穴をのぞいている

ここ最近、体調を崩してベッドに横たわっていた。
人間関係や環境が変わりかける時、かならずと言っていいほどメンタルが落ちる。

先日、二村ヒトシの「なぜあなたは愛してくれない人を好きになるのか」を読んだ。いわゆる巷に溢れるモテ本とは一線を画す、「性愛とは」という所から書かれてあって一瞬で読破してしまった。また岡田尊司の本を何冊か読んでいたので、親子の関係についてのくだりなど然もありなんと読めてしまった。私が愛され渇望みたいな心の穴は、平均的より大きいのかもしれない。

自分のセクシャリティは積極的に公開していないし、極端な男女二元論にならぬよう注意せねばならないのだが、いわゆるヤリ●チンやインチキ自己受容の上に成り立つ男性の心理、みたいなものが垣間見られて良かった。思うに、男性は心の穴を一旦脇に置いておくことができたり、隠したり、隠さないことで逆に魅力としていけるけれど、女性はどうしても穴が気になるし、無理に塞ごうとしてしまうし、また心の穴を触ってくる人が本当にこの後も心の穴を目立たなくしてくれるのか(多分これは自分でしないといけないけれど)不安になる。男性のモテと女性のモテは性質が違っていて、よく知らないで言及してしまうが、ホストの指名システムなどよくできているな、と思う。常に女性は無意識のうちに自分を評価しているし、他者を評価している。

ではその穴を気にせずに過ごす方法、自己受容を高める方法が書かれてあるのだが、「感情を感じ切る」だとか「愛されようとすることを辞めてみる」などとすぐできそうなことも書かれてあった。巷には商品を売るために「愛される」ための売り文句がたくさんあってしんどくなる時がある。

筋トレを始めてトレーナーさんに言われたことを思い出す。「心と筋肉を一致させることが重要」と。したいことをしている時が一番時間が経つのが早いし、筋肉も喜んでいる気がする。多分それは「今、ここ」を楽しんでいるからだ。








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