遊亭わん丈さん「星野屋」

皆さんエネルギーと情熱に溢れていて、それが画面越しでも伝わってきて、とても面白かったです。各人11分という時間制限の中、工夫に工夫を重ねておられて、どのネタも良い。さすが勝ち抜いて来た方々です。

優勝は、立川吉笑さん!十八番の「ぷるぷる」を披露されました。これはもう、文句なしですね。審査員の方々も全員が10点満点。私も噂には聞いてましたがまだ聴いたことのなかった「ぷるぷる」大いに笑わせて貰いました。

この「ぷるぷる」、松脂で唇がくっついちゃったという、本当にくだらない話なんですよね。でもそれが抜群に面白い。とにかく研ぎ澄まされているなという印象でした。擬古典の新作を自ら百近く作って、作っただけではなく、さらに研鑽を重ねる。並大抵の才能と努力で出来ることではないと思います。理論と実践の両輪がフル回転してる様を堪能できました。

くだらないことをとことん突き詰める、命をかけてそれを磨く、なんと素晴らしい世界でしょうか。立川吉笑さんおめでとうございます。ジャンルを飛び越えてあらゆる場所からお客さんを引っ張ってこられる稀有な存在だと思います。益々のご活躍を期待しております。

惜しくも準優勝だった三遊亭わん丈さんの「星野屋」も良かったです。あの短い時間で騙し騙されのストーリーの面白味がしっかり伝わってきました。長い噺も聴きたくなりました。

あと、収録は一ヶ月前なのに、今日の放送まで一切そのネタバレ情報が流れなかったのも凄いですよね。毎年凄い。みんな「粋」ですね!