セラムン二次創作小説『今夜は僕と付き合ってくれませんか?(アル美奈)』


この世界で転生した君と出会った時は普通の女の子で僕の事は全く覚えていなくて、結構悲しかった


それどころかセーラー戦士であったことすら忘れていて、残念に思ったよ


自覚の無い君を、強引にセーラー戦士にして戦わせたのはやり過ぎたかなと反省した事もあった


だけど君は僕が思っている以上にふてぶてしくて、セーラーVとしての活躍を楽しくやってくれているのを見て安心したよ


寧ろ、やる気の為に色々アイテムを強請る始末。これには僕も呆れたよ


楽しんでやってくれるのは嬉しいけど、アイテムを強請るのは戦士としてどうなんだ?何故君のやる気の為にアイテムを開発しなければいけないのか?不満だったよ


だけど、初の中国での任務で君はセーラーヴィーナスとして覚醒したあの時から、セーラーVとして楽しんで戦士をしていた君とは明らかに違うオーラを纏っていた


前世の記憶が蘇ってからの君は、まるであの頃と同じでプリンセスを守る守護戦士リーダーとしての自覚と誇りを持ってしっかりとしてくれていると分かって嬉しく思ったよ


アイドルになりたいとか

恋がしたいとか

かっこいい彼氏が欲しいとか


夢が沢山ある普通の?女の子の君をまた戦いの日々、プリンセスを守る戦士にしてしまったけど、何より誰より大切に思っているからこそプリンセスの為に強くなりたいと頑張る君を見て嬉しかったよ


ただ、プリンセスが大切な一方、アイドルになる夢も彼氏が欲しいってのも諦めてない君には僕も流石に引いている


ダメとは言わないし、それが正しい女の子の欲求である事も理解はしているが、程々にしてくれると有難い


“命短し恋せよ乙女”とは言うが、うさぎがクイーンとなり、また1000年時代がやって来る未来があるなら人生は自ずと長くなる


だから今はうさぎを守る事を専念して、男漁りは程々にしてくれよな


愛と美の女神の君だ。その気になればすぐに良い男が現れるさ


とは言え、どれも本気の恋には見えないのはやっぱりうさぎ以外にも理由がある様に思う


アイツの事が忘れられないんだろ?


それを証拠に似た奴ばかり好きになってたのを僕は勘づいてたぜ


でも、僕だって一応男なんだけど男として見られてないばかりか、何か舐められている気がする


全ての戦いが終わったのかどうかなんて分からないけど、コルドロンから戻って来て一段落して普通の女の子としてまた人生を送っている美奈


少しは俺も素直になってみようかなと思う


一回しか言わないからよく聞いてくれ


「今夜俺と付き合ってくれませんか?」


今までお疲れ様。そしてこれからも宜しくな美奈


「誕生日、おめでとう」


おわり



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