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プロット沼「セクシーボイスアンドロボ」

5790文字・90min


■手元に漫画本がないのでテレビ版の文字起こしです。
◉概要(あらすじなど)は最後にwikiより
★物語の前半(導入部分)までです。


■冒頭
瑠璃色のインコが、カゴから飛び立つ
《今朝、ルミちゃんが逃げた》

■中央通り商店街にあるロボの部屋(二階)
小鳥が飛びこむ
目覚まし時計がなる
目覚ましを止める手
ロボ
「ん〜」
ロボはリモコンを手にテレビをつける
7:42分。リポーターはしゃべる
「私はいま射殺事件があった現場にいます。荒川区南千住にある…」
チャンネルを変えるロボ。アニメが流れる(マックスロボ)
「ダダダンダン…」
「マーックスッ!!」
セリフとともに片手をあげるロボ
「朝だよ〜」
ベッドから床に倒れこむロボ
「もう〜、会社行きたくない〜」
部屋の棚にとまる小鳥に気づくロボ
「あッ」
小鳥は窓から飛びたつ
「ピヨピヨ…」
窓を開けて両肘をつくロボ
「いいよなあ、自由で」

■市営団地の中の道(ニコの家)、リビング
報道テレビから声
「そんなAくんの様子が変化したのは…」
ニコの母はビューラーを当てている。テレビと交錯するセリフ。
「いじめ?」
「…の証言によると…」(テレビ)
「いじめなの?」(母)
「その原因は…いじめ」(テレビ)
「やっぱりいじめだア…」(母)
父は牛乳瓶の紙の蓋を取っている
「若いやつは簡単に死ぬよなぁ」
母は開いた窓から二階を見あげて
「ニコォ、早く食べちゃいなさいって!」
父は牛乳瓶の蓋を取って
「なんで、親に相談しないかね〜」
母は二階にさけぶ
「ニコォ!!」

■家の屋根の上。鳥籠に肩肘をついている制服姿のニコ。
独白
《親に相談する子どもなんて、この世にいるのだろうか?》
■ニコの子供時代の回想
《たいていの親は…》
父がちゃぶ台をぶちまけるショット
(テレクラが何かわかってるのか!)
母はハンカチを握る
(お母さんはそんなこと知りたくなかったわよ!)
ニコ
《…面倒なことは知りたくない》
《子どもはそういうことを嫌というほど学習しているから》
《よーく知っているのだ》
七色の声を持つニコが学校でモノマネをするシーン
数学の教師のマネ
「はい、ガン見!」
《とにかく問題を起こさないこと》
ニコの学校の日常風景の挿入
《トラブルになることは避けて通ること》
《へまをしている学校にも親にも居場所をなくした子が》
《いまどうしているのか》
《私たちは知らない》
自販機で牛乳パックを買うニコ
《私にとって世界とはいえと学校と》
コンビニの風景(新聞、類似射殺事件)
《コンビニでできている》
イートインで同級生と食べているシーン

■路地で友達と別れる
「じゃあね、バイバイ」
(物騒な音楽)
《その角を曲がるまで、そう思っていた》
角を曲がる(真上からのショット)
別の角を曲がる(横からのショット)
さらに細い路地に曲がる(別角度のショット)
ニコは路地を走って倒れた冷蔵を飛びこえる

■壁ぞいの路地
ニコの前方の壁にサラリーマン風の男が転がりこむ
ニコ、おどろく
壁に倒れるサラリーマン風の男
サングラスをかけたヤクザ風の男が現れる
一斗缶でサラリーマン風の男を殴るつける
サラリーマンは脇に小さな段ボール箱を抱えている。さけぶ
「おれ、知らない!」
壁にサラリーマンの血糊がつく
ヤクザ風の男はサラリーマンを振りまわす
ニコはたじろぐ
柵から血が滴るカット
サラリーマンは柵に仰向けに押さえつけられて咳きこむ
「げぇっへっへ」
サングラスの男が首を絞める場面を見るニコ
サングラスの男はニコを見て手が止まる
サラリーマン風の男は小さな段ボール箱を置いて逃げていく
「待てコラァ!」
サングラスの男はサラリーマン風の男を追っていく(カメラ手前方向へ)
ニコはカメラの奥へと走っていく


