体の余韻
体に余韻を感じている、フリーライターのaoikaraです。
余韻、もうないのに、まだあるかのような、やつ。
私が余韻を感じるのは、味だったり、香りだったり、気持ちだったりする。味は食べた後まで舌に残っているような感覚があるし、香りは「残り香」なんて言葉があるくらいだし、気持ちは“引きずる”ように、ときには“ぽつん”と置かれてしまうときがある。
昨日、初めて、体に余韻を感じた。いや、初めてではないかもしれない。後から「あれは余韻だったのか」と実感したのが、今日初めてだっただけかもしれない。
昨夜は、とても疲れていて、体が休みなさいと言うように、まぶたも体も重たく重たくなっていって。起きていると寝ているの狭間にいるような感覚で、今日の記憶を頭の中が駆け巡る。抱き寄せられた感覚がそのままに、体に蘇った。言葉よりも、思いよりも、体にやってきて、驚くほどに。
今朝、目覚めて、事実として記憶を思い出しはするけど、体の余韻は消えてしまった。寝る前までは体が覚えていて、起きたら忘れてしまっていて、きっと眠っている間に頭の中が整理されて、出し方を忘れてしまった記憶なんだろう。
今も、余韻があったことは覚えていて、余韻がなくなったことも覚えているけど、やっぱり体に余韻は蘇ってこない。不思議な感覚。でも、幸せな余韻だったから、忘れたくなくて書いておく。
2021年2月15日(月)
No.785
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