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『期待に応えなければいけないのか』という葛藤

こんにちは、福井(@aomorio)です。

前の記事から結構時間が経ってしまいました。

半年後にこのnoteを見返した時に「あの時はこういう気持ちだったのか〜」と思い出すためにも1ヶ月ぶりにnoteの画面に向かっています。


『期待に応えなければいけないのか』

会社を清算すると発表したのがGW明けの5月上旬。早いもので、すでに2ヶ月半以上が経ちました。会社の整理状況も一段落です。

清算を発表してから、最初の1ヶ月間は店舗の片付けと取材ラッシュでした。考える暇もないほどとにかく目の前のタスクをこなしていました。

6月に入ってからは取材は落ち着きましたが、まだ片付けが終わっていない店舗の機器売却や撤去で汗を流し、弁護士と会社清算の法的な手続きを進めていました。

ここ1ヶ月は店舗の片付けも落ち着いたため、デスクワークで会社の会計業務、清算手続きを集中して取り組んでいました。

自分に余裕ができたのもここ1ヶ月の話です。


最近は「次に何をするか」ということを考えています。


もし自分が会社員から無職になったら否応なしに就職活動していると思います。起業家であっても生活のためなら別に就職したっていいじゃないかと思います。

でも、今の自分はそうもいかないように感じています。

なぜなら

「期待に応えなければいけない」

と思うから。


これまで、たくさんの方から応援や励ましのメッセージをいただきました。それと同時に、期待の声も多数いただきました。

「次に何をするのか楽しみです!」
「福井さんなら何やっても成功しそう!」

そう思ってもらえるのはすごく嬉しいです。そんな風に見てくれたんだなって。


ただ、それが最近はプレッシャーに感じています。


言ってくれる人は悪気はありません。むしろ良い意味で言ってくれてるし、応援する気持ちで言ってくれてるのはよく理解しています。

でも、言われ続けると「みんなの期待に応えなきゃ!」と思ってしまうんです。それが自分の首を締めている感覚です。


『こうあるべき』

たくさんの人から期待の声をいただくと、

「次は失敗しちゃいけない」
「何かすごいことをしなければいけない」

そんな気持ちになります。

華々しく「次はこんな事業するぜ!!応援よろしくー!!」みたいな。

応援してくれる人たちのことを考えると精一杯期待に応えたいと思うし、自分の中で「こうあるべき」という気持ちも強くなっています。


でも、それっておだてられて舞台に上がった『福井寿和』を演じてるだけでは?

それが本当に望んでいる幸せなの?

もう一回起業してガンガンやりたい気持ちはあるけど、ちょっと引っかかるところがあります。


『こうあるべき』から自分がどう在りたいかを大事に

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『こうあるべき』という自分を最後まで演じ切ることに、どんな幸せがあるのか。目を閉じて自分の心と対話すると、イマイチ答えが出ません。

みんなの応援に応えたい気持ちもあります。ただ、応え続けること=自分の幸せ(成し遂げたいこと)かどうかは別だと思うんです。


今、素直な気持ちで一番に思っていることは「家族の安心」です。

noteでは英断だとか、笑顔で終わってすごいとか言われていますが、実際に会社が倒産するというのは想像以上に大変なことです。

家族や親戚は「会社の借金はどうするんだ」「これからどうやって生活していくんだ」「子どもはどうするんだ」と心配しています。間近で見ていた妻が一番心労があったはずです。

会社の清算がきっちり終わるのは数カ月先です。
妻も普段は平静を装ってますが、それまでは気が気じゃないはず。

そんな中で「もう一回起業して必ず成功するからよ!信じて付いてきてくれ!」なんて言えません。

いや、正確には近い言葉を言ったんですが、妻は「私はこういう生活をしたくない。次失敗したらどうするの?」でした。

ごもっともです。


どんなに立派なビジョンを掲げ起業したとしても、一番身近な家族が幸せを感じられないことに何の意味があるのでしょうか。

これが初めての起業だったら「とにかくオレについて来い!」とか言えるんですが、今は子どももいますし、こういう思考になるのも仕方ないのかなと思います。


成功にはリスクの先出しが不可欠です。とは言え、リスクを先出しするタイミングはあると思います。


今は『家族が安心することを目指す』=『在りたい自分』だと思っています。


結局、これからどうするのか

ありがたいことに、いくつか案件の打診をいただいており、それらをやっていけば1年は食っていける目処はあります。

しかし、それをやってしまうともう一回起業したことに変わりはないので、家族の心配を根本的に解決したことにはなりません。どんなに「1年間は大丈夫だから!」と言ったところで、理屈で納得できる話ではないですからね。

巷でよく見る起業の成功ストーリーとして「家族の無理を押し切って起業!今では年収◯千万円、妻も喜んでいます!」なんていうのがありますが、結果として良かったねという話でも、今はそのタイミングではないと思います。

最終的にはお声がけいただいてる会社に所属しながら、自分でも事業をやっていくという形で落ち着くのではないかと思っています。

『会社員×起業』のロールモデルになるのも良いかなって考えてみてる4連休です。

新型コロナウイルスの影響により会社経営が立ち行かなくなると判断したため、2020年5月に会社を清算することにしました。この経験を広く伝えていきたいと思いますので、応援よろしくお願いしますm(_ _)m