青木淳悟(あおき・じゅんご)

79年埼玉。新潮デビュー。第一作品集で野間新人賞。『私のいない高校』で三島賞。『いい子は家で』『このあいだ東京でね』『男一代之改革』『匿名芸術家』『学校の近くの家』等。私はいますよ!! 2019年電子書籍『プロ野Qさつじん事件』『激越!!プロ野球県聞録』集英社/すばるDBから発売

青木淳悟(あおき・じゅんご)

79年埼玉。新潮デビュー。第一作品集で野間新人賞。『私のいない高校』で三島賞。『いい子は家で』『このあいだ東京でね』『男一代之改革』『匿名芸術家』『学校の近くの家』等。私はいますよ!! 2019年電子書籍『プロ野Qさつじん事件』『激越!!プロ野球県聞録』集英社/すばるDBから発売

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    2021/09/13「店と公園」の夢

     雑多な食料品店で昼食を買おうとしていたとき、「これがホントに美味くて最近はいつもこれを食べてる」と、ご老人が主婦らしい誰かと話しているのを耳にする。  イングリッシュマフィンに何か具材をのせ店内加工した甘い菓子パンで、自分もその場で一口囓ってみてなかなかうまいと思い、食材を買うのをやめてパンで昼食を済ませることにする。普段ならマフィン自体を買うのに。  カルディコーヒーのようにごちゃごちゃした狭い店で、見覚えのある妻のハンドバッグが床に無造作に放り投げてあって非常に邪魔だっ

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      • 《「一人だけ野球」な個人企画》 都道府県見聞録――時代変遷の記録 その3(最終回)

        「一人だけ野球」な個人企画 都道府県見聞録――時代変遷の記録 その3(最終回) ―――――― ・【新宿駅西口バスターミナル及び高速バスターミナルほか】南口側の交通ビル・バスタに機能集約 ・【「笑っていいとも!」】放送三十二年の歴史に幕 ・【新宿コマ劇場】「演歌の殿堂」たる劇場もついになくなり、シネコン併設の高層ホテルに建て替え ・【新宿コマ劇前の噴水】同所にはかつて(まだそこに「殴られ屋」の元ボクサーの男性が出没していた頃まで?)噴水広場が設置されていたが、現在は撤去済。

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        • 《「一人だけ野球」な個人企画》都道府県見聞録――時代変遷の記録 その2

          「一人だけ野球」な個人企画 都道府県見聞録――時代変遷の記録 その2 ―――――― ・【四月二十九日の国民の祝日「みどりの日」】五月四日に移動となる。昭和天皇の誕生日は「昭和の日」に ・【東京電力福島第一原子力発電所】原発としての機能喪失 ・【「不滅の《KKコンビ》」たる東京電力柏崎刈羽原子力発電所】世界最大八二一二メガワットの出力を誇る原発は、二〇一一年三月以降、一号機から七号機まで長らく「定期検査中」 ・【東海第二原発】東日本大震災で被害があり、やはり現在まで「定期検

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          • 《「一人だけ野球」な個人企画》都道府県見聞録――時代変遷の記録 その1

            都道府県見聞録――時代変遷の記録 その1 青木淳悟  平成末頃、改元を間近に控えて、世の中はどうもすっかり回顧ムードに包まれた。小売も食品も電機も自動車も、各業界を挙げて盛んに当の一時代について、過ぎ去りつつある三十年間ほどを振り返ろうとしていた。ことに多くのメディアで「特集」が組まれたことは、きっと記憶に新しいだろう(というか、それはつい最近のことだ)。 「やっぱり公共放送では――」 「さすがに全国紙ともなると――」 「まさか、『×スポ(スポーツ紙)』でさえ回顧すると

            • 【特別公開】『激越!! プロ野球県聞録』あとがき

               冒頭でも触れた通り、本作では過去における「実在の事件」を取り上げている。その社会的事件の意味を、一度きちんと文学の側から世に問うてみようとして……つまり日本文化が誇るプロ野球がそのとき経験した「あれはいったい何だったのか?」を考えてみたくて。いわゆる球界再編問題(〇四―〇五年)の発端となるスクープ記事が世に出て以降、ちょうど十年目に差しかかっていた本作雑誌発表当時、日本プロ野球は過去の「一リーグ化の危機」など忘れたように、日本シリーズへの切符を懸けてペナントレース後半戦を戦

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              • ◇プロ野球小説をPR! 3

                 そして「プロ野球再編問題」に揺れたその年、ペナントレース閉幕後の十月下旬、奇しくも日本シリーズ開催中に、新潟県中越地方を震源とするマグニチュード6.8、最大震度7という大地震が当地を襲ったのである。  しかし鉄道が鉄道であるかぎり、遠隔地のファンを決戦地へと送りこむ電車及び気動車が、どこかできっと運行されているはずなのだ(鉄道とはそういうものではあるまいか……?)。それは希望か欲望か感謝の念か、様々な思いを乗せて運ぶ特別な鉄道車両となるにちがいない。  ……………………

