ミレーナ挿入レポート＃２ ～PCOSの治療と月経困難症でミレーナ挿入まで～
何度も言います！
月経困難症の方も、そうでない方も
月経がある方にはぜひ読んでいただきたい！
「ミレーナを挿入してみて」のレポートになります。
アヤしい宣伝みたいだな…違うんです。
文章見れば、賢い皆さんは理解してらっしゃると思いますがｗ
前回は無月経から、不妊のリスクが高いと主治医に言われたところで終わったので、この続きになります。
１．子宮が萎縮する
無月経で放置していたら
「多嚢胞性卵胞症候群（PCOS）」と診断されました。
（以後PCOSで表記しますね）
そもそもPCOSってなんでなるの？って話なんですが
結論から言って原因は不明です！
環境、体質など様々な要因はありますが、コレ！といった原因のない病気になります。
じゃあ問題は一体どこにあるのか？
症状を放置していることにあります。
ここでは症状については詳しく書かないので興味のある方は日本内分泌学会のホームページに分かりやすく書かれています。
私の場合、月経不順からの無月経でした。
無月経であることを放置するとどうなるのか？
簡単に言うと子宮の機能が落ちます。
ちょっと小難しい話になりますが保健体育で習ったホルモンの話をしますね
脳下垂体から「ゴナドトロピン」という性腺刺激ホルモンというホルモンが分泌されます。
ゴナドトロピンは
卵胞刺激ホルモン（FSH）
黄体形成ホルモン（LH）
の二種類があり、それぞれに役割があります。
一方そのホルモンの刺激を受けた卵巣は
エストロゲン
プロゲステロン
を分泌します。
この二種類のゴナドトロピンが卵巣のホルモン分泌を促すことで
排卵を促し子宮内膜を増殖させ、受精しなければ増殖した子宮内膜が剥がれ落ちて、月経が起こるという仕組みになっています。
分かりやすく図解しているものが日本婦人科医会にありますのでそちらを見ていただくと「あ～！これ見た事あるわ」となると思います。
絶対中学の保健体育で習ってますので！
前置きが長くなりましたが
このゴナドトロピンがバランスよく分泌されていないので月経不順、無月経になります。
脳下垂体からホルモンがバランスよく分泌されていないので
卵巣はバランスよくホルモンを出せないんです。
卵胞を育てるはずのホルモンが出ていない
↓
卵胞は育たない
↓
だから排卵しない
↓
排卵しないという事は月経が起きない（無月経）
という大まかですが、メカニズムになります。（無排卵の月経もあります）
さらに
エストロゲンが減少することにより子宮の萎縮が始まります。
これは閉経した女性と同じ状態だと思ってください。
すると何が起きるか……
これは本当に私が言われた事ですが、最悪の場合癌化します。
月経不順や無月経、また月経以外の不正出血があればすぐに婦人科に受診してくださいと言われる意味がここで少しわかったんじゃないでしょうか。
こうして私はここから無月経（私の場合PCOS）の治療を始めたのです。
２．ホルモン注射は痛い
私の場合とにかく月経を起こす必要があったのでホルモン注射がメインになりました。
ホルモンを直接打ち無理やり月経周期のホルモンと同じサイクルを作ることで月経を起こしたんですね。
それがまあ、痛いのなんのって……
昨今某ワクチンの副反応が痛いと騒がれていますが
その比ではなかったです（個人差があります）
打った直後から腕は怠いわ、痛いわで上がらず
仕事にならないので、仕事終わりに注射を打って休みの日は何もできない状態でした。
（ちなみに片頭痛もちでない場合、低用量もしくは中用量のピルも治療の選択肢に入ってきます。）
そのおかげか月経は来るようになりました。
無月経の治療で毎月こんなにしんどいホルモン注射を打つのか？という不安があったのですが実はそうではなく
「子宮の機能が落ちない程度に月経があれば十分なので年に３、４回月経があれば十分ですよ。」
ともセカンドオピニオンで言われましたね。
私の場合ホルモン注射の副作用は猛烈な痛みと怠さだけだったので
他に言われているような、むくみや体重増加はなかったです。
もし他に気になる事があったら受診のために背中を押す言葉を持ってるかもしれませんので良かったら感想など下さい。
３．生理が２カ月に１回来たんですけど…
おかしいな、月経不順、無月経でPCOSだったんじゃないの？？
私も不思議です。これはPCOS治ったか？
仕事が多忙を極めていたころ、働いていた会社のバックにつているものが変わり就業規則が変わりました。上が悪いことをしてたので首のすげ替えがあったようです。平社員なんでわかりませんｗ
この機に綺麗に退職します！という人が多く、同じ部署の人間が私を含めて５人は辞めました。きちんと退職金（二年くらいしか勤めてないので
２０～３０万くらいのものでしたが。）も貰いました。
辞める前に就職活動をしていたので、当時付き合っていた彼氏の家の近くの会社に中途採用で就職しました。