■市街地(高架で鉄道が通る道、新橋?)
走るニコ
「なんだよ、あれ!?」
(3:20sec)


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■ロボのシーン
横断歩道。スーツ姿で立つロボ
ロボはため息をつくと、となりの女にカバンで殴られる
「えっ!」
ロボはおどろく
「この、ヘンタイ!」
スーツ姿の女はさけぶ
「なんで?」
ロボは慌てる
「おれ、何もしてないよね?」
まわりを見るロボ
「チカン、チカンよ!」
女はさけぶ
「誤解だ!」
女を追いかけるロボ
「誤解だ、何もしてないって」
「チカンよ」
「この人、フーって息吹きかけたんです」
「やってない、やってないです。ため息ついただけですよ」
周りに釈明するロボ
「だから誤解です!」
女は警察官と柔道着の男たちにいう
「助けてください」
警察官がロボを睨む
「誤解です」
ロボは後退って逃げる
警察官と柔道着をきた男たちはロボを追いかける
(4:08sec)

= = = = = =

■ニコとロボの出会い
街(路地の)角で二人は電柱に互いに手をついて息を切らす
《その角を曲がると…》
《世界は私が思っているよりもっと複雑で》
息切れしたニコとロボの目があう
《バカバカしくて、激辛で》
《泣きたくなるような途方もなくお値打ちの》
ニコとロボは互いに後ろを見て胸を撫でおろす
《とにかく、私が考えているのとはまるっきり違うものだった》
(4:29sec)

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■オープニングソング(アニメとナレーション)
『コードネームロボ、女好きのロボットオタク』
『コードネームセクシーボイス、七色の声をあやつる女子中学生』
(ヘリの音)
『ふたりはスパイ』
『この複雑な世界、そして闇の中で彼らは次々起こる難事件に挑んでいく』
『夢と希望を追いかける。二人の名は』
『セクシーボイスアンドロボ』
『あなたのとなりにスパイがいる』
(4:57sec)

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VOICE 1

■公園のベンチ
「私さ、かなりやばいもん見ちゃったんだよね」
ニコ(普段着)はいう。
「ミャーオ」
ベンチが映る
猫がいる。猫に話しかけるニコ
「血とか出てて、あれなんだろ?」
「ミャーオ」
「ねえ、なんだと思う?」
「ミャーオ」
猫は去っていく。
「おーい」
ニコ立ち尽くす
「なんだと思う?」

■道
歩くニコ
「ああ〜誰かにいいたい!」
十字路で立ち止まるニコ
両脇の電柱にポスターが。
右の電柱には
「火星のパワー、若者よ、心の闇に光を!!!悩みの電話相談受付けます」
左の電柱には
「テレクラ、照蔵(Teruzou)あなたのモヤモヤをスッキリ♡させます」
ニコは左右のポスターを見比べる
「どっちもどっちなんだよな」
「あえていうなら…」
指をさすニコ
「こっち」

= = = = = =

■テレクラ前(看板、2Fテレクラ、照蔵)ロボのシーン
■テレクラの部屋のなか
口説きマニュアルを読むロボ
(テレクラは切られたら、アウト〜! 電話をとる前にこれを読め!)
伝説の五カ条
第一条、ポジティブな発言!
第二条、たまに関西弁を使え!
第三条、ハンドルネームを決めよ!
第四条、それで?/まさか!?/本当!?
第五条、昨日や今日より明日の話題!
(三条まで早口で読むロボ…)
(トルル…)
ガチャ!
「もしもし」
勢いよく受話器にでる。
「いま、どこに…」
(プツ…)
「おれの何が悪いんだよぉ!」
受話器を置くロボ
(トルル…)
ガチャ!
「もしもし、いま、どこにいるの?」
(6:05sec)

