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【厚生年金保険法】間違えた問題と解説~令和3年択一式~①

わからないならわからないなりに。
泥臭くいきますよ。

押さえておきたいポイント

遺族厚生年金と中高齢寡婦加算

中高齢寡婦加算の要件に該当する場合、40歳以上65歳未満の期間において、遺族厚生年金の額に遺族基礎年金の額の4分の3に相当する額が加算される。

また、中高齢寡婦加算の規定によりその額が加算された遺族厚生年金は、その受給権者である妻が当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について国民年金法による遺族基礎年金の支給を受けることができるときは、その間、中高齢寡婦加算の額に相当する部分の支給を停止する。


二つの年金を受給するとき

障害厚生年金の受給権者が、いわゆる併合認定の規定により前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金の受給権を取得したときは、従前の障害厚生年金の受給権は、消滅する。



間違えた問題

老齢厚生年金における加給年金額について


障害等級2級に該当する程度の障害の状態であり老齢厚生年金における加給年金額の加算の対象となっている受給権者の子が、17歳の時に障害の状態が軽減し障害等級2級に該当する程度の障害の状態でなくなった場合、その時点で加給年金額の加算の対象から外れ、その月の翌月から年金の額が改定される。

問3 肢A

正答・・・✕
「その時点で」ではない。

解説

加給年金額については、「障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子を除く。)について、その事情がやんだとき」に至ったときは、その者に係る加給年金額を加算しないものとし、当該事由に該当するに至った月の翌月から、年金の額を改定する。

設問の場合、「17歳の時に障害の状態が軽減」しているが、当該減額改定事由から、「18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子」は除かれているので、「その時点」では、加給年金額の加算の対象から外れない。

したがって、設問は誤り。

なお、設問の子が、「子(障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子を除く。)について、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき」に至ったときは、その者に係る加給年金額を加算しないものとし、当該事由に該当するに至った月の翌月から、年金の額を改定する。


厚生年金について


厚生年金保険法第48条第1項に規定する前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金の額が、従前の障害厚生年金の額よりも低額であったとしても、従前の障害厚生年金は支給が停止され、併合した障害の程度による障害厚生年金の支給が行われる。

問4 肢D

正答・・・✕
従前の障害厚生年金は「支給が停止され」ではない。また、「併合した障害の程度による障害厚生年金の支給が行われる」ではない。

解説

併合認定された場合には、従前の障害厚生年金の受給権は、消滅する。
したがって、従前の障害厚生年金は「支給が停止され」とする設問は誤り。

また、「第48条第1項の規定による障害厚生年金の額は、その額が同条第2項の規定により消滅した障害厚生年金の額より低額であるときは、第1項及び第2項の規定にかかわらず、従前の障害厚生年金の額に相当する額とする」と規定されている。

したがって、「併合した障害の程度による障害厚生年金の支給が行われる」とする設問は誤り。


遺族厚生年金に関して


厚生年金保険の被保険者の死亡により、被保険者の死亡当時27歳で子のいない妻が遺族厚生年金の受給権者となった。当該遺族厚生年金の受給権は、当該妻が30歳になったときに消滅する。

問5 肢E

正答・・・✕
「当該妻が30歳になったときに」ではない。「当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から起算して5年を経過したときに」消滅する。

解説

■ 子がおらず遺族基礎年金を取得しない場合、30歳未満である妻の遺族厚生年金は、当該遺族厚生年金の受給権を取得した日から5年を経過したときに受給権が消滅する。

■ 子がおり遺族基礎年金を取得した場合、妻が30歳に到達する日前に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したときは、当該遺族基礎年金の受給権が消滅した日から5年を経過したときに受給権が消滅する。


要点をかいつまんでいくことで
意外と理解できるかもしれない。。。

継続あるのみ。

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