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ほどほどの幸福
星の数ほどいる人の中で出会った男と女が、
セックスも7回目を過ぎれば、
お互いの体はもとより、
その反応、具合、感じ方がわかりあえてきて、
お互いの感情、性格、雰囲気も共有できて、
二人の関係が最初の頃の緊張感から、
馴染んだ関係になってくる。
7が幸運をもたらす数字と言われるのも、
その最初から6回の積み重ねを経た歴史と蓄積において、
ちょうどよい厚みをもっているからかもしれない。
七夕はその7と7の重なりの日で、
同時に恋に関わる言い伝えであるのも、
そんな幸運の数字がもたらすからだろう。
お互いに幸運な男と女が心と体を重ねて、
「7+7=14」、つまり「いいよ」となり、
その1と4を足せば5、つまり「Go いく!」であり、
とっても幸せな気持ちでいられるのだが、
あまり欲張りすぎると、
「7×7=49」、つまり「しくしく」となってしまい、
その4と9を足せば13と、不吉な運気がやってきそう。
あなたと私が今、
他の人と比べてどのくらい幸せなのかはわからないけれど、
そもそもそれは他の人と比べるものでもなく、
あなたと私が一緒にいて、抱き合ってセックスして、
お互いのささやかな幸せを重ね合って
二人で幸せになれるのなら、それでよい。
だから、ほどほどの幸せこそが、
一番幸せなのだと思いながら、
あなたを抱きたくなってしまう七夕の夜。
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