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小説の書き方_小説の中の”事実”と”真実”の使い分けについて
こんばんは、碧木です。
2023年2月25日より「君の消えた日-二度の後悔と王朝の光-」という小説を書いています。
毎週末お届けしている近況note、今日のテーマは「小説の書き方_小説の中の”事実”と”真実”の使い分けについて」です。
私は自分の小説が3章に突入し、今まで張っていた伏線を明らかにしたりしているのですが、この"事実"と"真実"の使い分けが重要だなと再認識しました・・・!
今回は"事実"と"真実"の使い分けについて、自分の小説を使って深堀りしていきたいと思います・・・!
それでは行ってみましょう!
※※以下はネタバレを含みますので、ネタバレを避けたい方は先に本編をご覧ください※※
《そもそも"事実"と"真実"とは?》
事実と真実ですが、それぞれ以下のような意味があります。
事実→実際に起こったうそ偽りのない事柄
真実→事実に対する偽りのない解釈
※参考:こちらが分かりやすかったです
"事実"は事象に対して1つしか存在しませんが、"真実"は人の数だけ存在しうるということになります。
《"事実"と"真実"の使い分け》
私の小説で例を挙げてみましょう。
君の消えた日-二度の後悔と王朝の光-の3話で主人公の橘永遠はヒロインの茅野柊に対する噂話を耳にします。
【事実】
駒葉七中で以下のような事象が発生。
・突然ガラスが割れた
・スプリンクラーが壊れて校内が水浸しになった
・突然校庭に穴が開いた
・その現場で茅野柊が目撃されていた
【真実】
・茅野柊が呪われているから怪奇現象が起きていた
ここで本来であれば、「怨霊が暴走したことで、様々な事象が発生した」という事実が周知となれば、「茅野柊が呪われているから怪奇現象が起きていた」という真実は生まれないでしょう。
しかし、怨霊は一般人が記憶を留めておけないため、事実が明らかにならないのです。
《小説を執筆するにあたって注意しなければならないこと》
小説を執筆する際は、事実と真実を区別することがなかなか難しいと思います。なぜなら、一人称であっても三人称であっても、作者が事実として意識して書かなければ、読者は事実なのか真実なのか(誰かの解釈なのか)が、判別がつかないからです。
一方で事実と真実を意識してうまく区別をつけられれば、小説の展開の幅が広がります。
実際の小説で見ていきましょう。
君の消えた日-二度の後悔と王朝の光-9話のシーンです。
「五麟は太古の昔から度々出現していたの。特殊な能力を宿した5人は、総称して五麟ごりんと呼ばれていて、彼らが出現する時は、決まって世界を揺るがす出来事が起きていた時だった。最後に現れたのは1000年前の平安時代。病や争いが絶えなかったし、あの化物も現れて、その時に出現していた五麟も怨霊の浄化に従事していたと聞いてる」
これはヒロインの茅野柊の発言です。9話時点ではこれは”真実”として語られているようですが、46話時点で柊には前世(平安時代)の記憶があることが判明しています。
そのため、『最後に現れたのは1000年前の平安時代。病や争いが絶えなかったし、あの化物も現れて、その時に出現していた五麟も怨霊の浄化に従事していたと聞いてる』、この部分は真実ではなく、”事実”なのです。
このように、真実として語っていた部分を事実にしたり、事実と思われていた部分を真実にすることもできます。
読者の皆さまに物語に没入して頂く一つの表現方法になり得ると思います。
”事実”と”真実”を改めて意識して頂くきっかけになれば嬉しいです・・・!
《最後に・・・》
本日も読んでくださり、ありがとうございました。
私が書いている平安時代の転生者✕現代日本のバトルファンタジー小説「君の消えた日-二度の後悔と王朝の光-」にも興味を持って頂けたら嬉しいです...!
よろしくお願いします。
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