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Qiitaは劣化した? 2024/08/27

先週横浜で開催されたゲーム開発者向けのカンファレンス「CEDEC 2024」の情報を集めるため、久々にRSSリーダーを起動して記事をザッピングしていた。私が購読しているサイト(電ファミ、AUTOMATON、ゲームメーカーズetc)にはまだCEDEC講演の記事はほとんど上がっていなかった。CEDiL公式に上がる資料の公開を待つか、4Gamerの「CEDEC 2024」タグの記事一覧を見るのが良さそう。


RSSに、その日のQiitaのトレンド記事一覧のフィードを登録している。久々にRSSリーダーでトレンド記事のタイトルを見ると「ビジネススクール臭い記事が増えたな」という感想を抱いた。最近、にわかに「Qiitaは劣化した」という話題が盛り上がっているのを思い出す。

「最初からQiitaがあるのに何でZenn使う人増えたんだろう」という単なる疑問から端を発した「Qiitaは劣化した」論争(と認識してるが、他に着火点があったのだろうか?)。くだらねーなーと思いつつ、せっかくなので、私がこの件についてどう思ったかを書いておく。

確かにQiitaに上がる記事の質は劣化した。
ただし、それはQiitaがそれだけ広い層に広がっただけで必然の運命。
毀誉褒貶ありながら国内No.1の地位を維持し続けるQiita運営はよくやっているのでは。

確かに、突然いいねをLGTMに変えたり、ポエム記事を規制する流れを作るのかと思ったらすぐに止めたり、レコメンドがイケてなかったりと、運営方針に疑問がないわけではない。だが10年以上の歴史を持ち、国内のプログラマなら誰でも知っているような知名度を持つWebサイトが、ユーザー全員が納得する運営をし続けられるだろうか?無理だ。今のQiitaが嫌いだとしたら、それはただお前のことをターゲットとして運営しなくなっただけなのだろう。

Qiitaに限らず、どんなSNSにも黎明期の「せまい」時期があり、その時期が一番楽しい。みんなが楽しいドリブンに思い思いの活動をする。一般に広く知られるようになると、自己顕示欲と悪口と金稼ぎがしたいだけの人々が集まりだしあの頃の心地よさは失われていく。とはいえ、SNSを経営として成り立たせるには一般を広く受け入れ金儲けの策を生み出す必要がある。Qiitaは一般を広く受け入れ終え、後は緩やかに衰退していくだけの、サービスの壮年期に入っただけなのだろう。衰退の傾きがかなり緩い(と思っている)Qiitaは、相当上手だと思う。

ま、「アーリーアダプター」なんて言葉が普及してからは、生まれたての場所にいち早く参加して自己顕示欲を満たす事が目的の連中が山ほど現れて、心地よい狭さが感じられる黄金期はあっという間に過ぎ去るようになってしまったんだけどな……情報商材屋ってやっぱろくな職業じゃないわ(突然のナイフ)。


なお、一連のQiita劣化論争に関わる人の中で、誰が一番ダサいかを決めるとしたら、それは俺自身だ。「Qiitaはクソだから個人ブログを使え」とほざく人よりも、傍観者ぶって盛り上がる議論を外から分析した気になった、こんな駄文を書き殴っている俺が一番ダサいに決まっている。いつだって物事を動かしていいのは当事者だけだ。文句があるならお前も技術記事を書けばいい。

昔は週1で技術ブログ書いてたんだけどな……曲がりなりにもプロのプログラマとして働くようになり、雑に摂取した情報に、自分なりのスパイスを振りかけただけの無価値なジャンクフード的情報は公開したくないと思うようになった。一時の承認欲求を満たすだけで、長期的には自分の価値を下げてしまう。ジャンクフード的な情報発信を控えるようになったのは間違ってないと思う。ならば代わりに、時間をかけて価値ある記事を書けばいいのに、「忙しい」とか自分に言い訳をして、しばらく情報発信できてない。

プログラマたるもの、ソフトウェアなり、誰かの役に立つ技術記事を書くなりして、情報発信していきたいものだ。技術記事を書くとしたら、個人サイトを立てるか、Zennを使うけど。


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