コンフリクトに慣れてきた自分が怖い

「ディレダワでコンフリクトがあったって聞いたけど、大丈夫？」

調整員さんから連絡があったのは、昨日の日曜のことだ。

任地ディレダワには小さなコンフリクト(暴動とかいざこざ)が多い。都市のなかでは、いろんな民族が混ざって住んでいるところだからか。

赴任したその当日も、デモで配属先前の道がふさがっていたりした。

それ以外はまだコンフリクトに直面したことはなかった。

昨日は我が家とは反対側の地域で、クリスチャンとムスリムの人たちが争ったらしい。元は子供のケンカから始まったのに大人が参加し家族が参加し... で、ことが大きくなったのだとか。
…いかんせん正確な情報筋というものがないので、どうしても伝聞と推定形でしか語れない。

自宅の裏でコンフリクトがあったと語る同僚は、銃声を聞いたと言っていた。その時彼が使った擬音は「ダダダダダ…」。
え？マシンガンなの？

明日も全件調査の同行に行こうと思っていたのだけれど、その事務所は今回のコンフリクト発生地近くなので、やめておいた方がよさそうだ。

そんな話を同僚から集めた後、調整員さんに報告の電話をしていた今日午前9時半。
配属先の階下からわぁー！!と人の声。野次馬に行く同僚(ここの人たちは見に行くのが大好きだ)。報告を続ける私。

しばらくののち、配属先を出て別の場所に行こうとしたら「今デモ隊が来て入り口封鎖されたから出られないよ。」と。へ？と聞き返す私に、「見に行ってごらんよ」と同僚。

行ったら本当に玄関が閉まっていた。さらにゲートも閉めてデモ隊はその外にいるようで、中にいると正直何も起こっていないんじゃないかと思う。でも外に目を凝らすと、Security force (軍隊)が出動しているのが見えた。やっぱり、なにか起こっているのだ。
昨日のコンフリクトに関係するデモだ、と玄関ホールで足止めされてたお兄さんは言っていた。

お昼の時間には封鎖が解かれた。今日のデモは何だったんだろう。子供のケンカから発展して銃使って市役所にやってくるコンフリクトって、なんなのだろう。誰に聞いたら分かるんだ。

こんな感じで、この街には小さなコンフリクトが多い。だから、どこどこであったよ、と言われても「あらー、またかー」と流してしまうんだけれど、よくないなと思う。慣れてきてる。その、慣れが怖い。
今は任地にひとりなわけだし、周りの人に心配かけないように気を付けよう。

コンフリクトマップとか作っておこうかな。

あ、でもここ大きなコンフリクトはないのですよ。今のところ。今いるエチオピア地方隊員は結構退避を経験しているなか、比較的安定している任地、とJICA事務所には認識されている。

2年間同じ任地で全うできるのも、当たり前のことじゃない。
と、書いていて思い出したので、今の環境に感謝しながら活動しよう。

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