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400字日記(リニューアル版)

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400字日記をリニューアル 日記に通底するテーマ 「すべては作家人生のために」 400字に入れること➡︎日々に見た感じたもの(具象) 四百字をどのような形式で見せるか? ➡︎「第…
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#文章

「そして」は減点1点 / 20240515wed(400字)

エンタメ賞で一次選考を通らない。嘆く必要はない。 単なるミスだ。 例えば、そして、は原点一点。 マイナス五十点に達したその時点で読まずに落とす。 それが審査だ(こんな仕事はAIにもできるだろうが)。 内容を読まれるのは最終選考のみだ。 二次三次選考だって編集がなかなか良いなと思えど最終的には「文章の基準」で最終選考の俎上に乗ると思った方がいい。 内容は最終選考までは読まれない。 なぜ、そして、が減点一なのか? 僕は公募ガイドに三万円を払った。S講師が言うには 名文家はそ

丸山健二先生に宛てたメール(後編)20240417wed(398字)

丸山健二先生の「魂」を「丸山塾」で一子相伝で受け継ぐ。 じぶん固有の文体を作り上げる。作家としてこれは非常に困難な作業です。 才能とは己の欠落を補強する力だと思います。 では才能はどこにある?  才能はそもそも存在しない。そう思います。 (才能については割愛) 数年前、鉄道旅行にて。 秋田駅のホームでぼくは盲目の女のステッキで躓いた。 「あっすみません」  と小声をだしたつもりでした。が、 「ぎゃっ」  と彼女はぼくの声に反応して悲鳴をあげた。 このときぼくは思った。女は盲

丸山健二先生に宛てたメール(前編)20240416tue(395字)

何度も録画を見て、勉強しております。 「きみ、なんで新聞記者の先生に習ったの? 」 丸山健二先生の質問に答えます。 純文学を書いていました。純文学講師の添削では「文章がペダンチック」「ありふれた文章がほど難しいのだ」「既視感がある」半年間寝込みました。 その年末にネットで小説講座で先の先生に会いました。 「批評家の言うことは聞かなくていい。奴らは作家じゃない」 救われました。それで「純文学は諦めてエンタメの職業作家になろう」と舵を切ります。先生はこうも言いました。 「文章は書

丸山健二塾第三回(文章をドラマチックに書く) 映像は有料

5770文字・15min ■□■□■□ ◉前回丸山健二先生の改稿: 重油の匂いに溢れかえった浜。黒い波が寄せては返す。 カモメの代わりにカラスが群れている。 陽光が虚無を放っている。 風が踊り狂っている。 辺りには人っ子ひとりいない。 いや、誰かがいる。 娘だ。 そうではない、少女だ。 穢れた砂の上に横たわっている。 全裸だ。 僕はひざをつく。まじまじと顔をのぞき込む。知らず知らずくちびるに迫っている自分に気づく。 気配を察した少女は肩を小刻みに震わせる。 「寒いか」と訊

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なぜ文章が失敗してしまうのか? / 文章レッスン(基礎講座)

3371文字・20min 稚文をさらすこのぼくが先日文章教室をやりました。 相手の属性は年齢43歳で女性です。 KYさんとしましょう。 文章は原爆に関する文章でした。 ということはこれは本人の目撃シーンではない。 文章の原型なる「風景」はある人から「伝聞」で聞いたそうです。 ■□ 爆心地 原文) あの時、爆心地の真上の空では、核爆弾が閃光のように、眩(まばゆ)い光とともに炸裂した。爆心地の近くの地面には、原爆で焼かれ、生きたまま彷徨い倒れて、死屍累々と積み上がって死

「もっと上手く書ける」@日記から抜粋コラム

700文字・12min ■□ 四月六日(土)晴れ。 作家の境地について。 じぶんが「ある境地」に達した。 先日、それを感じた。 きっかけは丸山健二先生のことばだった。 「自分が作家として世に出ることは捨てなさい」 作家で生計を立てると決意した人間に対して残酷な一言だった。 昨日、野原綾さんの記事のやり取りをして、改めて村上春樹について馳せた。 「だれに向かって書くのか? 」は作家の大命題だ。 数年ぼくは商業作家でデビューをする前提で書き続けてきた。 先月のある日、突然ぼ

お返しの記事(読書と書物について)

3588文字・34min ぼくは基本、パソコンもケータイも画面もディスプレイカラーを反転させています。これは京都に住んでいた時分の設計士の友人に教わりました。設計士はいまはデスクでCAD作業です。立体の橋、教会、タワー、図書館、家などを無数の線で白地に黒線で書き続ける。やはり目が疲れるそうです。 執筆も基本はおなじです。 僕はディスプレイを黒地にして文字は柔らかいオレンジや青色などにしています。 さて、野原綾さんの下記の記事にて  ぼくのnoteでは村上春樹さんの作品

