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自身を傷つける行為について

自身を傷つける行為、自傷行為。
わたしはリストカットと過量服薬(OD)の常習犯である。

頻度は減ったが、いまでもやってしまうときがある。

ひどかったときは、救急車に何度も乗ったし、夜間救急にも何度もお世話になった。
パックリ割れた傷口を縫ってもらい、ODしたからだに点滴をいれてもらった。

ひどくODをしたときは、狭いワンルームの部屋に、救急隊と警察が10名程やってきたこともある、、らしい。わたしは意識を失っていて何も覚えていない。かけつけた母親にあとから聞いた話で知った。
 
なんで自傷行為をしてしまうのかという問いは、わたしにはとても難しい。正直に言えば、よくわからない。
でも決まってやりたくなるときは、疲れているときである。何かあって嫌だったときというのもなくはないのだが、そのせいでこころが疲れてしまったときというのがいちばん頻度が高い。

その心理と言えば、傷つきたくなるのだ。じぶんをめちゃめちゃに傷つけてやりたくなるのだ。
じぶんが傷ついているということ、弱っているということを、誰かにわかってもらいたいわけではなく、自分自身でわかりたくて、やっている。誰かにわかってもらおうなんてことは思っていないし、極力見つからないように隠れてやっている。それがときに救急車を呼ぶほどに程度を間違えてしまうのだが。

リストカットの跡、正確にはアームカットもあって、わたしの左前腕には傷がある。だからこんなに暑い夏でも半袖を着ることはできない。仕事にも長袖のカーディガンなどを必ず着ていく。職場に制服がなくてよかった。まあこんなに暑いのに長袖を絶対に脱がないでいるのは、あきらかに浮いているけれど、しかたない。わたしの前腕を見て、それがリスカ跡だと気づくひとがどれだけいるかはわからないけれど、傷を見られるのはこわい。手首の部分は時計で隠している。

バカだなあと思う。縫合してもらえば傷はきれいに治ると思っていたし、跡が残ることなんて考えていなかった。でもわたしはひどくリストカットをしていたときのじぶんにそれをやめろとは言えない。それは、だったら死ねと言っているくらい、苦しいことだからだ。自傷は自己治療のひとつなのだ。いまはだいぶセーブできるようになって、というか、職場で生傷を見られるわけにはいかないので、Tシャツの袖で傷が隠れる肩のあたりを切っている。切っている、とか言っていないで、それもやめなければと思う。

ODはどうだろう。以前は処方薬を過量服薬したこともなくはないけど、基本的には処方薬ではやらない。市販薬ODの常習である。処方薬はわたしのからだを良くするための治療薬で、先生がだしてくれるものだからやらないというのが、わたしなりのポリシーだ。市販薬はじぶんを傷つけるために使ってもいい。よくないけど。ODして気持ちよくなったことは1回もなくて、いつも気持ち悪くなって、熱が出て、具合が悪くなって終わる。じゃあなんのためにと言われたら、やっぱり答えられない。

もしいま自傷行為に苦しんでいるひとがいたら。わたしはやめろとは言えない。つらくて、それしか生きる道がないからしているんだと思うから。でも誰かに相談できたらしてほしい。わたしは医者やソーシャルワーカーの方にだいぶ助けてもらっている。そういうひとがひとりでもいたら、やめられないかもしれないけど、すこしはこころが軽くなると思う。
でもわたしみたいに、救急車で運ばれたり、半袖が着れなくなったりするひとが減ればいいなとも思う。ときどきアピール行為で、ファッション感覚でやっているひともいるようだが、それはわたしには、悪いけど理解できない。やめたいけどやめられない、その葛藤が苦しいのだと思っている。

長くなってしまった。
わたしの自傷行為はまわりの支えもあって、段々と頻度が減っている。まあ、ODしたら入院という選択肢があることがだいぶ抑止力になっているのは事実だけれど。わたしは、もう数え切れないほど精神科には入院歴がある。この話はまたいつかしたい。

自傷行為は、わたしの中で大きすぎる症状のひとつで、とても1回では語りきれないから、また時間見つけて書こうと思う。主治医の見解とか、支援者にかけてもらった言葉とか、いろいろある。

最近は自傷すると安心する。じぶんは傷ついてるんだってわかって、ほっとする。そんなじぶんがいる。理解してとは言わないから、そっとしておいてほしいと思う。信頼しているひとにだけ打ち明けるから。

まだまだわたしの自傷との付き合いは続いていく。いつかは本当の意味で手放したい、といまは思っている。


闘病日記

わたしの闘病日記を販売しています。
この本の中では自傷に葛藤するわたしのことがたくさん書かれていますし、支援者のかかわりなどについても記しています。リアルを知っていただけると思いますので、ぜひ読んでもらえるとうれしいです。よろしくお願いします。

たくさんのスキをありがとうございます。励みになります。またお願いします。

またね。

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