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あの信号この向きなら月を差し込めそうだ


 朝から友人から電話がかかり、映画を観ようと誘われた。映画館へ行くのではなく、その場所で、アマプラでということだったのだが、観たい映画が『リング』だったので丁重に(いや、嘘、結構激しく)遠慮した。ホラー映画が苦手なので。観ても途中で断念してしまう。怖いしびっくりするし何より感受性強すぎるから、グロテスクなものはショックを受けて寝込んでしまう。あと普通に霊感があるのでホラー映画観てまでホラーを感じたくはない。そんなわけで代わりに観たのがジャッキー・チェンとクリス・タッカー主演の『ラッシュアワー』。 本当はウォッチパーティーとやらで観たかったのだけど、私の機械音痴のせいと、何か多分足りない機材があるとかないとかで諦め、互いにアマプラを開いてせーので再生、というなんともアナログなことをやったのだけど、これはこれで面白かった。案外ピッタリいけるもんで。

 映画館に行けなくてもこうして通話しながら同じ映画を視聴できることが可能な時代で嬉しい。遠距離であっても声はすぐそこで聞こえているし、何より、何かしらのコメントをすぐに言い合えるからいい。映画館だと静かに我慢して、終わってからぶわっと互いに喋り出すので、それはそれで好きなのだけど、この気楽さはおうち時間でしか味わえない特別なものだなあと思う。声を出して笑って、ツッコミ入れながら観て楽しかった。ジャッキーチェンかっちょいい。あんなになんでも武器にできてなんでもガードにも使えたらどんな嫌な人にも(ここにある椅子とお盆があれば、3発は入れられる)という気持ちだけで強くいられる気がする。太極拳習いたい。

『ラ・ラ・ランド』を観ていないそうなので次は観ようと約束した。

 その後少しだけ短歌を作り、読書をした。

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  今は遅読なのであまり進んでいないのだけどそろそろガッツリ読みたいので今夜は眠りにつくまで読もうと思う。

 プルーストはまだ初めましての状態から少し抜き出たくらいですがこれはあれだなあ、見た目の分厚さに圧倒されてしまっていたけど、ページを開けてしまえば連なる言葉たちは丁寧で美しく、湖畔にそっと素足を浸け込んでいくような、静かにな世界。ここからどう進んでいくのか楽しみだし、一番穏やかに読めるものとなりそうである、今のところ。どこかで激しくなるかもしれないけれど。

 長い長い物語を長い長い時間かけて読むと決めてしまえば、例え十数ページしか読めなかったとしても、私の中に蓄積されていくものが確かにあるのだから、毎日のむサプリメントのようなものかもしれないな、と軽く思っていて、習慣化した頃に、この本が私にとってどういう存在になっているのだろうと楽しみでもある。もっと早くに読んでおきたかった作品となりそうな予感。

 あとカラマーゾフ、一回罪と罰を読んでるからか結構気持ちに余裕がある。面白そうな予感が確信へと変わり、ああこれは早く来月までに2と3を買った方がいいのではないかと考えだした。ドストに対する意見は申し訳ないが名前だけはうまく暗記できないのでそこらはほんと勘弁してねってことくらいだ、今のところ。


 さっきは友人を急に誘ってドライブへ行ってきた。近所に住む友人って最高。あまり車もいないからとちんたら、一時間くらいかけてスタバのドライブスルーへ行き、飲みたいものを買って、ちんたら運転しながら帰ってきた。大学時代の話をしたり、過去の恋愛の話をしたり。たくさん喋ってスッキリした。いかに自分がクレイジーな恋愛を経験していたかだけ露呈した。(いや再確認したの間違いだな)たまにはいいね、また行きたいねなんて言い合って送り届けた。


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 月のライトがいい感じで、昨日も満月は見えなかったからと室内で照らしていたのだけど、結構明るくて目が痛くなる(光の強弱は付けられる)。そして寝落ちしたので朝、起きても光っていたが、朝の明るさに負けていた。それすらも朝の月そのものだった。

でももし、本当に月が輝くのを間近で見られたら、目が痛いどころじゃないんだろうな。そもそも黄色なのか。もし白だとしてもあの白なのか。強烈な月光を浴びたら体に何かしらの異変が起こったりするかな。しないか。片手で収まるこの月は3Dプリントで作られているので凹凸も細かいしうさぎだっている。技術の進歩は素晴らしいね。私だけの月を持つことができるのだから。


 今日の月は赤かった。この月は赤くはならないがオレンジになる。そこは再現できなかったらしい。

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