NVC ~共感でつながろう~
日々の人間関係のなかで
「も~どうしてわかってくれないの!」
「なんでそんな言い方するの?!」
と思うことありませんか?
私は子育てにおいても仕事においても、家族や友達同士でさえも
そう思うことが多々ありました。
そんなときに出会ったのがNVC(Non-Violent Communication)です。
まだまだ研究中ですが、NVCを通して得た気づきや発見、
実践レポなどをまとめていきます(`・ω・´)9
NVCとは?
NVC(Non-Violent Communication)は
直訳すると非暴力コミュニケーションですが、ちょっと大仰ですよね^^;
個人的には『思いやりコミュニケーション』や『共感コミュニケーション』の方がしっくりきます。
怒ってる人は困ってる人
「怒ってる人は困ってる人」
――これはNVCの考え方を端的に表していると思います。
怒っている場合、相手を攻撃したり、怒りを発散するといった意図がある
ように見えますが、その奥にはニーズが潜んでいます。
攻撃や怒りを直接受け止めてしまうとダメージを受けてしまいますし
怒っている人だって、相手にダメージを与えたいわけではなく
わかってほしい、ニーズを満たしてほしいだけなのです。
でもそのニーズがうまく伝わらない、伝えられなくて
困ってしまう → 怒りとして表出してしまうのです。
相手が怒っていると思うと逃げ出したくなりますが
困っていると思うと「どうしたの?」と助けたくなりますよね。
NVCで最も大切なのはニーズを汲み取ることなのです。
ニーズを汲み取るには?
NVCには4つの要素があります。
1.観察:ものごとを単なる事実としてとらえる
2.感情:観察した事実に対する感情
3.ニーズ:必要としていること
4.要求:ニーズを満たすために必要なこと
これだけ見てもピンとこないと思いますので
私の子育て事例を元に解説してみます。
*ー*-*
まだまだ夜おねしょをしてしまう次男(4歳)。
昼間は完璧なのに、夜には5割の確率でおねしょしてしまいます。
仕方のないこととは言え
夜中に着替えさせるのにも連日シーツを洗うのにもうんざりの私。
そんなとき次男は「もう!お母さんのせい!うわーーーん!」と言って
わんわん泣きながら、お布団にもぐりこみます。
*ー*-*
次男の気が済むまでほっとくというのもひとつの手ですが
他の子まで起きてしまうので、NVC的に次男のニーズを探ってみます。
step1.観察
ポイントは事実と感情をはっきりと区別すること。
先ほどの事例だと
・おねしょをした
・お母さんがうんざりした顔をしている(ように見える)
・お気に入りの枕まで濡れている(彼はなぜか枕に乗っかって寝ますw)
・まだ眠いのに起こされた
といったところでしょうか。
step2.感情
事実を元に、感情を確認していきます。
・to おねしょ →「またやってしまった」「パンツが濡れて気持ち悪い」
・to お母さん →「怒られるかも」「こわい」
「お母さんが起こしたからおねしょが発覚した」
・to 枕 →「洗濯するまで使えなくて悲しい」「お気に入りなのに」
・to 起こされた →「眠い」「早くまた眠りたい」
次男の「お母さんのせい!」発言は
これらの感情がごっちゃになったものの表れです。
「○○のせい!」というのはとても攻撃的な言葉ですが、その裏には
不快・不安・恐怖・悲しみなどの感情が隠れています。
step3.ニーズ
事実と感情から汲み取れるニーズを探っていきます。
・to おねしょ → もうおねしょしたくない、パンツを履き替えたい
・to お母さん → もっとやさしくしてほしい、うんざりしないでほしい
・to 枕 → はやく元通りに戻ってほしい
・to 起こされた → 寝かせてほしい
step4.要求
ニーズを満たすために必要なことを相手に伝えます。
相手が感情的になっていて、自身のニーズが汲み取れていない場合や
子育てにおいて、子どもがまだ自分のニーズを汲み取れない場合は
こちらから相手のニーズを引き出して、要求につなげてあげましょう。
実践!
これらをひとつひとつ、本人に確認しながら進めていきます。
*ー*-*
私 :おねしょしちゃったんだね。パンツが濡れて気持ち悪いの?
次男:・・・うん。ぐすっ
私 :わかったよ(共感)、おトイレにいって着替えようか?
次男:・・・やだ!
私 :お母さんに怒られるかもと思って、こわいなぁと思ってるの?
