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自費出版だけはゼッタイやるな!


紙の本で自費出版をお考えのあなた。

絶対にやめた方がいいです。


理由は以下の通りです。
 まず自費出版の本って、莫大な費用がかかります。
ざっと150万円から300万円もかかってしまいます。
妖しい出版社が募集する原稿募集とか、小説コンテストなどは
大半が自費出版させるための釣りテクニックと言っていいでしょう。
〇〇大賞とかのコンテストに応募すると、間違いなくこんな電話がかかってきます(時にメール)。


「残念ながら賞には洩れましたが、あなたには文才があります。このままではもったいないので、自費出版、あるいは共同出版の方向で考えてみませんか。万一売れたらあなたの人生は一変してしまいますよ……」

確かに売れれば一変してしまうかもしれませんが、万に一つもそんな奇跡は起きないでしょう。いや、数十年前には確か血液型の本がバカ売れしたことがありましたが、超レアなケースで、言ってみれば宝くじに当たるような確率でしかおきません。



ちなみに宝くじのことを「愚か者に課せられた税金」と経済学では言っていますが、それほど割の合わないギャンブルが、宝くじなのです。
自費出版も同じです。社史とか、特別な理由があって出版するのならともかく、ただ世間に誇りたいという理由だけで300万円も出すのはバカげています。

まともな人間のやることではありません。
ただ「書いた本が書店に並びますよ……」なんて言われると、舞い上がってしまい、愚行だと知りつつも、つい応じてしまうのでしょうね。
(1000部刷って書店に並ぶのはせいぜい百部程度です。しかもあなたの街の書店に並ぶとは限りません)。

理由はこれだけではありません。
自費出版の本って、あまり歓迎されないってこと知ってますか。
誰に歓迎されないかというと、周囲の人間にです。
(本当は周囲の人間に誇りたいんですけどね……)
 
自費出版の場合、だいたい500~1000部くらい刷りますから、本人はドヤ顔で周囲(家族、親戚をはじめ、知人、友人、同僚、先輩、後輩、ご近所、etc。にバラまくわけですよ。
 
ところが喜ぶのは、せいぜい家族くらいなもので、大半の人は迷惑がります。表向きは「ほう、そりゃ凄い」といって、一応受け取ってはくれるかもしれませんが、それは多分に社交辞令であって、本心ではありません。
 
本心は、迷惑と思っている人がほとんどです。

迷惑だよなぁ……

というのは、本って扱いに困るからです。捨てるわけにもいかないし、かといって書棚に収納するスペースもありませんからね。普通は。
 
そもそも本は、書店かネットで自分が欲しいと思った本を買って読むべきもので、人から押し付けられて読むものではないんです。

仮にあなたが男性サラリーマンだったとして、ある日友人から料理のレシピ本をもらったとします。嬉しくもなんともないですよね。
それよりもこの本どうしようかなぁ…。ブックオフにでも持ってくか……?なんて始末の方法ばかり考えてしまいます。

結局のところ、読みたくもない本をもらっても、ちっとも嬉しくないばかりか、はっきり言って、迷惑なのです。
 
それだけで終わればいいのですが、後日本人から、

「どうだった?面白かった?」


なんて感想を求められたら最悪です。
だいたい自費出版の本なんて、知り合いには評価できないんです。
 
これがお菓子とかケーキだったら「うまい」とか、たとえ自分は甘いものが苦手であっても誰かにあげれば喜ばれますから「good」と言えるのですが、
本の場合は今も言ったように邪魔になるだけですから、一般人には評価なんて土台無理な話なのです。
 
はっきり言うと、自費出版=素人が書いた本……、それだけで周囲は引いてしまいます。
 

ところが、これが流通に乗った本でベストセラーになり、メディアで取り上げられたとでもなれば、扱いは全然違ってきます。
 
「素晴らしい!」と言ってわざわざ書店へ足を運んで買ってくれる人もいるでしょうし、あなたのことを絶賛してくれる人も、もしかしたら続出するかもしれません。
 
なぜなら売れた本=いい本=ブランドだからです。
なので中身に関係なく、誰もがあなたのことを評価してくれるのです。
残念ながら、大衆なんてそんなものなんです。
絶対とは言いませんが、そんな傾向が強いと思います。
 
ついでに言うと音楽も同じです。
よくCDを自費出版したとか、YouTubeにアップしたとか言って
「ぜひ聴いてくれ」と言ってくる人がいますが、
まったくのナンセンスです。
 
音楽も本と同じで、ヒットしない限り大衆はいい曲なのかイマイチの曲なのかが判断できないからです。
 
本と一緒で、ヒットして初めて「素晴らしい曲だ」となるのです。それ以外は全部「駄作」と判定される可能性大です。
ズバリ、中身よりもその作品がブランドであるかどうかが大切なのです。

 
そのため好みでなくても、パズッて(話題になって)いる曲や本を
大衆は探し求めているのです。特に知人友人はそうです。
まさに「地元の神様は尊敬されない……」の典型です(キリストも地元では受け入れらませんでした)。

以前、知人のおばさんが「私は書店へ行ったらランキングの上位に入っている本を買うの……」と言っていましたが、このように大衆は中身よりもブランドであるかどうかが大切なのです。
悲しいですが、これが現実です。
 
そんなわけで、どうしても出版したいというのなら電子書籍を選ぶといいでしょう。あるいはNoteかブログに好きなことを書けばいいと思います。私は最近Noteを始めたばかりですが、長文も書けて、しかも記事の販売もできますから、Noteはとても素晴らしいプラットホームだと思います。
 
さて、最後にひとこと付け加えておきます。
 
今、私は「ブランドでない限り本もCDもあまり歓迎されない」
と書きましたが、第三者は別です。
第三者は希望があります。

第三者はあなたに対して先入観や偏見を持っていませんから、意外にすんなりと記事や電子書籍を読んでくれるのです。

そして「よかった」と思えば「スキ」をポチっと押してくれるのです。
YouTubeにアップしたオリジナルの音楽も同様です。
第三者はブランドに関係なく、「おっ!」と思った場合はgoodボタンを押してくれたりコメントを書いてくれたりします。
なので、見栄を張らないで、そこを目指してみてはいかがでしょうか?

ちなみに私は35年間で50冊超の本を出してきていますが、自費出版は一度もやったことがありません。
「相当コネがあったんだろうな……」と思う方がいるかもしれませんが、確かに今はある程度の人脈はあります。でも、当初はまったくそんなことはありませんでした。すべて体当たりで出版社に売り込みをかけて、成功しています。
その秘訣、方法については、また別の機会に述べることにします。

最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。
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