努力と成長

子供に小難しい話をしても理解力がまだまだ浅いので本質はわからないと思う。

でも、
頭や心の片隅に少しでも残ってくれたら、
ほんの僅かでも判ってくれたら、
と説く事がある。

すると驚く様な解釈をしていたり、
過去の記憶を手繰ったりする。

「いつか君の血となり肉となる」
そんな言葉の意味はきっとわからないだろう。
想像しろと言っても多分雲を掴む様な話だ。
大体、私だって「八十、九十になった時に…」と言われたってピンと来ない。
其処に照準が合う様な人間ならもっと大成している。

ただ、子供は従順で真っ直ぐだ。

「ピアノを毎日弾く」
というのは課題であり、特訓であり、強制だ。
でも、娘からしたら毎日の習慣で、やるべき事の一つになってきている。
「起きて、食べて、着替えて、お風呂に入り、寝る。」の一つに組み込まれつつある。
恐らく気の乗らない日も多い。
思い立った様に弾く日もある。
それでも毎日必ず弾く。
それは娘の努力と成長だと思う。
笑って弾く日も、泣いて弾く日も。

あの、親指で「ど、ど、ど」と繰り返すだけのレッスンが、
今では私にはもう既に付いて行けない練習になっている。

その日の帰り道、
「今日のレッスンは先生に沢山褒められて良かったね」と話すと、
「冬休みピアノ頑張ったから、栄養になってた」
と溢した。

いつの間にこんな大きくなったのだろう。

これからも娘の努力と成長を一番近くの席で見ていたい。

#ピアノ #練習 #レッスン #年長 #六歳

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