そして当時付き合っていた彼氏が大阪に在住していたので私が転がり込む形で同棲を開始しました。
家事なんかしたことのない私でしたが
何とか新しい職場、新しい仕事を頑張りながら家事も覚えていく。
環境が１８０度変わってめちゃくちゃ不安でしたが何とかなってるな～
という感じでそれなりに満足した日々を送っていたら
生理が毎月、または２カ月に１回は来るようになったんです。
なんでや。
勤め先が病院だったのでそこの婦人科に受診していましたが
調べるとゴナドトロピンのバランスが以前に比べてよくなってたんですね。
さすが原因不明の病気。よくなる時も原因不明か～？
しかし内診で卵巣を見るとまだ
ネックレスサイン（卵胞が連なって数珠状にみえること）
が残ってたんです。
という事は無排卵の月経が起きていたという事ですね。
なので以前にかかっていた病院と同じく
「自然妊娠はむつかしい」
とお医者さんには言われていました。
４．生理痛が酷くなってきた
さらに今度は月経が来ることで生理痛（月経痛）に悩まされるようになりました。来たら来たで大変だな、私の体。
新しい職場は環境が厳しく女の社会！まさに女の敵は女です。を体現したような職場だったので、生理休暇が通りませんでした（今ならパワハラで訴えれるかな）
とはいえ根性で痛みが何とかなるなら世の中に鎮痛剤なんてものは必要ないわけで鎮痛剤を飲みながら頑張って働いていました。
それも年々月経痛がひどくなっていき、鎮痛剤もカロ〇ールからロキ〇ニン
最終的にはボル〇レン坐剤50ｍｇを使っていました。
医者には「胃に穴があくよ！！」と脅されましたが……。だったら処方するな頭痛や吐き気、腹痛で立ち上がれないくらいでも
「体調管理がなってない」
と上司に言われ続けたのでどうにかする方法がないか探していました。
今思えば異常な事だったと思います。
生理（月経）に限ったことではないですが、月経痛や経血の量は個人差があるので軽い人には一生理解してもらえないと思ってください。
想像力が乏しい人は自分の物差しで他人を決めつけてきます。
説明するだけ時間の無駄ですね。
５．ミレーナという選択
このレポートのメイン「ミレーナ」にを挿入する記述の前に
私は幸運なことに自然妊娠をしたのですがそれはここでは省こうと思います。ミレーナ挿入は産後１年経ってからの選択でした。
勤め先の婦人科では解決できなかったのでここでもセカンドオピニオンを受けました。
産後も月経痛がひどくて立ち上がれないほどでした。
月経困難症は大きく二つに分類されます
器質性月経困難症
機能性月経困難症
まず問診・内診を受けて器質的疾患がないかを検査することになりました。子宮筋腫や子宮内膜症といった月経痛の起因となる疾患があるのかの検査です。
私にはそう言ったものはなく、機能性月経困難症という診断がおりました。
何度も言いますが、経血の量や痛みの具合は個人差があります。
もちろん分からない人に「私の生理（月経）はツライんです」と伝えても
「私も毎月お腹痛いけどやってるよ」と返されて終わりです。
そこで提案されたのが「ミレーナ」です。
ミレーナと従来の避妊リングとの違いって？
従来の避妊リングは銅が付加されており、それにより精子の動きを低下させ受精卵の着床を防ぐことで避妊の効果を得ています。
一方ミレーナは、銅の代わりにホルモンがリング本体に入っていて
そこからホルモンを放出することで子宮内膜に作用し妊娠の成立を妨げたり
子宮入り口にある粘液を変化させることで精子が子宮内へ侵入するのを妨げることで避妊効果を発揮します。
避妊？と思った方いらっしゃると思います。
ようは月経が来れば妊娠しないのですが、妊娠させないようにするメカニズムに月経困難症軽減の理由があります。
子宮内膜に作用し妊娠の成立を妨げる。
これはミレーナ本体に入っている黄体ホルモンが子宮内膜薄く保ち
経血量を減少させ、月経痛を軽くする効果があるという事です。
従来の避妊リングは避妊の効果しかありませんが
ミレーナは避妊の効果と子宮内膜を薄く保つという２つの効果があるという違いがあります。
そしてミレーナは月経困難症に保険適応で挿入可能です。
ただの避妊目的で挿入する場合は自費になりますので高額な避妊方法になりますが、低用量ピルが飲めない私は月経困難症でミレーナの保険適応で挿入することが可能でした。
もし妊娠したい場合は受診し、その日のうちにリングを抜いてもらうだけで大丈夫です。特に大きな処置はありません。
私はこうして２５歳の冬に初めてミレーナを挿入することになりました。
次回は、いよいよミレーナを挿入後の経過をレポートしたいと思います！
このレポートで気になる事があれば感想をいただけると嬉しいです。
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