鑑賞録 #25 「ハズビン・ホテルへようこそ シーズン1 第2話:Radio Killed the Video Star」
冒頭からサー・ペンシャスとアラスターとニフティがいっぱい喋っていてとても嬉しい。
Vees
ペンシャスが憧れているというところからVeesの話に移るのだが、もう、ほんと……全員好き。声も好き。キャラも、キャラデザも。
ヴェルヴェットが「プラダを着た悪魔」のミランダよりも辛口のランスルーしてるのは期待通りだけど、モデルに着せたファッションの好みが結構ガーリーなのは意外だった。
そして注目すべきはヴォックスだ。
ヴァルがご機嫌斜めで手がつけられなくなっているのを凄まじいマネジメント能力でおさめるヴォックス、かっこよすぎである。
ヴェルヴェットの言葉を軽く受け流している時点で恐れ入るが、やんちゃ坊主のヴァルに対して頭ごなしに叱りつけたり否定したり命令したりせずに適切にコントロールしているのがすごい。
物腰柔らかくヒアリングして状況を整理・把握
八つ当たりを咎めず怒りを発散させ
致命的な兆候が見えたら名前を呼んで一喝
即座に柔らかい物腰に戻って
やろうとしていることのデメリットをヴァル自身が言うように誘導し
怒りの原因に対して根本的にヴァルが優位であることをリマインドし
ヴァルの能力を褒め
感情がおさまらない部分は低リスクな代替案を提示して解消させる
この間、約1分半。
すごい。
それなのに冷静さを取り戻した(ヴォックスを怒らせて楽しみたい)ヴァルにアラスターの名前を出され、まんまと平静を欠いて子供みたいになっているのがかわいい。
エンジェルにひどいことをしている張本人なのに、ヴァル(とヴォックス)がこんなに魅力的なのはよくないと思う。
ヴァルがスパニッシュ気味なのがとても好みだし、エンジェルがアラスターの出した壁補修マンを口説いてる映像観てぶつくさ言ってる時とヴォックスに甘えてる時もかわいい。
HBのステラが兄のアンドレアルフスに甘えて駄々こねてる時と同じ匂いを感じる。
ヴォックスの声は経営者然とした威厳もあるのに対アラスター時はちゃんと小物感も出てるし……キャスティングが完璧……
この回でヴォックスとアラスターが歌っている「Stayed Gone」という曲もすごく好きだ。
歌詞の韻踏んでますよ〜〜感も好きだけど、メロディがいいのかヴォックスとアラスターの歌がうますぎるのか、気がついたらずっと頭の中で鳴っているし歌詞なんか全然覚えていないのに「ふふふーふんレディオ〜ふふふーふんビディオ〜」と鼻歌で歌ってしまう。
ヴォックスの
While he hid in radio, we've pivoted to video
Now his medium is getting bloody rare
Hell's been better since he split
Where's he been? Who gives a shit?
と
アラスターの
Is Vox as strong as he purports?
Or is it based on his support?
He'd be powerless without the other Vees
And here's the sugar on the cream
He asked me to join his team!
I said no, and now he's pissy
That's the tea!
の部分である。
よすぎる〜〜〜
He'd be powerless without the other Vees
の部分でまんざらでもない顔をしているヴァルとヴェルヴェットもかわいい。
ヴェルヴェットはしっかり笑顔なのにヴァルは「ふん!別にお前に褒められたって!(嬉しい)」みたいな表情なの、ちゃんと違いが出ていて面白い。
アラスターに褒められてしっかり反応しているのは二人もアラスターの実力や能力に一目置いてるからだと思うが、アラスターに対してはどんなスタンスなんだろう。
ヴォックスがめちゃくちゃ粘着(敵対視)しているし、まあヴォックスの方がつるんでて楽しい(いじりがいがある)し、ヴォックスの味方しとくか、って感じなのかな?
オーバーロード会議みたいなのでアラスターと同じ場所にいてもヴェルヴェットはカミラとゼスティアルにしか突っかかってなかったし。
余談:韻
英語圏の曲は本当に韻を踏むのが好きというか文化的に当然のようにやっているというか、韻踏みが当然すぎて初見の曲でも雰囲気と韻から歌詞予測してたりするのはすごいなと思う。
HHの曲も韻を踏んだ歌詞がたくさん出てくるけど、1x2ではヴェルヴェットのセリフもそうだと思う。
Velvet:
Of course I do.
F**k you.
Now shoo!
いやヴェルヴェットかっこよ。
Stayed Goneの中では、アラスターの
Yes, I know it's been a while
Since someone with style
の言い方がフリースタイルダンジョンでバトルしてる時のラッパーみたいな 感じでちょっとかわいくて好き。
個人的にはFSDで「ここで韻踏んでます」ってフロウにしてくれてる人は分かりやすくて好きだったけど、vs MC KREI の時にFORKが「ここで踏みましたみたいなフロウはやめろ 下品だ」って言ってたことも思い出しちゃうんだよね😂
FORK先輩が韻踏むの強すぎるせいで全然負け惜しみにならないし、下品かどうかはそれぞれの美学とはいえさらっと踏むかっこよさも分かるし、そういうオーバーキルしてくる感じほんとひどい。一番好き。
さらっと踏まれた韻をCreepy Nutsが「ステルス韻」として取り上げて「はいーここ踏んでましたー!ステルス韻です〜〜!!!」ってめちゃくちゃに褒めるっていう流れもよかったな〜
今回のチャーリー's ミュージカル
アレックス・ブライトマンの演技が好きなあまりペンシャスとフィズの動画をリピートしまくっているせいでペンシャスの部分だけ異様に既視感がすごい。
敵対していたペンシャスが不自然にホテルに迎合してきたことにエンジェルが難色を示して文句を言ってるが、チャーリーから見えないところで切な顔してるのやめてほしい。
Hellaverseの切な顔ってすごくかわいいけど、その分感情移入しているキャラだとしんどい時もある。
エンジェル……
で、またチャーリーがデリカシーのない善意をふるっている😂
エンジェルとペンシャスに台本を読ませてスキット仕立ての更生プログラムみたいにしているが、その台本でエンジェルのことを全否定してるのはアリなの?
エンジェルが寂しそうだよ!!!
(エンジェルは台本の中身には傷ついてなさそうなので単に私の同族嫌悪を刺激されただけです)
そして、いつもの健全なミュージカル。
途中でエンジェルとヴァギーが不穏な空気を入れてくれてるけど……
前回の歌い出しは "I can do this" で今回は "It starts with sorry" だって。
もうやだ。
ニフティ、よく言った。