自分を蔑ろにした先にあるもの

 世界的に見てどうかは分からないけれど、日本には自分を大切にするということをしない・できなくいて、その結果、体調を大きく崩してしまったり、とても多くのものを失ってしまったりと破滅している多くいる気がする。そういう私自身が自分を大切にできない・しようとしない人間であると思っている。

 自分自身を大切にしていないというのは、だいたい後から気づく。一日の終わりに眠る前に行われる独り反省会なるものの中で「あぁ、あれは破滅的言動だった」とか「自暴自棄な行動だった」とかよく思うのだ。そうやってどんどん自分自身が自ら傷付いていることを知る。もちろんすぐに自覚することなく時間が経ってから自覚しどうしてあの時...みたいな傷付き方もたくさんする。

 どうして自分自身を大切にするということができないのか考えてみた。そして答えとして出てきたものの中に『自分を含めた誰も信じていない』というものがあった。自分の能力は他人から見ればよく過小評価といわれるくらいには低いし、他人に任せて何度もリテイクを出すくらいなら自分が時間と体力的にきつくても全部やり、ダメだしは全部受けてやるくらいの気持ちでいる。それくらいには他人に対する信頼も信用もない。

 その結果、明らかなオーバーワークになり体調を崩し、自暴自棄になっていく。そして、一案件終わればしばらくは回復期に入って回復が終われば無茶をするという負のサイクル。このサイクルにはまれば心が粉砕されるまで続く。そしてサイクルが止まったころには社会的には役立たずが出来上がっているというわけ。

 鬱病とかの精神病は環境が原因になることが多いとはいえ、自分自身を大切にできていないことが根底の理由にあるのではなかろうか。鬱は再発しやすいというのはマインドが変化できていないから結局似たような場面に遭遇すると何度でも辛かったことだけを思い出してしまいダウンする。このようなことが起こっていると思う。

 自覚の有無に関わらず自分を大切にできていない人は自らの出来事は自らで解決しなければならないと思っていることだろう。それは大きな過ちである。自らが遭遇した出来事は自分一人で解決することもできるかもしれない。それでも、大切な人誰か一人にでも手助けしてもらうことで劇的に楽になる。解決の過程でいざこざが起きるかもしれないがそれでも責任を擦り付けることができたり、話し合うことで自分では思いつかなかった方法で解決できるかもしれない。自分を蔑ろにして得られるものは破滅くらいしかないと身をもって体験する前に知っていた方がいい。

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