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小説の書き方_正義と悪の考え方について

こんばんは、碧木です。
2023年2月25日より「君の消えた日-二度の後悔と王朝の光-」という小説を書いています。

毎週末お届けしている近況note、今日のテーマは「小説の書き方_正義と悪の考え方について」についてです。
皆さんは物語を描く際にどのような世界観や設定を考えるでしょうか。
本日は私自身の小説における正義と悪の考え方について深堀りしていきたいと思います。


それでは行ってみましょう!
※※以下はネタバレを含みますので、ネタバレを避けたい方は先に本編をご覧ください※※

《物語における正義と悪》

個人的な感想ですが、正義と悪を明確に分ける物語は多いと思っています。
今、アニメで放映中の鬼滅の刃や怪獣8号などもそうです。
鬼舞辻無惨や怪獣9号を応援したり、「人間を滅ぼしてほしい!」なんて思う読者はなかなかいないはずです。
正義と悪を明確にすることで共感を得やすく、主人公達に感情を重ねて読者は没入体験をすることができます。
ストーリーとしても”悪を倒す”というゴールが明確で読みやすいのが特徴です。

《歴史における正義と悪》

史学科日本史専攻卒の私は正義と悪について考えてどのように考えているかというと、時代やそれぞれの人々の見方によって変わってしまうものだと思っています。
例えば、私が専攻していた日本の幕末を考えてみましょう。
諸外国という対外的な脅威にさらされる中で、幕府を倒して新しい国を作ろうとする倒幕派と、幕府を補佐し支えて困難を乗り切ろうとしていた佐幕派の人々がいます。
倒幕派の人々からしたら、今の状況を作った諸悪の根源が幕府であると考えますし、佐幕派の人々からしたら、幕府を中心に一致団結しようとしている時に、倒幕派の人々は暴れまわる危険因子でしかなかった訳です。
お互いに自らが正義で相手が悪だと思っていたでしょう。
明治維新時に生まれた「勝てば官軍負ければ賊軍」という言葉が、その状況を見事に言い表しています。

《私の小説における正義と悪》

私の小説では圧倒的な正義も圧倒的な悪も存在していません。
これは登場人物たちのそれぞれが、誰かにとっては正義であり、誰かにとっては悪であるという考えによるものです。
例えば、主人公たち五麟は怨霊から人々を守るために日夜戦っています。
しかし、神官たちからすれば太陽の覡と五麟は過去の遺物であり、先祖から伝わった書物では世界を滅ぼす存在だと書き記されている。神官たちは太陽の覡と五麟を危険視して排除しようとする。その思想は理解できなくもありません。
また些細な出来事やその人が歩んで来た道がその人をその立場に置くということも設定の中に入れています。
鷲尾兄弟がそうです。
弟の澪は五麟、兄の兼路は神官としてそれぞれの正義を通しています。2人は同じ家に生まれていますが、境遇は全く違います。神官としての才覚があった兄の兼路は鷲尾家の神官とは何たるかを叩き込まれ、神官の才能がなかった弟の澪は屈折する時期があったものの、進む道を自分自身で決めて来ました。(彼が15歳の時に出会った少女の影響が大きいのですが、それは次回更新予定の48話から徐々に明らかになるはずです...!お楽しみに!)

五麟には五麟の正義があり、神官には神官の正義がある。そういった背景を元に、”何が正義で何が悪か”、”誰が味方で誰が敵か”、それらが分からないスリリングな展開をあえて作っています。

《今後の展開について》

今後ですが、誰がどの正義を取るか分からない、敵なのか味方なのか分からない、そんな展開が続いていきます。
それぞれの正義の貫き方にも注目して頂けましたら嬉しいです。

《最後に・・・》

本日も読んでくださり、ありがとうございました。
私が書いている平安時代の転生者✕現代日本のバトルファンタジー小説「君の消えた日-二度の後悔と王朝の光-」にも興味を持って頂けたら嬉しいです...!
よろしくお願いします。

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