丸山健二文章レッスン第二回「美しいと思う文章を」(ドラマチックに!) 一部有料

3219文字・60min 2024年3月16日(土) 予習「美しいと思う文章」(ドラマチックに!) ◉元原稿: 浜。寄せる汀に少女はよこたわる。 近づくと全裸だった。 ひざをつき、少女のくちびるに触れる。 少女は怯えて身震いをする。 「寒いか」 上着を掛けると水面に光が現れる。 僕と少女は光に包まれて消える。 丸山健二先生のことば: 浜。だけでは芸がない。どんな浜なのか? 平凡な修飾ではダメ。 重油の海。 正しい日本語を使え。 「寄せる汀」は日本語では正しくない。 汀

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800文字日記/20240319/tue「じぶんの醜い顔」

800文字・15min 三月十九日。二十二時五十分。 元師匠のズームの文章個人レッスンは終わった。 三月下旬の室内は二十五度だ。部屋の暖房は点いている。あたたかいはずだ。なのにぼくの肩は小刻みに震える。ペン立てにささる手鏡をとる。じぶんの顔をうつしてみる。白髪染めで黒色に染めた髪に白髪が混じった無精髭。安いメガネは下にずれる。まぬけな顔だ。去年の今頃、師匠のもとから、逃げだしてしまったじぶんの醜さが丸見えだ。 安メガネは昨夏ソープランドのボーイで働いたその初任給で上野の駅ビ

二月下旬 / 春。やっぱり、大作家の言葉はすごい。

14273文字・60min 二月十五日(木)晴れ。体重91.6kg 体調はふつう。歯痛は強い。執筆に影響が気になる。 九時半に起きて十時四十分までアプリゲー(sky)をやる。メモ:マッチングアプリでパートナーを探す男女は人生に伸び代がない。十時半シャワー。郵便局へ。十二時二十分より前橋市立図書館に。十三時半にパン。坂口安吾の「桜の森の満開の下」を読む。改めて感動する。語りかたが上手すぎる。芥川龍之介などこの時代の話の流暢な運びは圧巻だ。それと内容が面白すぎる。十四時半より

GW、夕暮れの踏切、道に迷う。20230503wed323

383文字・5min  今日は執筆に手応えを感じなかった。  大体そう言うときは後で後悔するような文章である。  書いている最中は夢中なので「この文章は使えるな」と書いているのだが。読み直すとやはりどうも気に入らない。文章に凄みや迫力を感じないのだ。といって、小説全編を迫力満点に書いても読者は疲れるだけだ。ダレ場、説明部分、など要所はあるだろうが。それにしても今日の書いた部分はどうも納得がいかない。そうぼんやりと自転車で街を走らせていると、街に人がいない。あ、今日はGWか。

ChatGPTって何だ? 20230501mon

799文字・20min  久しぶりにコラム。  ChatGPTってよくわからずに、ネットで調べた。  僕らの問いをAIがネット上を検索してそれらを総合してぼくらに提供する。単純に考えれば、自動検索機能だ。  数学の世界で超難解な問いがある。この数式の問いにはすでに解答は存在する。だが、日本人が日本語でこの数学の問いをChatGPTに質問すると出鱈目な答えがでる。それはその数式は日本語の論文では存在しないためだ。すべて英語(あるいはその他の外国語)でChatGPTに質問す

ニジマルカさんとプロレス。

1706文字・30min    男が自転車で敷地に入ってきた。  この内容の描写をしたかった。  段落の冒頭だ。たった三行のはずだった。丸一日、組み立てては崩すをくりかえした。描けない。  すごいよ川端康成。すごいよ中上健次。すごいよ!!マサルさん!  藁をもすがるつもりでニジマルカさんのページを検索する。  嗚呼、そんなこと書かれちゃあ、おいらはこのまんま六本木心中だ!! 品川心中だ!! 幕末太陽伝だっ!! …意味不明…  テヤンデェ。するってえと、え、なにかい? 

小説らしい文章って何だろう?20230404tue285

255+1999文字+α・45min  記事は前後する。風邪を引いたらしく風邪薬を飲んで寝た。深夜に起きて、書きたい気持ちがあって冒頭をいじっていた。推敲といえば推敲だが、これは採用はない気がする。泉鏡花だとか昔の宇治拾遺集だとか川端康成だとか村上春樹さんもそうだけど、ちょっとそういう「物語」を書く作家になりきって書いてみようか。と思ってぼんやりと書き始めた。  すると、そういうふうな文章が勝手にするすると浮かび上がるのが不思議な感覚だった。ある意味、別の何かに成り切る。他