次男:・・・うん。ぐすっ
私 :お母さん怒ってないよ。出ておいで。
次男:(ごそごそと出てくる)
私 :よし、お着替えしよう。
(お着替えをして)もう気持ち悪くないかい?
次男:うん。ぐすん(まだ泣き顔)
私 :なんか他に困ってることある?
次男:まくら・・・
私 :枕が濡れちゃって使えないから、いやだなと思ってるの?
次男:うん。
私 :そうか(共感)、お気に入りの枕で寝たかったんだね?
次男:うん。
私 :お母さんが腕枕してあげるよ。どう?
次男:どう。
(次男は「どう?」と聞かれると「どう」と答えますw
大丈夫という意味だと思っているようですw)
私 :他になにか困ってることあるかい?
次男:ううん。
私 :よかった^^
*ー*-*
今回は、こんな感じでうまくいきましたが
なんせ相手は自分の感情を持て余している幼い子ども。
同じようにやってもうまくいかないことも多々あります。
また、自分に余裕がなくて、わかっていてもこうした対応ができずに
イライラしてしまうことも。
(こちらだって寝ていたところ、なんか冷たいなと思って目を覚ましたら
自分まで濡れている。うんざりしないわけがありません^^;)
そういうときは・・・
自己共感 ~自分のニーズを探ろう!~
NVCは相手が発散する感情から相手のニーズを探るお手伝いですが
自分の中のニーズを探ることにも、もちろん有効です!
「子どもたちが言うことを聞いてくれなくてイライラしてきたぞ~~」
というとき、自己共感をして自分のニーズを探ることができれば
「もういい加減にしなさーーーい!」という感情の爆発ではなく
「こうしてほしい」という要求を端的に伝えられて
自分のニーズが満たされる可能性が高くなります。
(感情の爆発で相手が言うことを聞いたとしても
それは、相手がそれ以上の被害を防ごうと一時的な防御をしたに過ぎず
相手の不満につながったり、まったく響いていなかったり
根本的な解決にはなりません。)
実践!(お母さんver.)
先ほどの事例で
「お母さんのせい!」と言われイライラしそうになったとき
NVC的に考えて自分のニーズを探ってみます。
step1.観察(お母さんver.)
感情を切り離して事実だけを観察します。
・「お母さんのせい!」と言われた
※ここで『攻撃された』というと感情が含まれた表現になります。
次男は「お母さんのせい!」とは言いましたが
ミサイルを飛ばしたわけでも、殴ったわけでもありません。
事実と感情を切り離す為、主観をまじえずに表現するのがポイントです。
step2.感情(お母さんver.)
・攻撃されているように感じて悲しい
・「お母さんのせいじゃないのに」というイライラ
・次男が人のせいにする発言をすることに対する不安
「お友達にもこういう言い方をして傷つけたりしていないかな」
step3.ニーズ(お母さんver.)
(この場面におけるニーズ)
・他罰的な言い方ではなく、要求を伝えてほしい
(根本的なニーズ)
・調和:みんなが仲良く気持ちよくすごしたい
step4.要求(お母さんver.)
自分のニーズを相手にわかるように伝えます。
次男が落ち着いて、次男のニーズが満たされてから
*ー*-*
私 :もう困ってることがないならよかった^^
お母さんね、「お母さんのせい!」って言われると
責められている気がして、とても悲しくなっちゃうの。
お母さんは、みんながいつも仲良く楽しく過ごしたいと思ってるの。
だから、困ったことがあったら、「お母さんのせい!」じゃなくて
やってほしいことを言ってくれるとうれしいな^^」
*ー*-*
と伝えると、自分のニーズを相手にもわかる要求として伝えられます。
まとめ
いかがでしたか?
長くなったのでまとめます。
・怒ってる人は困ってる人。必ずニーズが隠れている。
・NVCで共感しながらニーズを探るお手伝いをしてあげると
相手も落ち着いて一緒に解決を目指すことができる。
・NVCは自分にも有効。イライラしているなと感じたら
まずは自分に共感し、自分のニーズを探ってあげよう!
・相手に端的に要求することで、ニーズが満たされる可能性が高まる。
NVCの幹の部分はこんな感じです^^
事実と感情の切り離し方や自分の本質的なニーズを探る方法などの
枝葉がつけていくことで、NVCを活用できるようになります。
私もまだまだ研究中ですので、これから実践や勉強会を通して得た
気づきや発見をお伝えしていきたいと思います。
長文を読んでいただきまして、ありがとうございました(*´v`*)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?