【コローレ晩夏号制作記】みんなの「とっておき」が集まる雑誌コローレのおはなし
早速ですが質問です。
あなたは雑誌をつくらないか?と言われたらどんな雑誌を作るでしょうか?
あなたは記事をひとつ書いてください、と言われたら、何を書きますか?
2年前に僕は突然、デザイナーとして雑誌を作ることになりました。
雑誌を読んだことがないのにです。
それがコローレという雑誌
作ったことのない、雑誌を作るという慣れない経験に、当初はかなり、手探りをしながらでの制作になりました。
そんな状況は僕だけに限らず、関わっている方全員がそうで、毎回参加していただいてる10〜15人ほどのライターさんも同じように、雑誌制作など深く関わったことはありません。
コローレでは記事を書いていただく際には「テーマ」と「文字数」のみ、設定し、あとはライターさんの自由な選択肢の中で企画、執筆していただき寄稿していただく形になっています。
とにかく割と制約がなく自由
聞こえは良いですが、自由って難しいです。
そんななかライターさんには毎度、たくさん考えてもらいながら、デザインを含めて記事制作を一緒に進めさせていただいてます。
そんな工程に深く関わっていくと僕自身、色々と考えます。プロが集まって作られる洗練されたメディアが多い中、技術、資金では及ばないコローレという雑誌はどこまで手が届くものだろう?
半年ほど前の記事では、現代の人は情報を「共感」でキャッチする、ということを切り口に、コローレ、ひいてはパーソナルメディア(個人が有するメディア)の価値を考えました。
今の時代は、いろんな情報が氾濫してきて、権威ある情報も、正しい情報も溢れてきたから、最終的にみんな「共感できる情報」を集めるようになるよね、だからコローレって小さな雑誌もちゃんと求めている人がいるよねって内容です。
ただこれは、「どんなメディアも必ず誰かが求めているんだよ」、という意味ではなく、ある程度のクオリティが担保されていることが前提となります。
ここでいうクオリティとは「魅力」のことです。
さらにはそれは、「他にはない魅力」でないといけません。
コローレ最大の問い
世の中にはコローレとは比べ物にならないくらいの冊数が発行されて、人々の習慣に溶け込んでいる雑誌がたくさんあります。
コローレの参考にした雑誌もそういった人気雑誌ばかりです「うかたま」「暮らしの手帖」「天然生活」「クーヨン」「arne」「母の友」などなど、僕は雑誌をひとつも読んだことないところから研究を始めて、こんなに雑誌ってたくさんあるのか・・とまずは唖然としました。
しかもどの雑誌にも違った魅力があるのです。
こんなに魅力的な雑誌が世に出てるのに、どうすればいいのだろう。
もともと雑誌を読んだことがないからこそ、俯瞰しながら、より深く考えたかもしれません。
魅力的な価値あるメディアに溢れる中で「コローレだけにしかない魅力ってなんだろう」っていうのが僕のコローレ制作に携わる中でずっと中心にある問いです。
記事を書いてくださいと言われたらどうする?
そう思いながら、届いたvol.3や今までのコローレを読んでいました。
読むと改めてこの問いが浮かんできます。「コローレにできることってなんだろう?」「コローレの価値ってなんだろう?」
ここで最初の質問に戻ります、あなたはいきなり雑誌の記事を書いてくださいと言われたらどうしますか?
断ることもできる中で、もし「作ります」と言った場合、どうするでしょうか?
僕なら、テーマには沿いながら、自分の人生の中で、「とっておき」のエピソードや発見をそこに記します。
自分の中の代表クラスの選手をそこに出場させます。(オリンピック熱がさめない)
コローレはデザインも記事もすべて、そんな「とっておき」な要素が集まってできています。それぞれがプロじゃないからこそ、いつものことじゃないからこそ。自分の人生の中からの「とっておき」をそこにぶつけようとするんじゃないでしょうか。
そこがまたコローレというコンテンツのいいところだなと思いました。
あなたの人生について教えてください。
あなたは今日、知らない人に会いましたか?話したこともない人とすれ違いましたか?
僕はよく、まったく知らない人にも、自分と同じぐらい、もしくはそれ以上の人生が詰まっていると考えて、不思議な気持ちになることがあります。
見知らぬ人に「あなたの人生について教えてください」と聞いてみれば、そこには必ず驚くほどのドラマが詰まっているんだと思うんです。
コローレの記事に同じことを感じます。その人のとっておきが記されてあるからこそ、その人の人生が文章から滲み出てきます。
ふと、それを感じて、もう一度読み返してみると、デザインも記事もプロには及ばずとも、その熱や分厚さは変わらない。それどころかもっと等身大に感じれるものがあって、独特な、整然としてられない、人間らしい温かみが記事のひとつひとつにあるように感じました。
あぁこの人は、同じ日常を生きる中でこの記事を選んで書いたんだな。
少人数で運営していてい、それぞれの記事が、個人で完結しているからこそ、感じられる、等身大の姿です。
そしてデザイナーである僕の仕事は、その人の等身大をそのままに伝えられるように、その人の人生の一部を預かって丁寧にデザインしていくことだと改めて思いました。
コローレの根っこ
最後に販売の案内もしてるので、ぜひ、気になる方は「コローレ」を手に取ってみてください。
コローレはイタリア語で「色」という意味です。
コローレの根っこには、みんなにそれぞれ色があって、でも自分がどんな色なのか分からなくなることだって多くて。だから同じくどこかで生活しているライターさんの等身大の言葉に触れて、色に触れて、見たことないような、「自分の色」がめばえてくるかもしれない。
そんな考え方があります。
よろしければ、あなたも等身大のライターさんたちの言葉に文章にデザインに会いにいってみてください。
そしてよければ、感想などもお待ちしております。
◎販売案内
【コローレ販売フォーム】
https://forms.gle/sJeSKYunBimMBFfMA
銀行振り込み・paypayにてお支払いいただけます。
【コローレ販売案内】
https://ao-site.wixsite.com/colore
【コローレアンケートはこちら▼】
https://forms.gle/DNVivjA66Bx3G87a9
【追記】
あまり具体的な制作記にはなって無いですが、今回は僕自身の中心となる考え方を共有させていただきました。コローレの楽しみ方の一つとして捉えてくれれば、幸いです。
気が向けば具体的なメイキングもシェアしようと思います。