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TRAIN TVとノンセクション 2024/06/24の日記

JR東日本は、近頃車内で「TRAIN TV」なる無音の映像番組を流すようになった。これがまあつまらない。不快と言ってもいいくらい。

「嫌なら見るな」は10数年前の地上波テレビに向けての言葉だったか。しかしTRAIN TVはそうもいかない。電車という狭い密閉空間では顔を上げればどうしてもモニターが見えてしまう。

調べたところ、TRAIN TVは「JR東日本企画」が立ち上げた番組らしい。

週にのべ8,400万人(jeki調べ)に情報をお届けしているJR東日本の車内モニターは、広告中心の編成を番組中心へ刷新。新しい時代の生活密着メディアとして、より便利に、より楽しく生まれ変わります。

PR TIMES『“電車の中のテレビ局”「TRAIN TV」 本日から放映開始 ~4月1日(月)よりJR東日本の13路線・36駅 約65,000の広告面で開局プロモーションを展開~』

「広告中心から番組中心へ刷新」というが、とてもそうは思えない。これからバラエティ番組の形をした広告を打っていくつもりなのだろう。これから電車に乗る度こんな映像が目に留まると思うと憂鬱だ。

東京は、あまりにも広告に溢れている。外に出て広告を目にしないことはほとんどない。電車の中は顕著だ。「老後に備えてお金を稼ごう!」「やりたいことをやるために転職しよう!」「こんなカッコいい商品があります!」感嘆符のついた、前向きな広告が所狭しと並ぶ。成長・前進してこそ人間だ、現状維持に甘んじる人間はダメだ。そう言い聞かせてくる。
「経済的・物質的に豊かになると、心が貧しくなる」とは良く言われることだが、その原因の一つに広告があるのではないだろうか。豊かになると、広告が説いてくる「アレをしたほうがいい」「コレをすべきだ」という選択肢が、実現しようと思えば出来てしまうようになる。実際は、人間は怠惰で時間の制約があるから、その全てを実行することはできない。結果、後から「あの時ああしていれば、もっと人生は好転していたのかも」と後悔してしまう。

今の東京は、広告が選択肢を増やしすぎて、多くの人を病ませているようにしか思えない。


テレビ離れが叫ばれ始めて久しい昨今、「テレビはつまらない」という言説は至る所で聞くのに、テレビ的なメディアは増える一方だ。TRAIN TVもその一つ。

技術の進歩により、今やテレビ局の持つ莫大な資産や機材が無くても、誰もがスマホ一つでエンタメを発信できる。各自が、各々の持つ専門性を発信する場を持てるようになり、世の中は大量の「専門番組」で溢れかえるようになった。時代が求めていたのは、「テレビは要らない」ではなく、「テレビが発信する興味の無い情報は要らない」だったのだろう。

そういう時代だからこそ、何にもカテゴライズされない情報、「ノンセクション」なものを大事にしたいと思う。まだ輪郭がはっきりしていない情報たちを、自分の手で繋いで知識にしていく過程こそが楽しいし、本来人間が得意だったはずのことなので。

だから私は本屋のPOP(ビジネス書除く)が好きだ。ECサイトや動画配信サイトのレコメンドでは、決してたどり着けない情報に偶然出会える。しかも、つり革広告ほど押しつけがましくない。



その他、今日おもったこと。

  • 土日2日間日記の更新をサボってしまった。時間はあったはずなのに。「暇だったらアレをやるのに」は一生やらない。実行する準備が出来ているのなら、その時にやってしまった方がよい。

  • 今週はやたら夜に予定が入っているので、先に書きためておこうと思う。

  • 今日は朝からお腹がゆるく、トイレの個室に頻繁に入る。何か変なもの食ったかなあ。昨晩大量にスナック菓子を食べていたことを思い出す。原因これか?お菓子を山程食べると体調が悪くなる年齢になってしまったのか?ショック。

  • 「お腹が緩い」状態を指す言葉は「下痢」「軟便」だろうが、何故かいつも、最初に脳に浮かぶ言葉は「便秘」。便が秘するって漢字なのだから、お腹が緩い状態の真逆なんだけど。

  • こうした、間違えた意味で覚えてしまっている言葉って、気付かないだけでたくさんあるんだと思う。そういう言葉をまとめた本とか、ないかな。


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