【短編小説】ハカセのストレス発電機
踏むたびにきしむ音のする階段を、ぼくは駆け足で登ってく。
2階の廊下の一番奥にある部屋の前まで来ると、いつも通りドアに掛かってるオモチャのハンドルの中央にあるクラクションを押す。ププー、と大きな音が部屋の中で鳴ってるのが聞こえる。これがこの部屋のインターフォン代わりだ。
返事はない。勝手に部屋に入ると怒られることがあるのだけど、3回鳴らしても出てこなかったので、ぼくは恐る恐るドアノブを回してドアを開ける。
中に入ると、ハカセが部屋の中央で、うつ伏せで抜け殻のように横たわって