セラムン二次創作小説『変わらぬ想い(クン美奈)』



「お前は良い女だな」

「何よ、急に!槍でも降ってくんの?」

「それを言うなら雨だ。にしても失礼な奴だな。せっかく褒めてやってるのに」

普段憎まれ口を叩く減らず口な美奈子。

しかし、公斗は真面目だけが取り柄で、何かと言えば仕事、もしくは衛優先で美奈子は二の次。

そんななんの面白味も無い自分に何だかんだ一緒にいてくれる美奈子に感謝していた。

「普段貶してばっかだからでしょ?」

「そうだったか?褒めていたと思うが?」

「ボケ老人なの?アレで褒めてたつもり?」

「誰がボケ老人だ。まぁ衛ファーストでも文句無く着いてきてくれるからな、感謝してる」

「その事?それは私の方こそよ。うさぎファーストだからお互い様♪楽でいいのよ」

「これからも変わらずこのスタイルだな、俺たちは」

「ええ、それありきの関係でしょ?」

「まぁな」

もう一度お互いの大切な事を確認し、公斗は有意義な時間を過ごせたと満足した。

やはり美奈子しかいないと再確認が出来た。

「アンタも、いい男だと思ってるわ!」

「槍でも降ってくるのか?」

「殴られたいの?」

美奈子もまた、こんな自分に着いてきてくれる公斗を有難く思っていた。

真逆な性格で、共通点と言えば主従に忠実なリーダーと言う事くらいで。前世からその真面目な所に惹かれていた。顔もタイプだ。

「腹筋もこんなに鍛えてさ。何気にシックスパックなのよね~」

そう言いながらペチペチとお腹を叩く。

「まぁいつ何があってもいい様に鍛えておくのは当然の事だ」

何でもない当たり前のように言い放つ。

「やっぱりくそ真面目ね……」

この男は一生こんな感じで変わらないだろうと美奈子は半ば呆れていた。

「それの何が悪い?」

「悪かないわよ。アンタはそんな感じを貫けばいいわ」

「お前も何気に鍛えてるだろ?お互い様だ」

「体を動かしてなきゃ落ち着かないのよ。じっとしてるなんてイライラしちゃうもの」

「まぁそういう事にしといてやろう」

「でもさぁ、色黒で体も筋肉隆々って、一体どこ目指してるの?ボディビルダー?」

「敢えて言うなら衛の専属SPだな」

結局は衛一筋な公斗に呆れる美奈子だった。



おわり

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