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小説・ショートショート

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6000字以下の短編小説や1000字以下のSS(ショートショート)を書いてます。
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記事一覧

【短編小説】好き帯び運転

昔好きだった女が、今俺の隣にいる。 助手席に座る松田美緒は、火照った顔で、前方を眺めてい…

青砥シロ
2年前
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【短編小説】好きにも嫌いにもなれない彼女(後編)

今日の嫌味ババアの説教は長かった。 “嫌味ババア”こと芳子は、ファストフード店「バーガー…

青砥シロ
2年前
28

【短編小説】好きにも嫌いにもなれない彼女(前編)

今日もまた、あの嫌味ババアに呼びつけられた。 “嫌味ババア”こと芳子は、ファストフード店…

青砥シロ
2年前
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【ショートショート】アナログバイリンガル

アナログvsデジタル、討論開始。 アナ「私達アナログバイリンガルは、紙の英語辞書、教科書、…

青砥シロ
2年前
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【ショートショート】しゃべるピアノ

7人の白男爵と5人の黒男爵のおしゃべりは尽きない。 師(白男爵)「先程の7歳の女の子は、緊…

青砥シロ
2年前
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【ショートショート】全力で推したいうんこ

師は説いた。 「汝には、全力で推したいうんこがあるか。  余にはある。  汝はそれをどん…

青砥シロ
2年前
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【短編小説】ハカセのストレス発電機

踏むたびにきしむ音のする階段を、ぼくは駆け足で登ってく。 2階の廊下の一番奥にある部屋の前まで来ると、いつも通りドアに掛かってるオモチャのハンドルの中央にあるクラクションを押す。ププー、と大きな音が部屋の中で鳴ってるのが聞こえる。これがこの部屋のインターフォン代わりだ。 返事はない。勝手に部屋に入ると怒られることがあるのだけど、3回鳴らしても出てこなかったので、ぼくは恐る恐るドアノブを回してドアを開ける。 中に入ると、ハカセが部屋の中央で、うつ伏せで抜け殻のように横たわって

【短編小説】オウム男と婚活女(婚活女編その③)

30歳の誕生日まで、残り3ヶ月となった。 E子はこれまで目ぼしい男を見つけられないまま今に至…

青砥シロ
2年前
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【短編小説】潔癖男と婚活女(婚活女編その②)

結局、なぞなぞ男とは続かなかった。 いや、よく考えれば始まってすらいなかった。いずれにせ…

青砥シロ
2年前
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【短編小説】なぞなぞ男と婚活女(婚活女編その①)

「E子さん、コーヒーにミルクを入れると、コーヒーは何度になると思う?」 目の前にいるA太は…

青砥シロ
2年前
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