セラムン二次創作小説『夜に咲く天上の光(アル美奈)』



地球から旅立つ夜天とルナのやり取りを見て、アルテミスはルナの心の中にはまだ夜天がいるのだと確信して落ち込んでしまった。

「まぁまぁアルテミス!元気だしてよ?」

「美奈は他人事だなぁ…」

「そりゃあ他人事よ?」

「美奈もアイツが好きだったんだろ?」

「そんな時代もあったわねぇ~…」

「おばさんか?はぁー…どうしてこう僕の周りの大切な人はみんなアイツに心持ってかれるんだろう?僕と何が違うだ!」

「やっぱり猫だからかしらね?後は白くて存在感無くてドジだから?」

「コテンパンだな…アイツも白かったぞ?」

「黒かったわよ?」

「セーラースーツがな?あの戦闘服は目のやり場に困ったよなぁ~」

「露出度高かったわね!ビキニ風セーラースーツって感じで、あれはスタイル良くないと着こなし大変そう。その点3人は男だったから女性に変身したらバッチリ決まってたのかも?」

「手足も長くてモデル体型だったしな?」

「ニーハイブーツも決まってたわね!でも正直ニーハイだと動きにくくないのかしら?私には分からないだけで動きやすい素材だったのかな?」

「そうだろうな?戦闘服は耐久性に優れて動きやすさ重視されてるからね」

「詳しいわね?ムッツリなの?研究してるとか?」

「あのニャ~…常識だろ。所で戦士としてはどうだったんだ?」

「戦闘力、使命感共にずば抜けて上をいってたわ。正直、完敗…。だからうさぎちゃんを任せたの。ルナも好きになるの分かるわ~」

「落ち込むようなこと言うなよ、美奈…」

「まぁまぁアルテミス、元気だして!ほら、お茶でも飲んでさ!」

「お茶で濁すつもりだな?」

「何言ってんの?お茶は濁ってないわよ?」

「あのニャ~…そうじゃニャ~のよ!お茶で濁すって慣用句で、その場を誤魔化す、うまく取り繕うって意味なんだ。もう高校2年生になるんだから日本語ぐらい間違えずに覚えて正しく使える様になって欲しいよ。別に美奈は頭悪いわけじゃないんだし」

「あははははー」

「アイツのこと、実際どうなんだよ?」

「仲のいい友達の1人って所かな?元がセーラー戦士だから女でしょ?それに遠くの星の人だし、帰っちゃったしね?」

「そーゆーの抜きだと付き合いたいか?」

「どうかな?げーのーじんだからミーハー心で舞い上がってただけで、ただの憧れ。色んな意味で手が届かなそうだから、追っかけくらいが調度いいわ。向こうもそーゆーの興味無さそうだし」

「へぇー成長したじゃないか、美奈」

「そう?アルテミスは何だかんだでダイアナちゃんって既成事実があるから結局はルナと安泰な未来だし、今はまだ夜天くんが心の中にいても側にいて大切にしてあげたらアルテミスに向いてくれるんじゃない?」

「そうだよな!頑張ろう」

「でもこの先もどうなるかはわかんないけどねぇ?まぁ気長に頑張って!」

「…美奈ぁ」





おわり



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