3-16 他力本願とキャリアコンサルティング
「キャリアコンサルタントになりたい」「人材業界に興味がある」という人の動機とはなんだろうか。
これまでの俺の経験からみると「悩んでいる助けてあげたい」といった動機が多いように思う。
人材業界に20年、そのうちキャリアコンサルタントとして10年過ごしている身からすると、「助けてあげる」なんてことは不可能だ。
そもそも、人の将来に関わる仕事ではあるが、その選択の責任は一切負えない。
決めるのは相手であり、本来は誘導してはいけないものだ。
「たくさん応募を勧める」のは、キャリアコンサルティングでは悪手だ。
本人がそう動くことを決めるべきであり、「たくさん受けないと可能性が減る」などというのは、ただの脅しでしかない。
じゃあ一体キャリアコンサルタントは何ができるのか。
問いかけることによって、相談者の本音を浮き上がらせることだけだ。
その「問いかけ」を磨くために、キャリアの理論であったり、カウンセリングの手法を学んでいる。
ただただ相手を信じて、相手が自らの力で一歩踏み出すまで寄り添っていくという姿勢は、仏様を信じて仏様にすがるのみの「他力本願」の思想に近いのかなと思った次第。
歎異抄を読んだ結果、ざっくりとした感想を書いて見ましたとさ。
もうちょっと踏み込んで書くと良さそうだけれど、そんなに真面目なことをたくさん書けないから、もうおしまい。
サポートいただいたら美味しい物を食べて良い記事を書くよう頑張ります。 食べた物については報告書を提出します。