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                • ◇プロ野球小説をPR! 2

                   彼らの「県聞旅行」では、移動はだいたいのところ陸路が選択される。思えばそれらの鉄道で、津軽半島から青函トンネルを潜り、下関からは関門鉄道トンネルや新関門トンネルを潜ってきたのである。連絡船やフェリーならまだしも、飛んでしまうと北海道にも九州にもけっして「渡れ」ないのだ(だから沖縄のキャンプ地にも船で渡りたい)。フェリー会社とはどうにか組めても、航空各社とは永遠のライバルである。  かくして鉄道でつながれた日本縦貫ルートを行く旅は、きっぷ一枚という手軽さで、地球の緯度にして最

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                  • ◇プロ野球小説をPR! 1

                    〈文芸デジタル新企画〉「すばる」から生まれた電子書籍レーベル――「すばる Digital Book」。  その新たなる電子書籍レーベルのために……書いて走って守って打って、ハイ、そこで出ました!  自称「プロ野球小説」第二弾は純文学×プロ野球×都道府県!?  平成プロ野球史の一頁、かつてそこにあった危機「球界再編問題2004」の、数々の名場面と、派生的諸問題及び周辺的小事件の裏に潜む真実とは――。 「やあ、拡張プロ野球世界にようこそ……それで君、君はどこの球団親会社ファン?

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                    • 中篇小説「プロ野Qさつじん事件」の無料公開は本日終了しました(メイキングエッセイは今後も公開)。電子書籍オリジナル『プロ野Qさつじん事件』(集英社)、いよいよ発売開始です。スピンオフ短篇4作つき。表紙は素敵な神宮球場。「伝説の」ファミコンゲームを小説化。乞うご期待!!

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                      • ◇配信前夜のエッセイ5――禁断のプレイ実況動画

                        ゲームの記憶  自分でそのゲームはしないが、誰かがそれをプレイしているのを見ていたい、という人の気持ちはよくわかる。私の場合、ゲームセンターにある大方の「体感型」ゲーム、とりわけ音感やリズム感が必要となるような類は、もう見ているだけで十分満足できてしまう。  誰かがゲームをプレイしている画面――。家庭用ゲーム機で「2PLAY」ができるソフトでも、対戦や同時プレイの形式でなければ、待機中に相手のプレイを横で見ている場合も多いだろう。それも「1PLAYER」は画面に向かって左側に

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                        • ◇配信前夜のエッセイ4――何度でも説明と言い訳

                          エッセイの企画  WEB公開の直前になって、いまこの場でこうしてエッセイを執筆しているのも、もとはといえば「書けそうな日常ネタ」がいくつかあり、それらを順次投入しつつ「note」デビューをしてみたいと考えたからだった。ところが若干の誤算があって、【連投】することを余儀なくされたのだ。  ここに、当初私が目論んでいたエッセイのサブタイトルを並べてみよう。 「配信前夜のエッセイ――新明解国語辞典【野球】の巻」 「配信前夜のエッセイ――その日のテレビ欄」 「配信前夜のエッセイ――

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                          • ◇配信前夜のエッセイ3――無料公開の見取り図

                             どんなふうに公開?  エッセイ全5回予定の3回目にして、すでに息切れしつつある今日この頃。さすがにそろそろケリをつけないと、原作ゲーム発売30年を祝えないし、【2018-2019限定無料公開】を謳えなくなる恐れが……。ともあれ、まもなく始まろうとしております、今回のWEB公開という試み。  これ、前からずっとやりたかったことで、だいぶ準備をしてきたところなんですが、準備しすぎたがゆえに多少の遅れさえ生じ、それをさらなる努力によってどうにか乗り越えて、とうとうここにたどり着き

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                            • ◇配信前夜のエッセイ2――これは「野球ゲーム」ではない。

                               次に挙げるファミコンソフト4タイトルのうち、それぞれの「タイトル画面」の映像を見て、もっとも爽やかでないものを(選択肢A~Dに○をつけて)1つ選び、併せてその理由を述べなさい……と、いきなり突然藪から棒に、出題されてしまったとしよう。設問の意味や出題者(昭和54年生まれ)の意図をよく考えてから解答せよ、と。 A『プロ野球ファミリースタジアム’88』(ナムコ) B『燃えろ!!プロ野球』(ジャレコ) C『プロ野球?殺人事件!』(カプコン) D『究極ハリキリスタジアム』(タイト

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                              • ◇配信前夜のエッセイ

                                前座の前座 来たる2019年の1月か2月に、拙著の電子書籍『プロ野Qさつじん事件』が、出版社から正式配信されます。あっそうナンダ、でもそれならそれで、どうせ来年早々に発売するんだったら、何もこんな年の瀬も押し迫る忙しい時期に、あえて厚かましい感じでWEB公開などしなくたっていーんでないの……と、いまお思いになったのではありませんか? いまそうお思いになったのは、もしや比較的年齢のお若い方なのでは……? 若いといっても上限は御年29歳となる、つまり30歳に届かない20代や10

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