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朝霧
2024年6月20日 19:30
駅のホームで電車を待ちつつ本を読んでいたところ、女子生徒が表紙を覗き込みタイトルを読み上げながら通り過ぎていき、いくらか気持ちが晴れた。男子校に通っていた頃の私だったら、惚れていたのではなかろうか。教育実習に来ている学生が涙を流していて、自分の授業に納得がいかないのだと話していた。納得という言葉が、妥協と同義になって久しい私には、この涙も衝撃だった。こうした、瑞々しい、若さよ……。高校生の作文