小説「（仮）上陸者」企画書 / プロット沼

2000文字・60min

小説「（仮）上陸者」企画書

■あらすじ

　新潟の浜に北の兵士キムが上陸する。彼は将軍様からの特務は首都爆破の命を受ける。だが、キムが上陸したときに日本列島は、北海道はロシア軍に九州は中国軍に制圧されていた。日本列島は無法地帯と成り果てていた。キムは首都への道中、さまざまな人間の地獄を目撃する。人間とは？　国家とは？　キムは悩む。キムが国会議事堂に到着するとそこはアメリカ軍が占拠していた。官邸に侵入すると総理大臣が人質に囚われていた。「この国は何もかもが腐っている。この国の運命を君に託そう。君のような人物が、もしこの国を救えたならば、この国は生まれ変わるのかもしれない」キムは、日本国総理大臣に言われる。キムは将軍様の命に反し、列島を救うためアメリカ軍の特殊部隊にひとり立ち向かっていく。

■登場人物

◉キム（三十歳、北の兵士：特殊第十一軍団九○七部隊出身。射撃・撃術など傑出した戦闘能力をもつ、上陸後に少尉）

◉高梁洋市（三十歳、財務省、課長補佐）

◉天皇はたまたまサウジアラビアからスイスに訪問中、上皇后はブラジルに訪問しており無事である。

◉北の金正雲将軍、中国大使館にむけて「日本に上陸した兵士は我が国の反逆者である」と声明をだす（ネット上では陰謀論が飛び交う）。

◉龍洞三総理大臣、官邸にて閣議中にアメリカの特殊部隊の人質となる。

◉妃本奈央、女性、二十六歳、雑誌記者、高梁洋市の彼女（塩尻でキムに誘拐される）。

■プロット

◉メインプロットは主に北の兵士の視点だ。日本列島（各町の民間防衛、民兵の武装蜂起など）の混沌は描かれる → キムは新潟の浜から長野を経て、東京の国会へと向かう。

◉サブプロットは日本政府側（自衛隊と一部の国会議員の反乱）の視点、高梁洋市は政府首脳の決断の優柔不断、各省庁の足の引っ張り合い、官邸での龍洞三総理大臣の監禁に遭う。官邸を制圧したアメリカ特殊部隊と交渉や食糧や給仕の役で板挟み。悪戦苦闘する。

■章立て、時系列と場所、2024年、1月21日（国会召集日）〜1月30日まで

◼️1章：1月21日、
北の兵士キムは、新潟県の糸魚川市の浜に上陸する。国道沿いに建つキャンプショップを襲撃する。キムは白馬岳を越える。

◼️2章：1月21日、
国会の常会召集日に登院した国会議員の大虐殺事件が発生する（アメリカ軍の特殊部隊による）。国会は国会議員の死体の山。☞ 日本は無政府状態、列島は無法地帯となる。

◼️3章：1日22日、
キムは長野県の小滝村（土台人が経営する民宿）に到着。キムはテレビにて日本列島の異変に気づく。

◼️4章：1日22日、
日本列島に散らばるYouTuberたちの視点（日本全土）だ。北海道はロシア軍に制圧されており、九州は中国軍に制圧されていた。ロシア軍は東北に上陸を始め、中国軍は四国に上陸し始める。全国各地の原子炉はテロに遭い、爆発する。

◼️5章：1日23日、
キムは長野県の大町村（民間防衛、民兵、強奪、略奪、強姦、殺人の横行）に到着する。

◼️6章：1日24日、
妃本奈央はそばの取材で来た安曇野が民兵に包囲されて外に出られない。高梁洋市から「官邸が大変なことになっている！」とケータイに電話がかかるが暴漢に襲われる。そこをキムに助けられる。高梁洋市とは音信不通に。

◼️7章 ：1日25日、
キムと妃本奈央が通過する長野県の松本市において、警察を巻きこんだ自衛隊同士の市街戦が展開される。自衛隊の関西軍と関東軍の天下分け目の大衝突事件）☞ 関西軍が勝利（10章へ）関東軍は壊滅して群馬に撤退（11章へ）

◼️8章： 1日26日、
塩尻にて。自衛隊と警察と民兵の大規模な衝突。塩尻は完全封鎖状態。自衛隊の検問。妃本奈央は高梁洋市のコネを使いキムの検問通過を手助けする（以後、妃本奈央はキムという人間に興味をもつ。共闘関係になるかは未定）。

◼️9章： 1日27日、
山梨県の甲府よりキムは富士山に登る。キムと妃本奈央は、富士山の頂から日本政府の消失（と同時に二つの歪んだ政府の誕生）を目撃する。

◼️10章： 1日27日、
関西にいる愛国党の自衛隊の上級幹部が静岡の第一師団を制圧する。そこを拠点に軍事政権「真・日本政府」の樹立を宣言する。

◼️11章： 1日27日、
国会召集日に地元に帰っていて難を逃れた自民党の右翼系国会議員らがホワイトハウスに働きかける。アメリカ政府の後押しによって群馬県庁に「新・日本政府」を樹立。（12章＝各県の首長が殺され、地方では武力蜂起が勃発、地方では独自の県庁が誕生。☜ 小説ではここまでは描かない。が裏設定）

◼️12章： 1日28日、
高梁洋市視点で、制圧された首相官邸を描く。暴力を合法手段として国家を統治する権力機構の消失。首都東京は無法地獄と化す。キムは北を思いだす。

◼️13章 ：1日29日、
キムと妃本奈央は首相官邸にむかう。

◼️14章： 1月30日、
首相官邸にて、キムは龍洞三総理大臣と高梁洋市を助ける。アメリカ特殊部隊へむかっていくキムの後ろ姿。（終わり）