この機会にオススメしたい少女漫画 ― 白泉社編 ―

大宙晃作品集「青を探す僕ら」 / 大宙 晃おおそら あきら

王道のボーイミーツガール・ファンタジー。
空をめぐり、背に羽根を持つ「鳥族とりぞく」と人間が対立する世界で、少年少女の出会いからはじまる冒険譚。
実は今でも密かに成長したふたりのその後が読みたいと願い続けてる作品です。
(※2021年10月26日現在、電子版のみの刊行)  


ソラの妖精」 / 池ジュン子

「水玉ハニーボーイ」「末永くよろしくお願いします」などの池ジュン子先生の初連載作。
妖精と人間が変わらない大きさなところなど、「妖精」の定義が他の漫画と違ってて新しいなあと感じた作品です


「ガートルードのレシピ」 / 草川 為くさかわ なり


個人的には自分が漫画好きになった原点と言っても過言じゃない作品。
キャラクターたちの会話やストーリーのテンポの良さに独創的な設定のストーリー。
今でも大切な作品です。


「あかく咲く声」 / 緑川ゆき


「夏目友人帳」で知られる緑川ゆき先生の初連載作。
とにかく会話の間とかストーリーの間とかのセンスが当時から独特なんだ…!
正直今と絵柄がだいぶ違うので読んでてつらいと感じる人もいるかもですがそれでも読んでほしい作品

ちなみに文庫版では辛島くんの下の名前が明かされてます
コミックス版のカバーも素敵


「ぼくと獲物の夏休み」 / 田中メカ

超虚弱体質なヒロインがそれを言い訳にせずに、自分なりにやれることをやろう!と
恋も学校生活も頑張る姿は見てて共感せずにはいられません

「お迎えです。」や「キスよりも早く」などで知られる田中メカ先生ですが
自分はメカ先生の代表作を聞かれたら迷わずこれを推す。


「魔女くんと私」 縞あさと

「男の子の魔女」っていう設定と、その「男の子の魔女」がどうやって魔法を使えるかの設定が新しかった作品
第1話のあるシーンがすごく印象的
(こちらは分冊版もありました)


「六百頁のミステリー」 / 幸村アルト

「コレットは死ぬことにした」の幸村アルト先生の初連載作。
かなりの読書好きな主人公が、勉強もしっかりやってるのに、母親に「なら本に使う時間勉強に回したら今より成績上がるんじゃないの?」と小言を言われてて、どないせぇちゅうねん!と思いました。
やることちゃんとやってて、それで好きなことやってて、何が悪いのかと。

ちなみに続編的な番外編が「福衛門レース ―幸村アルト作品集―」という短編集に収録されてます。
(なぜ番外編もまとめて一冊のコミックスにしてくれなかったのかと小一時間…!)


「いつかの青春はる」 / 髙木しげよし

個人的には表題作より、併録の短編「イロトリドリの世界」を推します。
これを読んだときに受けた、色鮮やかで鮮烈な衝撃は今でも忘れられません。


「お江戸の神様」 / 黒川こまち

色鮮やかな表紙に目を奪われ表紙買いしましたが大当たりでした
妖しいキャラいっぱい出てくるけれど主人公の持ち前の明るさのおかげで
不気味な雰囲気になりすぎない時代劇風ファンタジー
面白いのに、連載途中で終了が決まってしまったのか伏線を残したまま終わってしまってるのが残念無念
今でも続編待ってます…! ワンチャンないですか…!
(こちらは分冊版もありました)


「覆面系ノイズ」 / 福山リョウコ

「音楽が好き」「ライブが好き」「ライブハウスが好き」「少女漫画が好き」
この4つの条件が全部そろった人ならささらない人はそういないんじゃないかと思ってます
ライブの臨場感を漫画の中にうまく落としこんだ数少ない漫画。
今でも自分のバイブル。


「呪い子の召使い」 / 柴宮 幸しばみや ゆき

呪いを受けた王子と、召使いとなった少女の、けれど前向きな出会い


咎人とがびととメロディ」 / モリエサトシ

個人的には表題作より、併録の短編「ボーンヘッド ヘイズ」を強く推します。
モリエサトシ先生の初期作で、正直絵は粗いですが、それを補って余りあるほどの
とにかく独創的なストーリーとキャラとテンポの良さ。そして何より勢い
今なお鮮烈で印象的な忘れられない一作です。


「拝啓、真弓様。」 / 塩島れい

「文字が読み書きできること」
「学ぶことの素晴らしさ」
「手紙というコミュニケーションツールの魅力」
現代日本では結構当たり前になってしまってるけど(特に前ふたつ)実はそれらは決して当たり前のことじゃないと改めて気づかせてくれる
大正ロマンスの名作

長いことコミックスが出ず、出ないよりは良いものの、けれど分冊版のみなのが本当に惜しまれる作品です
全3話と短いのも惜しまれる
その後のふたりが読みたいと願い続けてる作品です。 ワンチャンないですか…!
(※2021年10月26日現在、電子版のみの刊行)


「ひねくれ杉くん」 / 樫 八重子

とにかく杉くんのキャラが強烈(笑)
しかし自分も杉くんのように物事白黒はっきりさせて生きてみたい
曖昧をとにかく徹底的に嫌う杉くんと、そんな杉くんに振り回されるヒロインは、一見正反対のように見えて実は似た者同士なふたりなのかもしれない


白泉社作品育ちの人間なもので推したい作品がいっぱいあって長くなりすぎた…!
実は他にも推したい作品まだまだあるんだけど電子書籍化されていないものや
そもそもコミックス化されていない作品も数多く存在するのです…!(涙)

(山口美由紀先生のコミックスはなぜ一部だけしか電子書籍化されていないんだ…!(※2021年10月26日現在)

みんな、人気作もいいけど少女漫画も良いのいっぱいあるんだよ。(2回目)

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