駄文作文: 『名誉ある僕の死について』①
起きると、いつもと変わらない光景が広がっていた。
厳密には、何もかもが違うはずなのに、
どうしてこう、変わり映えがなく、つまらなく感じてしまうのだろう。
昨日とは、違うはずなのに。
日常はいつもこうだ。
何かを追い求めて動いてばかりいる時は、とてつもなく時間が足りないようで、焦りばかりが助長されるのに、こんな風に起きる気もなく起きてしまう、気持ちの悪い朝は、ぼーっと寝室を見渡していても、昔読んだ絵本に出てきた孤島に置き去りにされたような、時間が永久に止まっていて、ずっとそこに在るような気にされてしまう。
おかしいな。
よくよく考えれば、湿度も、温度も、何もかも。きっと昨晩と同じものは存在していない。
僕は眼鏡を手に取ると、起き上がって"となり"を見た。
シーツが小憎たらしいくらいにうつくしく、光を吸収して白く輝いて見えた。
隣の君も。もういない。
昨日までの5年間、笑いあっていた僕たちの関係は、今0になった。
私が育ったのは、海も空も近い町でした。風が抜ける図書室の一角で、出会った言葉たちに何度救われたかわかりません。元気のない時でも、心に染み込んでくる文章があります。そこに学べるような意味など無くとも、確かに有意義でした。私もあなたを支えたい。サポートありがとうございます。