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一生使える!志望理由書のための「リサーチ力」を鍛える!: 中編【自己決定する力】

<参考記事>一生使える!志望理由書のための「リサーチ力」を鍛える!
前編【仮説を立てる力】

AO・推薦入試の志望理由書を完成させるためには「研究テーマ」と「研究計画」を明確にしなくてはなりません。

そのために、「リサーチ力」は必須のスキルです。
さらに、「リサーチ力」の強化を謀るポイントは、実は「仮説思考」にあると、前回記事でお伝えしました。

この思考を待たないまま、ネットなどをフル活用し、あれもこれもと情報収集することばかりに時間と労力をかけてしまうと、
「調べたいことが全然見つからない!まだまだ情報収集が足りないのかも・・・?」という、リサーチの無限地獄に陥ってしまいます。

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こうした状況は、決して特別なことではなく、私の経験上、AO・推薦入試の受験生のほとんどが、必ずと言っていいほど陥ります。

さらに、仮説思考の開発や養成については、受験生に限った話ではなく、実社会で活動する大人でも課題を感じていらっしゃる方が多いと思います。

私は、日本の教育システムの構造そのものが、こうした思考の開発を阻んでいるのではないかと感じています。

知られていることですが、小学校・中学校・高等学校では、国による「学習指導要領」が定める各教科の目標や学習内容に基づいて教科書の内容が決まり、各学校が時間割を作成しています。
「学習テーマ」も「学習設計」も、予め誰かの設計のもとで学んでいるという状況です。

仮説というのは、不確かな状況に対して、自分自身で仮の答えを設定することです。

自分の学習プランやペースについて、「その枠組みは、誰かがどこかで作ってくれている」という暗黙の了解事項があれば、そうした思考を発揮する必要すらないでしょう。

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もちろん、国が定めた教育の基準や設計が非常にしっかりとし、全国で徹底されていることから生じているメリットは計り知れません。
これだけの人口を有する国で、全国どこにいても一定以上の教育が受けられる環境は、紛れもなく世界トップの水準だと思います。

ですが、裏を返すと、日本人の多くが、目的や目標、その達成手段について自らで構築するという前提のないまま学びが進行することになります。

繰り返しになりますが、AO・推薦入試において一番初めに立ちはだかる「志望理由書」を執筆するためには、
何を知りたいのか?どんなことを解決したいのか?といった学ぶテーマも、
それらを深く知り解決するために、どこから着手してどんな方法や切り口で取り組んでいくのか?といった学ぶプランも、自分自身で設計・立案する必要があります。

自分が学ぶための目標やプランを、国や学校に決めてもらうことはできません。

つまり、「研究テーマ」や「研究計画」の設定には、仮説思考と共に「自己決定力」が、非常に重要なのです。

自動車に例えると、「情報」はガソリン、「自己決定力」はギア、「仮説思考」はアクセルのようなものだと思います。

いくら大量の「情報」を手にしたとしても、ガソリンを自動車に注いだだけでは、発進できません。
また、「自己決定力」というギアが入らなければ、動力をうまく伝達するとができません。
さらに、自分が求める世界観の構築スピードを加速させるアクセルの役割を果たす力が「仮説思考」です。

もちろん、自動車の運転手は自分自身です。

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飛びのある考えかもしれませんが、私が定義する本当の意味の「リサーチ力」とは、単に情報を調べる力ではなく、
調べた情報の断片と断片を、自らの意志と決定において、周囲にも納得、共感し得る独自のストーリーとして構築する力のトータルを指すものだと思います。

そして、私は、こうした資質の養成こそ、家庭における「親子軸」が、とても重要な役割を果たすのではないかと思っています。

(後編につづく)

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