= = = = = =

■カフェ(2階、マクド)
女の口元のアップ
「じぶんの部屋…カスミ、なんだかとっても心細くなっちゃって」

■テレクラ
「わかるなあ、心が細くなると、寂しいよねえ!」
とロボは張り切って答える
「今日、人が刺されるの、見ちゃったんだよねえ」
セクシーな声はいう
「なるほどねえ!」
ロボは立ち上がって
「ええッ!! 人が刺された!?」

■カフェ(2階、マクド)
携帯の受話器から耳をはなすニコ
「ええッ!!」
受話器からロボの声
「やっぱり人間は猫と違っていいリアクションするな…」
ニコは携帯を見つめる
「刺されてないかもしれないけど、血はでてて」
「ほら、連続殺人事件とかもあるし…」
「そのこと誰かに言いたくてぇ」

■テレクラ
「誰かって、おれはだめだよ。警察は?」
ロボはいう
「でもさ、私の勘違いかもしれないんだよね」
ニコはいう
「じゃあさ、現場見にこうか?これから一緒に」
ロボは誘う
■カフェ(2階、マクド)
「ええ、どうしようかなぁ」
ニコは答える
「おれ、武道の心得あるし、ひとりじゃ危ないし!」
ロボは必死に誘う。ニコは後ろから友達から声をかけられ、手を振る
「そうなんだ。じゃあ、行ってみようかな」
とニコは答える。(顔のアップ)

■テレクラ
ロボはガッツポーズをする。電話を抱えたままバッグを肩にかける
「あとさ、とても大事なことなんだけどさ、髪の毛とか長い?」
「あとさ、腹筋とか割れてる?」
(7:19sec)

= = = = = =

■駅前の噴水広場にて。ロボはカンフーをしている
「愛と、勇気と、マックスパーンチ!」
ポーズを決める。ロボはニコと目があう
「武道ってそれか…」
ポーズを決めたロボにニコは近づいていう
「カスミちゃんと待ち合わせしている人?」
「そうだけど。髪の長い、腹筋の割れているカスミちゃんは?」
とロボはいう
「姉は急用ができたので来れませんて」
「ええー!来ないの!?」
「おッ!ウッソー!」
ロボは頭をかかえる
「私に代わりに見てきて欲しいって」
ニコは噴水広場を離れる
「じゃあ、後でついてくるってコト?」
ロボは立ち直ってニコについてくる
ニコは小声で
「だから来ないって…」

■路地へ
「お姉さんてさ、スラリ系?」
「けい…」
「軽?軽なの?」
「そうか、軽なんだア」
ニコは立ち止まって指をさす
「そこ…」
笑顔のまま歩くロボはニコにふりかえる
「曲がったところなんだけどさ」
回想シーンの挿入
サラリーマン風の男
「おれ、知らない!」
血糊のシーン
笑顔のロボはニコまで戻って
「なに?」
ニコは真面目な顔
「ビビってるの?」
ロボは笑っていう
「まぁ、なんだかんだいっても中坊だもんな」
ロボは笑う。ニコはロボを睨む
ロボはスキップして進む
ロボは鼻を親指で払ってグーサインをする
(バカ…)
ニコは声を出さずにいう
ロボはスキップで角に消える
「ああ〜」
ロボの声
ニコはかけ出す
ニコが角を曲がると
「ハウマッチ、ハウマッチ!」
血の現場で、ロボはホームレスのような外国人の男女に話かけている
「二万円、二万円デス」
ロボはマックスロボのフィギュアをニコに見せて
「二万だってえ」
ニコは目をつぶってため息を吐く
「今月、二万はキツイなァ」
ロボはしゃがみ込む
ニコは現場の跡を確認するが血糊は見つからない…
「ワン!」
ロボは値切る
「ツー、ツー」
外国人はピースサインで応戦する
「プリーズ!」
「二万」
「プライスレス!」
(血糊のフラッシュバック)
「プライスレスハーフ!」
「It’s already cheap at 20000.」
「no no discount」
ニコは洗濯機の裏に小さな段ボールを見つける
開ける
「なんだこれ?」
「プライスレス!」
「もう行くよ!」
ニコはロボに声をかける
「ちょっと待って」
「買うの?」
「いや…だから二万円…」
ロボは外国人に向かって
「二万円!」
さけぶがまた
「二万円…」
顔を歪める
「二万円…」
フィギュアを持ちあげてさけぶ
「二万円!」
念じるようにさけぶ
ニコはブーツを脱いで底から万札を取りだす
「え、え!なにその大金!」
ロボは指をさす
「もしもの時ように持ってるの」
ニコは札を数える
「そうか、二足歩行だから二万円なんだ!」
ロボはいう
「これでさっさと買っちゃいな」
ニコはロボに万札を二枚渡す
「いや、でも」

