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バスでぴゅー

友達に誘われて、河口湖までバスツアーに参加した。バスツアーに参加するのはこれで2回目。パッケージなので特に興味のないところにも行くけれど、車でないと不便なところや自分で行くのは少し面倒なところにぼーっとバスに乗っていれば連れて行ってくれるのが便利だ。無理に複数の場所に行くので忙しないのが残念ではある。
2回参加して意外と忙しいな、景色だとかはのんびりみる時間はあまりないな、と思った。おそらくほとんどのコース、各社同じようなものなのだろう。
個人の好みによるが、便利なものだなとは思う。バスの中で係の人がわりとずっとマイクで話しているのはバスのパック旅行につきものの様子だ。私は「よく喋るなー」と思うが、楽しんでいる人も居るだろう。

今回は、何が中心なのかは不明。風穴かなあ。
今回は風穴からコースが始まっていたのだ。
先ずは都内からビューっとバスで移動。河口湖を通り過ぎて、富嶽風穴に入った。ここで、子供の頃ここに来たことがある事を急に思い出す。その時も、蚕と種を保存しているという展示があった。今回もあった。たぶん小学生のときではなかろうか。それとも中学生?そんなになってたかなあ。
友達は子供の頃蚕に餌をやった記憶が蘇っていた。それを言われて私も小学生のころ蚕を学校で飼った話をする。2人で蚕話。
風穴はさすが天然の冷蔵庫。寒い。
出てから少し時間があった。隙あらば人のいない空いてるところへふらふら移動してしまう習性のため、風穴横の散策道へ。風穴に行った人は風穴から出るとほとんどそのまま帰るので、こっちは空いている。

木の根がごろごろもりもりでている地帯を歩く。たしかブラタモリでこの辺りをやっていたな。あまりちゃんと見ていなかったけど、この下は溶岩の冷えたもので、道路の脇なんかにも溶岩が転がっているとか言っていたと思う。
なにせ、固有名詞をことごとく頭にとどめておけないので、なにも話せないが、あの番組を見ていると、地質って人の暮らしの成り立ちの始まりに関係があるんだなあだとか、思う事が多くて地質凄いなと思う番組だった。
など思いつつ木々に囲まれつつ根っこや溶岩についてと雨のことなど考えているうちに時間が来てしまったのでバスへもどる。

次につれて行かれたのは音となんとかのなんとか。美術館みたいな名前だったが庭園である。期待していなかったが、自動演奏の巨大オルガン(部屋ごとオルガン)に付属していた人形がなかなか良い作りで見られて良かった。現在の展示の部屋よりもさらに大きなホールで演奏されていたようで、そこでダンスを踊っていたのだそうだ。百年ぐらい前に作成されたものだそうなので、どこかにあったものを移築したのだろう。大きなホールでダンスをする音楽を奏でるためのものだからか、現在の部屋に対してかなり大きな音が鳴るので、はじめびっくりする。ホール内の壁の上に設置されている人形達も打楽器で参加するようになっていてなかなか見事な仕組み。
気に入ったのは部屋の外に展示されていた修復彩色してなさそうな黒ずんだ人形の方。なかなかの作り。部屋の中の演奏に使われている人形や装飾は修復されて、新たに色を塗り直していると思う。
可愛らしい展示でした。
ここが私個人のハイライトかな。
園内にはレストランあり、ところどころに子どもが叩いて遊べる楽器あり。
途中河口湖へ出られるところがあるので早々に出て河口湖の辺を散策。このあたりは人があまりいなかった。

次に行ったところは河口湖のラベンダー畑。ラベンダーの香をかぎつつリラックスしろ、と言われたけれど映えを求める人々の熱気凄まじ。
リラックスムードではない。ラベンダーにはこんなにいるのかというぐらい蜂が来ていて、蜂の働きぶりに感心。暑いのに大変ですね。
などと思って河口湖ごしの富士を眺めていると、様々な人にテイクアピクチャを頼まれまくる。「テイクアピクチャ」「シュア」「テイクアピクチャ」「シュア」「テイクア・・・」
見よ蜂達よ。私も働いている。意外と忙しいな映えスポット。どうも、写真も撮らず話もせずにぼーっと富士を観ていると「あいつ暇そう」とすぐ見つかってしまうようだ。
河口湖と家族全員と富士、などの写真をとる。いい思い出になりますように。ハバナイストリップ。
暫く労働に勤しみ、一段落したので友人と散策へ。友人は何をしていたのかと言えば、良いカメラで富士山を撮っていたのだ。友人は野鳥写真を撮るのを趣味にしているので、外出時には野鳥チャンスがあるかもしれないと、重たいカメラを持っていることが多い。今日も持ってたか。
「いい写真は撮れたかね。私はその間働いていたよ。」というと「知ってた笑」。そうか知ってたか。
その後ラベンダーその他に集まりまくる蜂を見つつ、ミツバチの首のとこの毛は可愛いということで意見が一致。蜂も様々な種類が来ていて大きいのやら小さいのやら。私はあまり昆虫に興味がないので種類はわからない。飛ぶという画期的な移動手段を取ることにして、体を変えていけるもんなのか、この効率の良い羽も自前なんだなあとか、そんな事を考えたりして過ごすうちに集合時間である。忙しいな。でも暑いから外にいなくて済むのは助かる。
同じバスに乗っている他のグループがお土産を山程持って入ってきたので驚愕。そんな時間があったのか。使い方がは其々だな。と感心。人それぞれの過ごし方で時間は過ぎているのだ、と感じ入っているうちに、最後の目的地ブルーベリー畑に到着。気が進まない。

が、おとなしく畑へ入り、ブルーベリー狩り。狩ると同時に食べろと言うのだが、私は木に成っているものをそのまま食べるのに抵抗があるのだ。ましてやブルーベリー。味なし香りなし傾向にあるフルーツである。そしてこの暑さで温まっている事が想像される。
美味しい要素があまりない(個人の好みです)。
日頃、鳥たちに、木に成っているものを食べ給えと言い放っている私だが、私自身は木に成っているところから直接は抵抗があるのだ。面目ない(鳥たちへ)。
食べないのも頑ななので、食べつつ摘む。思ったとおりである。が感想。
畑は上に網がかかっており、網の中に入ってブルーベリー狩りをするのだが、その網の中にツグミとシジュウガラが入り込んでパニックになっていた(出られない)。気の毒だか助けられない(向こうは人間が怖いので逃げまくっているから)。
義務を果たし(ブルーベリーをパックに入れて持ち帰るため摘むこと)、近くでなくヤマガラの声を聞いたり、パニック状態で飛び回る鳥を眺めて終了。

という内容で、楽しそうじゃない、と思うかもしれないが、暫し普段の生活から離れての行楽はそれなりに気分が変わって楽しいものなのだ。羊みたいに集められては放牧を繰り返していれば遊べるというところがこういうツアーの良さなのだ。山も眺められるし。
ブルーベリーは今、冷蔵庫の中で持て余している。生でそのまま食べるにはインパクトにかける味なのだ。栄養あるはずと言いつつ食べている。食べ切れるだろうか。



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