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先月の終わり頃、気になることがあって蔵王権現特集だった以前の美術展の図録を見返していた。その後、お稽古の時にも話題に出たりして、蔵王権現付いているなあと思っていた。まあ、興味があるから見かけると気になり、「多く接する機会がある」と思ってしまうところがあるのだろう。

ということで、先日東京国立博物館の本館で刀を見た時、帰りしなに通った展示室で、「吉野と熊野」というコーナー(5月28日から7月15日まで)があるのを見かけた時も「また蔵王権現か、見なければ」と思った。

以前見た出土物もあって、またお会いしましたねと思う展示もあったけれど、丁度気になっていたこともあり、説明はありがたい。関連マップの展示もあって、親切だなと思う。吉野のあたりのあの金峯山と吉野とその向こうの熊野は大まかに位置がわかるものの、なんとなく高野山も繋がっていて、どこがどこやらという気分に本を読んでいると思う。大峯山寺なんかも「おおみねせんなのおおみねさんなのか」と字だけ見ていると思う。「おおみねさん」が正解。
蔵王権現はあの激しいポーズが特徴的で面白い。盤石を踏み顕現した時の姿は強く激しく、厳しくと山ならではの雰囲気があって好きなのだ。

それにしても。最近博物館や美術館は写真を撮って良いところが多いけれど、あれは禁止してくれた方が普通に展示を見ている方にしてはありがたい。写真を撮りたい人たちは気にいるまでずっと写真を撮っているし、ただ見るだけの人より場所を占領する(広い場所を占領する)し、見ていない時間が長いのだ。同じように展示物を見ているのならば、心ゆくまで自由に時間を長く見ていてもよいし、隣で見ていられるし待っていられるのだけれど、写真となると体の動かし方も距離の撮り方も違うし、なによりみんな写真を撮ることに夢中になりすぎて周りへの意識が無くなってしまう。あれ、ほんとに禁止してほしいなあと思っている。普通に落ち着いて見学したいよう・・・。とても多いのだけれど、こちらが展示物を見ているところへ、ぐいっと入ってきてカメラを構えてというのがほんとうにびっくりするし、「とほほ」と情けないような気分になる。

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