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【考察】pH値から紐解く"あさふゆ"の変化【シャニマス】

【注意】この考察には投稿者の妄想が含まれています。

『(ノージャンル)グラヴィティ 黛冬優子』のコミュ「屑屑」、「イレギュラー・バウンス」は梅雨のしっとりとした風景と共に描かれる「あさふゆ」の物語だ。

両コミュ中では雨が降っており、「pH値」なんて言葉も出てくる。

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pH値。正直久々聞いた。

実に冬優子らしい、ボキャブラリーに富んだ言い回しである。しかし冷静に考えてみてほしい。何故わざわざ「pH値」なんて言葉が出てきたのだろうか?

pH値は小学校~高校理科で扱っているため、専門学校1年生の冬優子がpH値を知っているのは何もおかしなことではない。しかし特に理系的な設定の無い冬優子の口からpH値なんて言葉が出てくるのは少々突飛な印象を受ける。そこで私はこの「pH値」にはシナリオライターの"意図"が隠されていると考えた。今回はそれがどのような意図か、考察していく。

1.pH値とは

そもそもpH値とは何か?ざっくり説明すると、液体が酸性か、アルカリ性か判別するために用いられる数値である。(pH値が低いほど強い酸性を、高いほど強いアルカリ性を示す。)これが「雨のpH値」になると一般的に「雨に酸化物質がどれくらい溶けているか」を表す指標となる。(酸化物質が多く溶けた雨は「酸性雨」となる。)ではこれと"あさふゆ"に何の関係があるのだろうか。

結論から言うと、「雨」が冬優子に、「酸化物質」があさひにそれぞれ対応しており、pH値のくだりは冬優子(雨)があさひ(酸化物質)という存在に影響を受け、変化していることを示唆している。また、ここでいう変化とはあさひに対する「感情の変化」であり、「pH値」はあさひに対する感情の"変化度"を示している。

では冬優子にどのような感情の変化が起こっているのだろうか?

2.冬優子の感情の変化

冬優子にとって、あさひは最も苦手とするタイプだ。ユニット活動を通して徐々に絆が深まってはいるが、基本的に「あさひに振り回される冬優子」の構図が多く、冬優子→あさひの絡みは仕事関係の話題であることが多かった。

しかしコミュ「イレギュラー・バウンス」では転んで濡れてしまったあさひをハンカチで拭き(本人曰く、これはイレギュラーなことらしい)、コミュ後半ではあさひに「雨やめ~の歌」を教わろうとする。今までに無い冬優子→あさひのアプローチである。

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今回の冬優子は"あさひと仲良くなろうとしている"のだ。私はこの普遍的な感情への変化こそが「(ノージャンル)グラヴィティ」の根幹となるテーマであり、本カードにおける「イレギュラー」の1つであると考えている。

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本カードでは「イレギュラー」という言葉が3回繰り返される。

ここで話を「屑屑」に戻し、コミュ後半のやり取りを見てみよう。

あさひ『冬優子ちゃんは雨、嫌いっすか?』              

冬優子『雨が好きな乙女なんて、この世にいると思う?‐(中略)‐朝の努力が台無しで、悲しくなるわ。』

あさひ『…そっすか。…(少し考えて)わたしは楽しいっすけどね。』

冬優子『……(ハッとして何かを考えこむ)』

雨を「楽しい」と言うあさひ。この「楽しい」は雨が降っていることではなく、冬優子と一緒にいることを指していると考えられる。もし単に雨が好きなだけなら「楽しい」ではなく「好き」と言うはずであるし、考え込まずに即答するはずだ。

その後、冬優子はハッとした表情を見せる。

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おそらく単純に嬉しかったのだろう。そして「へぇ、こいつ結構可愛いとこあるじゃない…」などと考えていたのではないだろうか。(今までなら、「はぁ~、まぁあんたはそうでしょうね…」的な呆れた対応をとっていたと思う。)

そしてあさひに「今何考えてるんすか?」と尋ねられ、正直に白状できるはずもなく、こうはぐらかしたのだ。

「・・・雨のpH値についてよっ!」と。

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空が映され、冬優子のセリフで〆。いつもの。

3.まとめ

・「(ノージャンル)グラヴィティ」はあさふゆが仲良くなる物語。

・「pH値」はあさひに対する、冬優子の感情の変化を示唆している。

・あさふゆは尊い。

以上、ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。ご感想・ご意見等いただけると嬉しいです。


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