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ヒスにゃんのおいたち

キミと出逢ったのは保護猫カフェだったね。
おにいちゃんがキミを撫でて
「おれ、この子飼いたい」って
ママやおばあちゃんにお願いしたんだよね。
おにいちゃんが少しでも元気になれるならと思って
わが家に迎えることに決めたのが
今年の6月20日でした。
亡くなったおじいちゃんのお誕生日とおんなじ日だよ。
そしてキミが初めてうちに来たのは
7月7日、七夕の夜でした。

ボランティアさんが作ってくれた
青い水玉模様のシュシュを首にはめて
キミはわが家にやってきた。
おめかしして、
その日までたくさんブラッシングしてもらってやって来た。
保護猫カフェの人たちが 
まるで愛娘をお嫁に出すみたいにして
キミを大切に送り出してくれたのがわかったよ。
大切にするよ。
世界でいちばん
キミを大切にするよ。


保護猫カフェの人から聞いたよ。

キミは最初捨て猫だったんだね。
ダンボールにうまれたての兄弟ごと捨てられた。
一時的に保護してくれていた保護主さんがいたけれど、
じきにその人も重いうつにかかってしまって、
多頭飼育崩壊と言われる状況に陥った。
保護猫カフェの人たちがレスキューに入ったとき、
そこは足の踏み場もなく散らかって、
あちこちに糞尿があってその上に餌が散らばっていたりして
強い匂いもたちこめて凄惨な様子だったって。
たくさんいた兄弟猫ちゃん、
死んでしまった子もいたんだね。
キミはそんな中で、凄くつらい思いをして生きてきた子なんだって。
だから人一倍幸せになってほしいんですって、
猫カフェのお姉さんは言っていたよ。

ヒスイ。
音にビクビクするヒスイ。
怖がりなヒスイ。
用心深いヒスイ。
いっぱい傷ついてきたのね。
怖い思いをしたんだね。

ヒスイ、よく耐えてきたね。
もうだいじょうぶだよ。
ゆっくりでいいから
安心してね。
ここで安心して暮らしてね。
うちに来てくれてありがとう。
あたしの隣で
おなかを出して寝てくれてありがとう。

生きててくれてありがとう。
出会ってくれてありがとう。

ずっと一緒だよ。
さいごまで、一緒だよ。


だいすきなヒスイへ

Byママ

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