= = = = = =

■喫茶店(2F、下北?)にて
「誕生日だァ!宿命か!?」
ロボはマックスロボのフィギュアを抱き抱える
「そんなことより、これ落ちてた」
「なかなに?」
ロボは書類のような紙を取りだし
「なんだこりゃ?ゴミじゃん」
「でも逃げた方が大事そうに持ってた箱なんだよねえ」
「え!?お姉ちゃんと一緒に目撃したってこと?」
ロボはつめよる



セクシーボイスアンドロボ』は、黒田硫黄による日本の漫画。『スピリッツ増刊IKKI』(小学館)2000年12月号(創刊号)から2003年2月号(第13号)にかけて13話連載され、同誌の月刊化を期に未完のまま中断となっている。11話までは一話完結形式。単行本は2巻まで刊行(収録漏れ無し)。

2002年に第6回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞[1]。2007年に日本テレビにて、原作に大幅な脚色を加え連続テレビドラマ化された。

あらすじ

七色の声を操る少女・ニコは、その観察眼を見込まれて謎の老人からとある誘拐事件への助言を請われる。事件を解決に導いたニコは、以降コードネーム「セクシーボイス」を名乗り、謎の老人の様々な依頼を相棒の青年・ロボとともに解決していく。

登場人物

本項では原作の登場人物について説明。

■林二湖(はやし にこ)

通称「ニコ」
「スパイか占い師になりたい」という中学3年生の少女。「セクシーボイス」を名乗る七色の声の持ち主で、アルバイトも兼ねてテレクラのサクラをしながら観察眼を磨いている。声質やしゃべり方をもとに電話相手の年齢や性格、容貌まで判断でき、その洞察力を見込まれて謎の老人からさまざまな依頼を受けるようになる。

■須藤威一郎(すどう いいちろう)

通称「ロボ」
ロボットオタクの25歳のフリーター。メガネをかけている。「初美」と名乗るニコのテレクラの客だったが、第1話で車を必要としていたニコにうまく利用されて以来、なにかと彼女に呼び出される。マツダ・ロードスター(NB型)を所有していたが第2話で女性に乗り逃げされ第3話でテロリストに爆破された。胸の大きな女性が好みで、毎回大人の声を操るニコに騙されている。

■老人

喫茶店でテレクラのサクラをしていたニコを見込んで、誘拐事件の助言を頼んできた老人。それ以来ニコにさまざまな依頼を持ち込んでくる。ニコへの依頼の資材調達は部下(名梨)に行わせている。若い頃は「デコ頑」の通り名の任侠者として知られており、さまざまな人物にツテがある。

■名梨(ななし)

老人の有能な部下。

サブタイトル一覧

第1巻

  • voice1 セクシーボイスは14歳

  • voice2 女は海

  • voice3 エースを狙え!

  • voice4 タワーの男

  • voice5 日本のバカンス

  • voice6 指輪とギャングスター

第2巻

  • voice7 さわって青空

  • voice8 三日坊主の天国

  • voice9 おじいさんの電話

  • voice10 一夜で豪遊

  • voice11 鍵

  • voice12 伝言ゲーム

  • voice13 伝言ゲームは続く

単行本にはそれぞれ数ページの描き下ろし漫画も掲載されている。




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