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1週間あってもじっとしてられない北海道③釧路編
旭川編はこちら
釧路川源流カヌーツアーへ
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ベッドから出て数秒で幻想的な屈斜路湖を朝から眺めるなんて、いい寝起きにも程がある。
朝早くホテルを出てしまうのは惜しいが、早朝の美しい屈斜路湖を眺められたのでヨシ、だ。
今日朝イチで行くのは今眺めている屈斜路湖をスタート地点とし、釧路川の源流をカヌーで渡るアクティビティだ。
6時半スタートで、たっぷりと3時間コースとなっている。
2人ともささっと身支度を整え、朝ごはんを食べてホテルを出る。2人とも寝起きも準備も早い方なので、どちらかが不機嫌で喧嘩になるということがなくて良かったと思う。
車で待ち合わせ場所に着くと、担当の方が小屋から出てきて迎えてくれた。
小屋の中で装備品や注意事項の説明を受ける。担当の方はタモリさんと同姓同名なのでタモさんと呼ばれているらしい。
長靴から万が一の時のレインコートまで借りることができた。
さらにはスマホケースまで。川に物を落とすと拾うことができないので荷物は最小限に。撮影用のスマホと、お借りしたGoProを持って、タモさんの車に乗り込む。
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近くで見る屈斜路湖は窓から眺めるよりも何倍も神秘的だった。
貸切カヌーということで、ガイドのタモさんと私たち2人だけ。
慎重に一人ずつ乗り込む。
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立って眺めるのと、カヌーに座って湖面に近づいて見るのとはまた雰囲気がガラッと変わる。空気がよりひんやりするし、遠くで優雅に水面を漂うカモたちと同じ目線だ。
今はオフシーズンらしく他のカヌーもいなかったため、
私たちだけが屈斜路湖を独り占めしているような贅沢な状況となった。
タモさんは現れる動物や植物、ほとんど全ての名前を知っており、見つけるたびに丁寧に教えてくれた。
季節によって変わる屈斜路湖の風景。また違った季節に来たら美しいんだろうな。
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最初は興味本位でパドルを動かしていたが、そのうち景色に見入って、ほぼタモさんの力でカヌーが動く形となった。さすがプロ。私たちの力なんてなくても必要な方向に進んでいく。
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そうこうしているうちにカヌーは釧路川の源流に。
川がスタートする地点というのを初めてしっかり見たかもしれない。
水は底の石が見えるくらい透き通っている。
釧路川に入って割とすぐに、川の脇にある茂みに鹿が2匹登場した。時々、水を飲みにやってくるそうだ。
まるで「カヌーツアー行ってらっしゃい!」と見送ってくれているよう。タモさんが「ジャングルクルーズみたいでしょう」と言うと、彼が「ジャングルクルーズより全然楽しいです」と言っていた。
タモさんは見つけるのがとても早く、すぐに位置を教えてくれる。
泳いでいるカモの多くは”カワアイサ”という名前があるらしい。
オスの頭は暗い色、メスは茶色に近い色をしているので分かりやすい。メスはドーンと構えているが、オスの方が臆病でおっちょこちょいとも教えてくれた。確かに近づいてすぐ逃げるのはオスの方であった。
川をただ流れているだけで気持ちがいい。
水の流れる音と、鳥の鳴き声、草木がザワザワと揺れる音。
そのほかにもアオサギ、オオジシギ、ヤマセミ、キツツキ、アカゲラなどの鳥を見ることができた。双眼鏡も貸してもらったが、鳥を見つけるのはなかなか難易度が高い。あっと言っている間に他のきに飛び移ってしまうし、体が小さく何より草陰に隠れてしまう。でも、見つけたときはとても嬉しい。
植物についても教えてもらった。
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時期が過ぎて一つだけ白い花を咲かせていたのが”水芭蕉”。
”こごみ”は雑草のようにたくさん生えていて、とても美味しい山菜だそうだ。普通のニンニクと違い、葉の部分を食べる”ギョウジャニンニク”も時折見かけるそう。
陸と水の動物、植物の生態系がうまくバランスを取って、今私たちが浮かぶ釧路川が作られているということをひしひしと感じる。
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このツアーのポイント「鏡の間」にやってきた。周囲の森が反射し鏡のように水面に映されることから「鏡の間」と呼ばれているそうだ。
水はこれまでより一層透き通っており、湧き水が出ている箇所もある。
このコースのお楽しみとして、コーヒーブレイクがあるのだが、希望すればここの湧水を使ってコーヒーを淹れてくれる。ボトルを受け取り、湧水の吹き出し口に手を伸ばす。水がキンと冷たい。
水を汲み終わり、カヌーを止められるスポットに到着。
陸に上がって少し伸びをしたり、休憩タイムだ。タモさんは鞄からコーヒー豆とミル、ドリッパーなどをテキパキだし、豆を挽き始める。
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先ほどの湧水をバーナーで沸騰させて、挽いたコーヒー豆に注ぐと、辺りがカフェのようないい匂いに包まれた。川の上のカフェ、贅沢である。
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木製のカップに注いでくれ、お茶請けにクラッカーと山葡萄のジャムも出してくれた。このジャムが美味しくて聞いてみると、お気に入りでわざわざ取り寄せしているものだそう。コーヒーはもちろん美味しい。
ひと息つき、出発する前に自然のトイレはいかがですか?と聞いてくる。
開放感で一度試したらやみつきになりますよ(ニッコリ)
確かに周りは高い草木に囲まれており、他の人が来る気配もない。
私が自然のお手洗いを利用して幼少期の記憶を思い出したかどうかは、一応伏せておく。
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再び船に乗り込み、カヌーがスタート。
3時間と聞くと長くて大丈夫かな、と思うが実際にはずっと乗ってられると思うほど心地がいい。
終盤に差し掛かると、川の流れが早い部分がありスリル満点だった。
ワーキャー言いながら水飛沫を受けると、とてもいい気持ちだった。
もうゴールに到着する、というところで再び鹿を発見。
「おかえり〜」とでも言いにきたようだ。
カヌーを終えた帰り道、近くの観光スポットを色々と教えてくれた。
とても親切だし、話も面白く、テンションもちょうど良く、ここのカヌーツアーを選んでよかったと心底思った。(「Matatabi」さんというところでした!)
