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【数々の現場を見てきた税理士実録】上司部下を繋ぐもの。関係の質がめっちゃ大事なんよ!

前回このように書きました。

※例外的に、このようなメッセージがきちんと伝わる事もあります。
それは、両者が心から信頼しあっている状態の時です。いわゆる愛のムチは、両者の(特に部下の)信頼関係がキモです。



という訳で、今日は
【関係の質】です。

以下の図は、米マサチューセッツ工科大学(MIT)組織学習センター創始者のダニエル・キム氏が提唱したもので、組織が成功に向かうために必要な4つの要素とその関係性のサイクルを示したものです。

4つの要素とは
①関係の質
②思考の質
③行動の質
④結果の質
です。

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上司が部下に対してダメ出しをする、詰める、という行為を例にとってみましょう。


【ダメな例-バッドサイクル-】
「④結果の質」から入ってしまうとダメなパターンに陥ります。

結果にフォーカスし、どうしてこんな事になったんだ!と上司は部下に詰めるシーン……よくありますよね。
なんで売上目標未達成なんだ!!!とか。

世の中、想定外の事も起これば、偶然に左右される事もあります。商売は時の運だったりもしますから。そういう言い訳を斟酌せず、上司は結果だけを見て部下を詰める。

すると、「①関係の質」が悪くなります。
あの上司、超ムカつくよ。
お前ならノーミスで何でもできるのかよ。みたいな

つられて「②思考の質」が悪くなります。
上司はムカつくし、この会社に居ても評価されないだろうし、適当にサボって勤務時間つぶそう。みたいな

すると「③行動の質」が悪くなります。
時間を潰すようなアリバイ仕事だったり、アポイントの前の入念なチェックがおろそかになったり

巡り巡って「④結果の質」がさらに悪くなるのです。

部下に詰めれば詰めるほど、部下はバッドサイクルに入り、結果が出なくなります。


【良い例-グッドサイクル-】
何か部下が悪い結果を持ってきた……。そんな時
①関係の質」を徹底的に良くするように上司はアプローチします。

何かプライベートで困った事があって集中できなかったりしていないか?
俺の事前のチェックが足りなかったか?
一緒に謝りに行くぞ!
俺が全責任は取るから今回の事は気にするな。

こんなアプローチですね。
まずは、徹底的に部下の成功をサポートする。ミスをカバーする。
部下のお困りごとを解決する。一緒に勉強する。

すると
部下はきっとこう思う訳です。
俺のためにこんなにしてくれてありがたい。なんとかしなくちゃ!
「②思考の質」が変わってきます。

積み上げ型の勉強や、事前準備など細かいところに配慮がいきわたるようになってきます。

当然、「③行動の質」が変わりだします。
他人からの信頼を得られるようになり、責任感が充実感に変わってきます。

最終的に「④結果の質」が変わります。
成果を出せる部下になりました。



このように
関係の質から改善していけば、組織の循環はとても良くなっていきます。


私は透明性、という言葉が大好きです。
透明性というのは、相手を最大限信頼していますよ。という暗黙のメッセージです。

上司が透明性を持って
心から部下の成功をアシストできるように
関係の質を高めていく

これができるようになってくると、上司自身の垂直方向の成長であるといえます。愛のムチのみならず、両者の関係性が良好なのであれば、何をしてもサポートされている感覚を得る事ができるでしょう。
垂直方向の成長を意識し、OSをアップグレードするという世界はいかがですか?


はい、という訳で
関係の質でした。

次回は反響が多かったテーマについて再度取り上げます。
4つの戦術のうち「単価アップ」
について書きましょう。

ではまた!


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