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京都暮らしと庭いじり~ケッタイな人~


去年の晩夏、京都の庭付きの借家に引っ越して来ました。
休眠状態の庭が変化してゆく過程を綴っていきます。


9月末の休日、友人が庭の掘り起こしを手伝ってくれた。
防草シートを剥がし、庭の4分の1に砂利を敷いた。

今日は燃えるゴミの日。
剥がした防草シートをハサミで切って丸めて、ゴミ袋に詰める。
京都はゴミ袋が有料なので、なるべくコンパクトに。

後ろから声をかけられた。お隣さんだ。
まずは挨拶。
「なぜ砂利を敷いた」「なぜ庭を掘り返す」「○○ちゃんに言いつける」
とマシンガンのように責められた。
ワナワナと震えながら、怒りを爆発させている。

大家さんに庭で植物を育てていいと了解を得ていること、
お隣さんと隣接する部分は砂利を敷いたので、植物は植えないことを説明。
(引越し後、挨拶に行った時、気難しそうな人だったので
    境界線に砂利を敷き、安全地帯を作ることにした。)

「水瓶を元に戻せ」「火鉢を元に戻せ」とお隣さん。
水瓶はボウフラが湧いていたので逆さにし、
火鉢はヒビが入っていて危ないので、家の裏に置いたことを説明。

「元に戻せ」「○○ちゃんに言いつける」を連呼するお隣さん。
「大家さんと直接やり取りしますね」と応えた。
「どうせ草が生えてくるんや」と吐き捨てられた言霊。
心の中で「出た~!どうせ星人!」と叫ぶ。
お隣さんとの境界線を確認して、そちらには入らないことを伝える。
「ケッタイな人やなあ」
お隣さんが去ったので、呼吸を深くしてから作業を再開した。

確かに、草は土があればどんどん生えてくる。
コンクリートで固めても、ヒビが入れば、そこからだって生えてくる。

私は演劇人なので、一週間しか借りられないスペースに楽園を立ち上げるし、去る時は前よりもキレイにしてお返しする。
ここには数年しか住まないかもしれないけど、その間はこの庭で四季の花々を楽しみたい。
芝生に足を投げ出して、流れる雲を眺めたい。
せっかく庭のある家に住めたんだもの。

ケッタイな人で結構。
「卦体」https://www.weblio.jp/content/%E5%8D%A6%E4%BD%93 

朝露に光る葉っぱ、風にそよぐ花々。種子の収穫。
ここが蝶の通り道になるのが楽しみ。


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