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屈斜路・摩周付近を観光!
カヌーツアーが終わり、まだ9時半。人生で一番いい朝の過ごし方をした。
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次に向かったのは「硫黄山(アイヌ語でアトサヌプリ。裸の山という意味で確かに木が生えておらずゴツゴツの岩の山だった)」。先ほどタモさんから教えてもらったスポットだ。
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遠くから見ても煙がもくもく、近づいていくと車内が硫黄の匂いに包まれ、おなら騒動が勃発するところだった。
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煙が吹き出す噴気孔のすぐ近くまで行くことができるので迫力満点!
流れ出る源泉を触りたくなる気持ちを抑えつつ、煙を吹き出す様子を楽しんだ。
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近くの売店で名物の温泉ゆで卵を一つ購入。
硫黄の香りがしっかりとうつっていて美味しい!
次に向かうのは、ずっと行きたいと思っていた「神の子池」。
‥と、その途中にサクラマスがジャンプする姿が見られるという「さくらの滝」へも寄ってみた。
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シーズンはずれていたけど、魚がたまにぴょんっと出てくる姿が見られて感動!
神の子池は少し行きづらい場所にあるから悩んだけど、せっかくだからと行ってみることに。最後の方はガタガタの山道。
またもや貸切であった。この時期の北海道はいいぞ。
木で作られた道を進む。
タモさんに教えてもらったクマを寄せつけない方法”手を叩く”を実践しながら歩くと、昔あったタンバリンを持って音をならす人形ようで滑稽で楽しい。
そんなふうにして到着したのがこの景色。
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摩周湖からの地下水が湧き出ている山の奥にある池で、水温が年間通して8℃と低く、倒木が青い水の中に腐らずに化石のように沈んでいるようだ。
教えてもらった通り、よく目を凝らすと朱色の斑点を持つオショロコマが泳いでいる様子がわかる。周りに誰もいないのもあって、静かで幻想的な空間だった。
見る角度によっても日の入り方が変わり、コントラストが変わる様子が美しく見ていて飽きなかった。
神の子池を後にして、裏摩周展望台へ向かう。
ここもタモさんに教えてもらった場所だ。摩周湖の展望台はいくつかあるが、裏摩周展望台は売店などがないこともあり穴場感がある。
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屈斜路湖とはまた違い、優しく可愛らしい印象。湖の中央にのぞくのはカムイシュ島。アイヌ語ってなんか響きが可愛い。
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摩周湖を堪能したらもうお昼を回っている。
お腹が空いてきたので、お昼ご飯を食べに弟子屈町へ向かう。
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到着したのは「弟子屈ラーメン」。ここでこの度初の”待ち”を経験した。
平日なのに、すごい人気なんだなあ‥!
待ち時間、楽しみながらメニュー選び。
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私は初めから心に決めていた弟子屈味噌に。2人でシェアしようということで彼は魚介しぼり醤油にしていた。
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さらに、アプリダウンロード特典で、行者ニンニクの餃子が一皿サービス!贅沢セットになった。
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そしてこの食欲そそる美しい盛り付け!
4種類の北海道産味噌に中華醤やワイン、 魚介出汁などを加え、芳醇で深い味わいに仕上げている。
麺は中太のちぢれ麺。函館さんの刺身昆布のほか、ネギ、角切りにされた炙りチャーシュー、半熟卵、そして辛味噌が載っている。この辛味噌を少しずつ溶かしながら食べると至高。
魚介しぼり醤油の説明はこうだ。
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数種類の魚介と野菜を炊き込み、 オホーツクのホタテ干し貝柱や裏ごしで絞り上げた特製の醤油タレ。北海道の食材があってこその醤油。
こちらは店舗人気No.1のようだ。こちらのチャーシューは平たいタイプ。
どちらも食べたことない旨みがたっぷり詰まったラーメンで、どちらかというと2人とも辛味噌が好きだった。新千歳空港にもあるからまた機会があったら食べたい‥(調べていたら送料無料で取り寄せもできそう。しようかな)
十分摩周湖や弟子屈町を楽しんだので、ロングドライブを再開することにした。またここから3時間半ほど。
眠くなりそうな満腹感だったが、Creepy Nutsを流しながら自分を奮い立たせた。
続く
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