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「つながる工場と暮らし」のスライド

以前にnoteに音声データをアップさせていただいた
岐阜県関市での「つながる工場と暮らし」のトーク。

音声だと開く気になれない方も多いと思うので
スライドとテキストで、さくっと内容を紹介しますね。

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こんにちは、TENTです。
今日は、工場のイベントでのトークということで、こんなお話を用意しました。

関市講演資料-01

つながる工場と暮らし。

今日は3つのお話をしますね。

まずは1つめ。

構造が変わってきたぞ、というお話。

関市講演資料-02

まずは、みなさんインターネットでお買い物されたこと、ありますよね?
インターネットのおかげで、
モノを作る←→買う
の流れが大きく変化したと思うんです。
(いや何を今さら、という話ではあるんですけど)

関市講演資料-04

ざっくりした図を使って、少し昔の話をしますね。
まず、工場あるいはメーカーが作った製品があります。
それを、問屋さんがお店へ卸す。そこから消費者と呼ばれる人々(誰だ?)の手に渡る。という流れ。

これはとっても効率の良い方法で。

出来上がるまでにそれなりに時間がかかったとは思うんですけど。いったん1980年代くらいに完成したんですかね。(憶測ですみません)

それでですね。
この構造だと、何が起きるかというと

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工場やメーカーにとって「消費者」って、全く見えてこないんです。問屋あるいはお店のバイヤーの反応こそが勝負所なわけです。

という状況だったわけですけど、インターネットと配送サービスの普及のおかげで、たとえばAmazonや楽天で出店さえできれば、直接「消費者」とつながることができるようになった。

関市講演資料-06

こうなってしまうと、もう工場なのかメーカーなのか、問屋なのかお店なのかなんて、関係なくなっちゃうんですね。

それでも、それを実行するのに難易度が高いので、誰でもできることでもなかった。

関市講演資料-07

ところがですよ。ものすっごく簡単にインターネット上にお店を作ることができるサービスが出てきました。

たとえば僕たちがお世話になっているSTORES.jpなんて、ブログやSNSよりも簡単なんじゃないかな?と思うくらい。一瞬でできちゃいますし、超使いやすい。

関市講演資料-03

じゃあそんな時代に何をしたら良いのかって言えば、僕たちのオススメは作り手が直接売る。です。シンプルです。


で、2つめの話にいきますよ。

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インターネットでお買い物が当たり前の時代

スピードが変わってきた。

はい、これも今さらな話ではあるんですけど、まあ聞いてください。

毎日、スマートフォンの画面上には、次から次へと大量の情報が流れていきます。1つ1つを深堀するなんて、無理ですよね。

関市講演資料-10

そんな時代にですよ、これはあくまで、僕個人の意見ですが。
広告や伝え方の工夫では、もう遅い!と思っています。僕は。

それ以前に、そもそも伝わるものを作れば良いんじゃないかなあと。

では具体的に、僕たちは何をしているのかというと

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写真数枚で、一言で、伝わるか。これをモノづくりの初期段階から意識しています。

たとえば

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これなんだと思いますか?透明な本。

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はい、こんな感じで使います。
開いた本の上に置けば、ページを開きっぱなしにできます。

続きまして

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さて、これは何かというと

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こんな感じで、大きな画面を掃除するためのクリーナーです。

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続いて、これはなんでしょう。

そう、フライパンですが。

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こんなふうになって

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なるほど、そのままお皿として使えるのか、と。

こんな感じで
TENTでは、できる限り「写真2枚でどこまで伝わるか」「一言で伝わるか」を、極端な話、格好良いか格好悪いかよりも重要視しています。

いや、そもそも格好良いか格好悪いかっていうのは、意図が伝わるか伝わらないかっていうのと強く結びついてるわけですけど、

まあこの話は、またどこかで。


3つめのお話にうつります。

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さっき、こんな図を出しました。誰でもダイレクトに「消費者」に届けられますよねって。

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その上で、InstagramとかTwitterとかfacebookとかのSNSから「消費者」の様子を見ることができるようになっってきました。

商品をどう使ってくれてるのかなとか、喜んでくれてるのかなとか。

そうすると、もはや「消費者」なんていうボンヤリしたものではなくて、そこには一人ひとりの「暮らす人」がいることまで見えてきました。

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で、これは逆もしかりなんですよね。
工場やメーカーや問屋やお店、とはいっても、そういう仕事を営む「暮らしす人」がやってたわけです。

お互いに「暮らす人どうし」なだけじゃん!ということまで見えてきた。

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そうなると、もうね。

それぞれの立場がどうであるかが溶けていく。ただの、人同士のフラットなやりとりに心地よさが生まれてくるわけです。お互いがそれぞれの持ち場で楽しく頑張ってるよねーみたいな感じ。

かつては工場やメーカーは「消費者」に向けて、あるいは「問屋」「お店」に向けて、いろいろ作ってたわけです。

でも、しょせん「暮らす人」と「暮らす人」ですから、こうなります。

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まず、自分の暮らしに必要なものを作る。

そうしたら

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自分と似た暮らしをしている人が使う。

「消費者」の動向をリサーチするよりも、暮らしをよく見ることが大切になっちゃうわけです。

おやまあ、ずいぶんとスケールの小さい話になってきましたよね。でも僕はこれが、いま、そしてこれから、増えていく自然な形だと考えています。


ではそんな時代に、何をしますか?というところで、僕たちはこう考えています。

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現実離れしたストーリーや世界観を作るのではなく
顔を出して本音で話す。

「顔を出す」というのは1つの喩えです。
「人が見える」といったら良いのかもしれません。

ちなみに、TENTでは本当に顔を出しています。

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フライパンジュウができるまで

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STAN.のデザインのひみつ

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ケンケン見聞録

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アイドントノウ



というわけで、工場さんにとっては、最高の時代がやってきたんじゃないかなと僕は思っています。

やっぱりお店は「売ることのプロ」なので、頼るべき存在であるのには変わりないのですけど、作り手だからこそ発信できる情報や伝え方もあると思うんです。

「良いものを作っても売れない」「伝え方が大事」だなんてよく言いますけど

そもそも、良いものを作れば、ちゃんと伝わります。
伝わるものを、伝えたくなるものを、作りましょ。

<おしまい>






実際のイベントでは、長月のオゼキカナコさんのツッコミが入って、もっと楽しいお話をしています。また、後半にはたくさんの質問にも答えています。

このエントリーを読んで、少しでも興味が出た方は、ぜひこちらの音声コンテンツをお聞き下さい。


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