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組織を荒らす輩社員たち

マウントを取りたがる男たち、そして組織は腐っていく」の記事でも述べたが、白いブラック企業では「輩社員」が発生しやすい。そしてある程度発生すると、何かしらの刺激で徒党を組んで攻撃してくるのでタチが悪い。
ではそういうときに徒党を組むかということを紹介したいが、その前に「輩社員」のことを復習しておこう。

「輩社員」とは、
実際の能力に比べて異常にプライドが高い。
口が立つが手を動かさない。正確には言ったことを実行できる能力を持っていない。要するに口だけである。
弱いものには異常な強気で、押し売りの解説や自慢話をしてきて仕事の邪魔をする。少しでも気に入らない素振りを見せると攻撃(口撃)してくる。
プライドをちょっとでも傷つけられると異常に弱る。
恨みをいつまでも忘れない。
権力者に弱い。表面的には権力者には尻尾を振る。裏では悪口三昧。

以上が異常な「輩社員」の個別特性である。
輩社員は普通の社員、特に大人しく輩社員の自慢話を黙って聞ける若手社員が好みである。輩社員は普段は徒党を組まずに単独で、好みの若手社員を訪ねては自慢話やいらぬ指導っぽいことをして自己の自尊心を充足させて生きている。
普通の会社ならば組織のパフォーマンスを低下させるので上司が叱責して是正するのだろうが、ここは白いブラック企業である。「マウントを取りたがる男たち、そして組織は腐っていく」の記事でも述べたように腐れ管理職は、こんな輩社員に絡まれたくないので放置するのである。腐れ管理職は会社が利益を上げなくてもよいと思っている。いやそういう発想ではなく自分さえよければよいし、自分が勤めている間に会社が傾くとは思っていないおバカなのである。

それではどんなとき輩社員は徒党を組むのかというと、
輩社員が逆立ちしても勝てないような能力を持ち、口でも勝てないまともな上司
が現れたときである。基本的には輩社員は権力者に弱いが、ちょっとくらい上の立場の人間には尻尾は振らない。なんとも思っていないのである。
しかし、輩社員はそんなまともな上司に注意されたりしたら面倒臭いし、自分の立場、気持ちよくお散歩して気分よく自慢話をできる環境を害されることをなんとしても阻止したいのである。

この事態に輩社員たちは、上司の前では怒られるようなことをせず、いない時を狙って羽を伸ばすのである。仕事についても輩社員たちは口が立つので、うまく進んでいる体で報告する。これまでの腐れ管理職であればそれでもよかったのかもしれないが、まともな上司に粉飾報告は通用しない。見抜かれ粉飾を指摘されてしまうのである。輩社員たちのプライドはズタボロである。
傷ついた輩社員たちは、この真っ当な指摘になす術もなく、あとは弱ったふりしかないのである。とりあえずちょっと休み、どこが上司の指導が悪い、教えてくれないと、お前らどこの幼稚園児か?と言いたくなるような文句を方々でふれ回るのである。ここで1頭だけなら負け犬の遠吠えで終わるのだが、ここは白いブラック企業である。輩社員はそこら中にいて、ちゃんと仕事をされては自分の明日の立場も不安とばかりに、輩社員たちは一致団結して、まともな上司を総攻撃するのである。輩社員レジスタンスの結成の瞬間である。

輩社員レジスタンスの活動を紹介しよう。
ライフワークはレジスタンスメンバーで集まって攻撃目標の悪口を言うことと、どうやって恨み(逆恨みだけどね)を晴らすかの悪巧みである。
なにせ直接対決しても正義は相手にあるし、能力でも勝てない上に口でも勝てない。残る手段は、テロ攻撃しかないのである。

第一のテロ攻撃
協力関係にある他部門にあることないことを言って仲違いをさせて業務妨害。
ほぼ自爆テロと言えるが、自分らが担当する業務の相手方に上からの命令として非効率を通り越して無駄なことで業務を立ち往生させたのである。普通に考えればそんなことをすれば自分達が責められると思うのだが、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」ばりに立ち往生させたのである。
事実は自分達で勝手なことをして立ち往生させたのだが、上司の命令ということで話を進めていたため、相手先部門からもクレームが入り、上司が責任を取らされることになった。
初戦は輩社員レジスタンス軍の勝利に終わる。

