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会社の目的4.0について考察

会社の目的とは何でしょう?

会社の目的1.0 = 会社の目的は利益である
会社の目的2.0 = 会社の目的は顧客満足度である
会社の目的3.0 = 会社の目的は人間の幸福である
会社の目的4.0 = 会社の目的は流動系を進化させより抵抗の少ない流れを生み出すことである


ここ定義する価値観は内包しながら発展していくという特徴があります。目的3.0で運用されている組織であっても、1.0と2.0の価値基準も持っているということ。複数の視点から出来事を観察できるという状態が健全な発達には欠かせません。

ちょっと脱線しますが、子どもの発達において両親という絶対的価値観のスグ傍で、温かく見守ってくれる祖父・祖母の役割は絶大で偉大だな〜と感じます。住宅事情や両親共働きなどの制限を「弱い専門性」でカバーしてもらえるという経済的メリットもあるので、2世帯住宅とかスープの冷めない距離での共同生活とか、見直してみると良いのではないかな?と思います。


会社の目的1.0とは?

改めて説明するまでもないとは思いますが、株主(社長)の利益(金銭的利益)を最大化するために会社は存在している。という考え方です。
従業員を大切にする(大切なフリをする)のは、自分の手駒を失ってしまうから。従業員を道具のように見立てています。
デメリットばかりが見えてしまいそうですが、人生の目的を見失っている人にとっては好都合だったりします。何をしたいのか分からない…しかし食べるために仕事はしないと…。という。
金だけでは幸せになれないが、金を稼がないのはただの夢想である。という現実を見せてくれる世界観でもあります。


会社の目的2.0とは?

会社の目的は顧客満足度の最大化である(会社の目的は顧客の創造である)というベクトルです。
1人の顧客を注意深く観察し、その人の人生にとってお役に立てるなにかを提案する。ここで言う提案とは、自社の提供する商品・サービス以外のなにかかもしれない。そこに市場の創出の入り口があるのだ。という考え方ですね。
現在の世の中にあるもののみならず、イノベーションで新しいなにかを創り出し人に貢献していくことで人間社会は発展していく。その鍵は顧客にあるのだ。という理解です。決して「お客様は神様です」の文脈で使われていないことに注意していただきたい。
※「お客様は神様です」と最初に言った三波春夫さんも、ご自身が発した意図とは異なる意図で受け取られてしまったという説も…。


会社の目的3.0とは?

会社の目的2.0から3.0の間で、大きなうねりがありました。「顧客満足度」「従業員満足度」など言葉が微妙に変化しながら、人間の発達と社会のリンクを求め続けてきたように思います。それが「人間幸福度」という流れに集約されました。
人は幸せになるために生まれてきたのだ。その幸せを追い求めるツールとして会社は存在しているのだ。という価値観ですね。
幸せとはなにか?
何のために仕事をするのか?
という、一番大事な問いを置き去りにしたまま…我々は豊かになりたいと願ってきました。
その問いに答えて自分らしく進もうよ。というのが会社の目的3.0だと解釈しています。


さて、会社の目的1.0→2.0→3.0と時代が進むにつれて、より個にフォーカスされていくのが興味深いです。
会社という人が集まる集合意識から始まり、その集合意識の価値観を深堀りすればするほど個人の意識領域に手を突っ込んでいく。

では、個人の幸せという…個人の価値観の最深部まで掘った先に何があるのでしょうか?


会社の目的4.0についての考察

個人の意識の最深部のその先は、集合的無意識との接続です。
そしてそれは、地球全体との接続だと言えるでしょう。

樹や河川、風の流れや雲の動きを見ると、個人の意識よりも大きな何かの力を感じます。無意識の話を意識の世界で表現するので、例えを使用しないと伝達が不自由なのですが…それは流動なのだと思います。

流動するものは何のために流動するか考えて動いていないということ

「有限の流動系が時間の流れの中で存続する(生きる)ためには、その流動系の配置は、流れを良くするように(流動抵抗を低減するように)進化しなければならない」

ただこれだけです。

これを組織に置き換えて考えると「流れをよくする」という言葉だけで、実に多くの問題が再デザインできます。

・生命は流れと動き
・階層性で流れは加速できる
・都市と流通の地理的配置
・遠距離を高速で&近距離を低速で

出現しつつある新システムに興味わきつつ、社会と個人(人間)の密接なリンクに畏怖の念のようなものを感じる毎日です。

会社の目的4.0については、もっと多くの議論を重ねていきたいです。対話したいのでお誘い待っています。

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