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2020年シーズンを終えました!

お久しぶりです!久々のnoteの投稿になります。
先日、2020年度のスキーシーズンが終わりました。

やっとやっと辿り着いたスタートラインとも言うべき一年でした。
2016年に脊髄損傷となり、2018年のリハビリなどもひと段落した中でもう一度スキーをやろうと一人悶々と悩んでいたことを昨日のように覚えています。一方で会社経営も行っていて、そこまで時間が割けるのだろうか、社内のみんなに迷惑をかけないだろうかなどたくさんのことを悩みました。それでも自分だからこそ伝えられるメッセージ、見せられる背中、たった一度きりの人生、全力で全てをかけて挑戦しないといけないと決断し、パラリンピックの世界を目指すことに決めたのでした。

そして2020年の冬から雪上に立とうと思っていた中で訪れたCOVID-19、会社としても厳しい状況になる危機感などもありました。スキーをして、会社が立ち行かなくなってしまったら本末転倒。一度スキーは諦め、事業に専念。ある程度、きちんとした打ち手が見えてきたところでスキーをしようと決断した2020年でした。

結果として、社内の後押しもあり、2020年夏にヨーロッパへ渡り、10年ぶりのスキーへの復帰となりました。

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雪上以外でのトレーニングは、2019年から星野雄三トレーナーと追い込んできました。焼肉、寿司、ラーメンと暴飲暴食を繰り返し続けてきた肥満体型に鞭を打ち、食事制限と徹底された生活リズムのコントロール、辞めたくなるほどのトレーニングのお陰でメタボから一般的な成人男性くらいまでには雪上に立つ頃には戻すことができました。星野雄三トレーナーにはとても感謝しております。この場を借りて感謝を伝えます。

ヨーロッパに着き、いきなり標高3000メートル以上の高山でトレーニング。一緒に合宿に行った子たちは、日本を代表する選手たち。練習についていくのもやっとで(ほぼついていけていない)毎日気づいたら21時にはベッドで寝落ちしていました。
COVID-19の先行きが見えない状況下でもオリパラリンピック・W杯・世界選手権が迫る中で世界のトップ選手たちと近い環境でトレーニングを積ませてあげたいという強い思いを持って、フランスとイタリア行きの手配をし、完璧なトレーニング環境の整備を行っていただきました。

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中川コーチ渡邉拓也コーチには、頭が上がりません。他の選手に比べ技術的にも実力的にも到底及ばない中で足手纏いにも関わらず熱量のみを評価いただき、トップ選手たちの合宿に帯同させていただけたこと深くお礼申し上げます。
次のシーズンもこれからもよろしくお願いいたします。

夏の遠征を終え、帰国し、秋の遠征に10月末から再度ヨーロッパに渡航する予定でした。
しかし向かう予定だったオーストリアではロックダウンが決定され、諸外国からの受け入れは拒否。全てのスケジュールがキャンセルとなりました。そして11月半ばからオランダで開始される予定だったレースも全てキャンセルに。結果として、2020年は一度もレースに出場できずに年を越すこととなりました。

国内に残り、12月は北海道キロロで20日間程度滑り、12月末から1月半ばまでは長野県菅平にてトレーニングを積みました。

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1月15日には、復帰後初めてのレースに出場するためにスイスに向かい3試合出場。1月末に帰国し、自主隔離期間を終えてからは再度菅平にてトレーニング。3月上旬に菅平で6試合。4月半ばに野沢温泉にて3試合に出場し、今シーズンは終わりとなりました。

以下が今シーズンの戦績になります。

2021年1月19日スイス Veysonnaz GS 23位
2021年1月26日スイス Veysonnaz DH 14位
2021年1月26日スイス Veysonnaz DH 13位
2021年3月9日長野 菅平 SG 5位
2021年3月9日長野 菅平 SG 4位
2021年3月10日長野 菅平 GS 5位
2021年3月11日長野 菅平 GS 5位
2021年3月12日長野 菅平 SL 4位
2021年3月12日長野 菅平 SL DQ
2021年4月12日長野 野沢温泉 GS DNF
2021年4月14日長野 野沢温泉 SL 2位
2021年4月15日長野 野沢温泉 SL 4位

正直な感想を言うともっとレースに出たかった。でもこういう状況でスキーをやらせてもらえている環境に感謝しないといけないこともよくわかっています。

試合に臨むメンタリティ、リズムの作り方、緊張感との向き合い方、試合にコンディションを最高潮に持っていく調整など全然できないことだらけ。チームの先輩たちの様子をこっそり覗かせてもらいながらこうしてやっていくものだと盗ませてもらい来シーズンに繋げるしかありません。

それでもいいコーチ、いいチーム、そして何よりも支えてくださったスポンサーの皆様のお陰で当初想定していたよりも伸び代を持っていくことができました。ただ世界のトップ、日本のトップとの差はまだまだあります。一方で絶望的に届かないという距離を感じたかと言われれば、死ぬ気で追いかければ届く可能性のある距離と思うこともできました。

来シーズンは、北京パラリンピックの年でもあります。正直、出場できるかどうかはまだわかりません。それでも自分が当初より目標としている2026年のイタリアミラノコルティナパラリンピックへ標準を合わせてオフシーズンのトレーニングから徹底して行きます。

北京パラリンピックまであと321日。
30歳まであと1048日。
イタリアミラノコルティナパラリンピックまであと1778日。

妥協という二文字を過去に捨て去り、北京・コルティナのスタート台に立つ自分。
台に立ち、スタート前に目をつぶる。目を開き、コースをまっすぐ見下ろす。天を仰ぐ。胸を2回叩く。雪があるから滑らせてもらっていること。多くの人に支えられ、背中を押してもらってここに立てていること。その全てを力に変えて全力の約1分間。絶対に勝つ。

勝利を全ての人と分かち合える日を信じて。

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2020年度シーズン本当に本当にありがとうございました。
スポンサード及びサポートいただきました全ての皆さまにこの場をお借りして深く感謝申し上げます。

株式会社アクリア様
桂大介様
中川恭志様
株式会社GO様
株式会社Greenspoon様
IKEUCHI ORGANIC株式会社様
株式会社Morght様
NEWS合同会社様
株式会社ワンキャリア様
株式会社リツアンSTC様
stadiums株式会社様
株式会社TENTIAL様
TRiECHOES様
法律事務所zelo様

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