第二のテロ攻撃
先の第一のテロによって発生したものであったが、形式的には上司の指示不足にあるとされ、チーム内に再度説明をさせられることになった。ここで第二のテロ攻撃である。
何度説明しても輩社員レジスタンスメンバーだけ「何をしたらよいかわからない」「もっとわかりやすく説明してほしい」「方針がわからない」などと国会の野党のごとく不毛な質問を続ける。まともな社員たちは呆れているが、納得させないわけにはいかず困り果てる。
しかし上司の言っていること客観的に言って論理的で手順を追って説明しており、その手順通りに仕事を進めるだけなのでわかりにくいものではなかった。
そこで上司の上司、腐れ管理職ではあるものの、その腐れ管理職を交えて説明することになった。腐れ管理職は自分の組織のことにも関わらず、面倒くさそうにその場にいたが、真っ当な上司は輩社員レジスタンス軍がさんざん「わからない」だのなんだと文句を言っていたときの説明をもう一度行い、すかさず腐れ管理職に意見を求めた。普通に聞いたらいくら腐れ管理職とは言え、わからない話ではない。「いいんじゃない。どこで揉めてんの?」と。
そこですかさず輩社員レジスタンス軍にどうかと聞くと渋々ながら納得していた。
ひとつ上の上司には逆らっても、2つ上の上司には逆らえないようである。
第2戦はまともな上司軍の勝利であった。

第三のテロ攻撃
方針や業務の進め方は致し方なく納得した輩社員レジスタンス軍であるが、まだ諦めていない。日程決めである。他部門の協力を得る必要もあり、設備利用ができる期間等の制約があるため、長く時間をかけることはできない。
そもそもこの仕事は輩社員レジスタンス軍の仕事である。他のメンバーは着実に自身の業務を終わらせ、この輩社員レジスタンス軍の仕事を手伝いにきてくれているのである。それにも関わらず、今度は「そんな日程ではできない」と言い日程ぎめを邪魔するのである。「それならあなたたちのできる日程を言ってみてください」と言えば、とんでもない期間を要求してくる。そんな日程では間に合わないのである。それに対して、どうしてそこまで時間がかかるのかを聞いても、「やってみないとわからないから」と。
いやそうかもしれないが、それでも皆、わからないなりに頑張っている。それを言ったら元も子もないのである。業を煮やしたまともなメンバーたちはとうとう、自分達でその分もやるからと、結局、輩社員たちは何もすることがなくなってしまった。
第3戦はまともな上司軍の勝利と言いたいところだが、第四のテロへの伏線になってしまった。

第四のテロ攻撃
これは最終のテロ攻撃となる。
仕事を自分達がやれない、できないと言っていたにも関わらず、仕事を与えないと訴え出したのである。
普通に考えると???なことであるが、何度も言うがここは白いブラック企業である。腐れ上司は実態を把握せずに表面的な訴えをそのまま人事に回す。
そして白いブラック企業の腐れ人事は、形式的な処理をして、上司を飛ばそうとするのである。一生懸命会社のために、若手のために頑張ってきたまとも人が今、飛ばされそうになっている。
しかも、これは数少ないまともな労働組合委員からのリーク情報で察知できたからよかったが、内々で処理される案件であった。まともこの上司がいなくなったら今の組織はガタガタになる。真っ当なメンバーたちは一致団結して、これまでの事情を説明してなんとか、上司が飛ばされるのを未然に防ぐことができた。

最終戦の結果は正直なところ痛み分けといったところだろう。
表立って騒いだ輩社員たちは他のチームへ移され、まともな上司のチームは安定したかに見えたが、輩社員レジスタンス軍の一味と後にわかったのだが、ステルス輩社員が残存し、次のテロを島流しになった輩社員たちと画策するのである。そしてまともな上司も今回の件について部下の管理問題として叱責を受けた。しっかりと状況を調べて判断されればこんなことにはならないのだが、ここは白いブラック企業である。そんなまともなことは期待できない。まともな人間ほど阻害され、搾取され、消されていくのである。

ステルス輩社員、そして島流しにあった輩社員レジスタンス軍のさらなるテロは、この約半年後に起こる。
続きは「パワハラでっちあげ」の記事へ


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