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図書館で借りた本がやっぱり欲しくなる 「火山のふもとで」松家仁之

つい本を買いすぎてしまうので、最近はよく図書館を利用するようになった。読みたかった本が単行本しか出ていなくて何となく渋っていたものも、図書館ならば気兼ねがない。
大体の本が予約して取り寄せてもらう事が多いので、”今、読みたい。”というタイミングとちょっとずれるのは残念なところだけれど、順番がきて手元に届いたときはやはり嬉しい。私の前に読んでいた人の体温がほんのり残っているようなのも、リレーを受けついだような気がして嬉しい。

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「火山のふもとで」松家仁之
この本を知ったのは、先日読んだ岡本仁さんの「続々 果てしのない本の話」の中でだった。建築家の吉村順三をモデルにした小説があると書いてあり興味を持った。
吉村順三は軽井沢の山荘などが有名だけれど、私が友人の設計事務所でアシスタントをしているときに、最初に見せてもらった本がこの建築家の軽井沢の山荘の本だった。半人前の私にもその山荘が美しく、自然に柔らかく溶け込む佇ずまいであることが理解できた。建築家としてこういう建物をつくりたいという友人の思想のようなものも感じた。
松家さんのこの小説もこの軽井沢が舞台になっている。

松家仁之という名前は、須賀敦子さんを論じた本でも見たことがある。この方は小説も書く人だったんだなぁと、自分の好みの連鎖がつながった気がして一人で嬉しくなった。
早速本屋でも見つけたのだけれど、今月は既に自分で決めた本の予算がオーバーしている。少し考えてからこれは図書館で借りることにした。

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届いた本をいま夢中になって読んでいる最中だ。借りている本なので、惹かれた文や表現に罫線を引いたり余白にメモもできない。(←当然です)
なのであとからノートに書き写そうと思って、気になるページに付箋をはっているのだけれど、それが本の半ばをすぎて結構なビラビラになった。
読み終わる頃にはどうなるのだろう。

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話はまだ半ばなので楽しく読み進めているけれど、これはやっぱり買う事になりそうだなぁと付箋をぺたっと貼りながら考えている。



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