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「個」の時代の、知人と他人の間

「個」の時代が進む中、隣にどんな人が住んでいるかもわからない
知人以外は他人他人とはできるだけ関わらない
これでいいの?という話をしたいと思います。

前回「コーポラティブハウス」について書きました。

そんなのがあるんだ、へー--って感じですよね(笑)?
同じマンションに住む人同士、みんな顔見知りです。

しかし、これはレアケースです。
家族友人知人以外と関わることが極端に少なくなると、
他人への想像力を無くするのでは?
と思うことがありました。
※東京だけかもしれませんが(-_-;)


「スマホ貸してください。」


少し前のことです。
休日に私は、犬の散歩で外に出ました。
道端で、20代くらいのランニング姿の男性が近づいてきました。

「スマホ貸してもらえますか?」
いきなり??
「どうしたの?」
と聞くと、

ランニングをしようと鍵だけ持って出たら、鍵を落とした。
どれだけ探しても見つからない。
一緒に住んでいる同居人に連絡を取りたい。
ということでした。

私のスマホで同居人の連絡先が分かるの?
よくわからないけど、とりあえず貸して、一緒に画面を見ます。
ラインで検索できないかな…
とやってみたけど
「ダメみたい」
ということでした。

「同居人はいつ帰ってくるの?」
最近彼女が出来て、いつ帰ってくるかわからない、とのこと。

家を出たのは前日の夜、とのことです。
「一晩どうしたの?」
公園で寝た、とのこと。
初夏で寒くない時期で良かったね。

「交番に行った?」
「身分を証明できるものがないと何もできない」
と言われたそうです。
「困っている人を助けるのが交番じゃないの?」
私なら、めちゃくちゃごねるけどね。
若者よ、そんな時に簡単に引き下がってはいけないよ。

こうなると、完全に世話好きおばちゃんです。

その日は平日です。時間は8時半頃でした。
「会社は?」
「連絡しなきゃいけないんですけど。」
「検索すれば電話できるんじゃない?」
会社名を検索して、何とか連絡が付き、
その日は休みにしてもらいました。

さて、、
アパートの管理会社を検索できないか?
電話に出ません。
鍵を開けてくれる業者に頼んだら?

手配ができるか、連絡待ちになりました。
でも彼は、折り返しの電話を受けることが出来ません。

んー、、

「昨日の夕飯食べたの?」
「走って戻ってから食べようと思って、食べてない。」

昨日の昼から食べてないのー--?
かわいそう(´;ω;`)

折り返し待ちで一緒にいるのが気まずいこともあり、
私は1000円渡して、
「コンビニ(のイートインスペース)でご飯食べたら?
折り返し掛かって来たら、呼びに行ってあげる。」
そして若者はコンビニへ。

折り返しがあり、業者とのアパートの前での待ち合わせを決めて、
終了となりました。

帰り際、お金を返したいから連絡先を教えてください、
と言われたのだけど。
ペンとか持ってないし、、いいよと。
若者は1000円のお釣りを返そうとしました。
「業者と待ち合わせまで時間あるし、お茶でも飲めばいいじゃん。」

若者は深々と
「ありがとうございました。」と言ってくれました

と、親切自慢をしたいのではありません。
この話の、周りの人の反応が??だった、という話に続きます。


それ、詐欺だったんじゃないの?


職場の人や知人にこの話をしたら、
「それ、詐欺だったんじゃないの?」
という人が多くて、びっくりしたのです。

私はそんなにうぶ(素直)じゃないですよ。
むしろ疑り深い方です。

ちなみに自慢じゃないですが、10か国以上海外に行って
一度も騙されたり盗難にあったり、トラブルにあったことはないです。
ついでにお腹を壊したこともない。これは自慢(笑)

「でも、わからないよ。」と思いますか?

ランニングの恰好、、
ほんとに困ってそうだった、、
話のつじつまが合っていた、、
しかも、お金を下さいと言われたわけじゃない。
私から上げたんだし。

まあいいや、どれだけ説明しても 
「わからないよ。」という人を納得させることは出来ません。
疑いだしたら、キリがないのです。
私のカンです。

間近で詐欺をされた人を、見たことはあります。
それはほんとに怪しかった。

そして、もしこれが騙されたとしても、
実害1000円なので良いのです。
差し上げます!

で、こういう時に「詐欺かもよ?」
という人は、助けないってことよね?
あなたは、海外旅行とかで人に助けてもらったことはないの?
と思ったのです。
私は、数知れずあります。


同じ人が先回り??


台湾に旅行に行った時のことです。
グーグルマップもガイドブックもあり、どう見ても目的地が近いのに無い!
そんなことがあり、20代くらいの男性にマップを指さし聞いたのです。

その人は中国語で説明して、ある方向を指さしました。
私たちはお礼を言って、指をさされた方に歩きました。
しかし、目的地から離れます。
やっぱり違う。。

角を曲がって引き返し、ある男性に聞こうと近づきました。

???
娘が気が付きました。
さっきの男性だよ!!
(娘は、顔認知能力が異常に高いのです。
私だけだったら気づかなかったと思います。。)

彼が私たちに道を教えた後、歩いて行ったのは全然違う方向でした。

偶然?
どゆこと??
頭の中はパニックです。

男性は、私たちが違う方向に歩いて行ったので、
追いかけてきてくれたとのことでした。
中国人だと思って、言葉が通じたと思った、と。

こちらは片言の英語、彼は中国語で、
なぜそうわかったのかは、未だに不明(笑)
でも、そんな話でした。

そして私たちを、目的地まで連れて行ってくれたのでした。

旅に出ると、こんな親切に預かることはしょっちゅうです。


他人はみんな悪い人?


日本人(東京だけ?)の住む世界が、どんどん狭くなっている
そう感じるのは、こんな時です。
私が田舎もんだからそう思うの?
だとしたら、田舎もん上等!

分からないでもないです。
特殊詐欺の話はよく聞きますし。
関わらないと決めてしまえば、
トラブルに巻き込まれることも無い
ですからね。

知人と他人の間にくっきりと線が引かれている
他人は悪い人かもしれない

また、私にこの若者と同じことが起こったら、
同じマンションの人のピンポンを押して「ヘルプミー」を言えます。

若者の場合は、同じマンションに住む人は他人だった。

あなたに、この若者と同じことが起こったらどうしますか?
誰も助けてくれなくても、「自己責任」だから仕方ない

何か困ったことがあっても、頼まれれば親切に答えてくれるのが、
日本人の良いところ、ではなかったの?
他人への想像力を無くすと、とても生きづらい社会になるのでは?

もう、ほんとに困ったとき、誰も助けてくれない世の中なのでしょうか。
世知辛いですね。。
あなたなら、どうしますか?

※とはいえ、急に「困った話」の問い合わせが来たりして(笑)

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