吊革には掴まらない、それが流儀。

本日は土曜日なので、「開運館 上野マルイ鑑定所」へ出演日、なのです。

今日はどんな方とお会いできるのかなあ、一つでも相談者様に残る言葉をお伝えできるかなあ、なんて青鳥(あおどり)はドキドキワクワクなのです。

そんな行きの電車内にお年を召してリュックを背負った男性が乗り込んできました。片手には競馬新聞を握りしめています。この男性、出入り口に陣取って、大きく新聞を広げて読み始めました。電車は発車し、揺れているにも関わらず、とんでもないバランス力です。加速時、減速時、全く気にしていません。人が入ってこようが関係なく読み続けていました。が、流石にスペースが厳しくなったのか、小さくたたんで新聞を読んでいました。

一昔前ならこの男性のような方が多かったのでしょうか。今では皆さんスマホ片手なので、かなり面積が減っています。通勤通学のお供にもってこい、のようなのです。かなりの方が画面とにらめっこしていらっしゃいます。

勉強しているのか、ただの時間つぶしなのか解りませんが、顔が下を向いているのです。毎日のことなので車窓の外に関心がある人はいらっしゃらないようです。きっと見飽きているのでしょうね。青鳥はまだまだ見飽きないから楽しいのです。見飽きるのはまだまだ先のこと、なのです。

そして、本日も鑑定を終えて帰路に着く、のです。

ここでも抜群のバランス感覚を発揮していらっしゃる紳士が青鳥の隣に立っていました。何が凄いかって、片手に文庫本、片手にスマホ、なのです。勿論それでは吊革なんて掴まれません。両足で踏ん張るのは必然なのです。席が空いたので座って斜め前からそれとはなしに観察していると、見事なバランス感覚なのです。青鳥にあれは無理なのです。発車、停車、揺れ、カーブ、多少本人もふらつきこそすれ、それでも持ちこたえています。

朝の新聞の男性と言い、こちらの紳士と言い、通勤のプロ魂をみました。どこでカーブがあって、負荷の掛かり方はこうで、なんてデータが頭の中にしっかりあるのです。あるだけではダメで、それを生かすしっかりとした体、特に体幹が鍛えられていないと、あの踏ん張りは効かないのでは、と青鳥は思うのです。さりげなくあちらこちらを観察すると、そんな体幹の鬼たちが結構いらっしゃいます。バランスを崩しても慌てずやり過ごすのです。

元々スポーツをしていたから鍛えられているのか、それとも通勤によって磨きこまれた技、なのか。必然で身についてしまったのなら、それはそれでちょっぴり悲しいような・・。体幹と足腰が鍛えられているのでしょうから、多少はいいこと、なのかな?

行きと帰りにそんな地味だけれどもアルティメットな競技(?)をしてるとは、尊敬するのです。人知れず競技に参加している選手も大勢いらっしゃるのでしょう。

そんな紳士淑女が大勢いるのが「東京」なのですねえ。

青鳥もいつか、その競技に参加できるよう、頑張ろう!

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