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器が違う女

同じお茶を飲むのに、
器が素晴らしいと美味しく感じるのはなぜだろう。

同じ料理をいただくのに、
器にこだわりがあると味が違って感じるのはなぜだろう。

おそらく、
視覚からくる効果はもちろんのことだが、
店の主人のこだわりがそこに現れていて、
その器に指を触れて感じる器の感触の違いはもとより、
お茶や料理の味そのものを深くする魔法が、
その器そのものにあるに違いない。

しかしたとえ素晴らしい器でも、
その中身もそれにふさわしいものでなければならない。

素晴らしい味と、
その味をさらに深めて引き立てる器。

それはまさに男と女の間にもあり、
たとえばどんなに器の大きな男でも、
その器に相応しい女が相手でなければ、
その器の価値は意味が無く、
どんなに器が美しい女でも、
その器に似合わない男が相手ならば、
まさに宝の持ち腐れ。

あなたの器は私のものを磨いてくれて、
そしてあなたの器に磨かれたわたしのものが、
あなたの器の価値をさらにたかめてくれる。

あなたは自分の器で私を飾ってくれて、
いつもとっても美味しそうに味わってくれる。

それはあなたの器がひと味違うから。

器の違う女。
だから私もその器に相応しい男でありたいと思う。

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