ゲームは30分で飽きる女子大生の私が、原神だけは1年以上続けている理由を考えてみた
まず初めに、私は決して原神の回し者ではありません。
今でもですが、1日2時間ゲームで遊んだら、「ゲームしすぎた…」と自己嫌悪に陥るほどにはゲームヲタクではありませんし、
プレイが上手いとかシステムのすべてを理解しているとかでもありません。
しかし、気になったアプリをインストールしては文字通り30分でアンインストールする、という愚行を繰り返し続け、大学生までろくにスマホゲームにハマってこなかった私が、先日原神の旅人(ユーザー)歴1年を迎えたのです。本当にめでたい。
これを機に、日ごろお世話になっている原神の何が私を、いや、全世界の旅人を惹きつけているのか、考えてみることにしました。
つまりは感謝と愛の気持ちのを伝えるたいがための記事なのですが、同時にそのシステムやマーケティングの方法が非常に参考になることをみなさんに少しでもお伝えできればと思っています。
「私の方が原神を愛してるよ!」という先輩旅人さんはもちろん、「面白いゲームないかなあ」というゲーマーの方、「今世界では何がウケてるんだろう」というゲームに関わりのない方。
ど素人の長文で恐縮ですが、ど素人なりの視点で考察しています。
ぜひ何かの参考になさってください。
原神とは
原神は、中国のゲーム会社 miHoYo のオープンワールド型ゲームです。
双子の旅人として「テイワット大陸」の七国を巡る物語で、現在は四か国目まで実装されています。
特徴は、「元素」と呼ばれる要素がバトルに大きく関わってくる点です。
風・岩・雷・草・水・炎・氷のうちいずれかを操るキャラクターを操作し、例えば水元素と氷元素で敵を「凍結」させる、そこに炎元素を加えることで「溶解」させる、といった「元素反応」を起こすことで敵にダメージを与えるという、新しいバトルシステムなのです。
個人だけでなく、最大4人までのマルチプレイも楽しめます。
2022年8月時点で全世界の総ダウンロード数は1億以上にのぼり、Twitter Japan の発表によると、2022年にTwitterで「最も会話されたゲーム」 ランキング堂々の1位でもあります。
まだすべての国が実装されておらず、深いストーリーと広大なマップがさらにさらに深まり広がっており、これからも快進撃が続きそうです。
まさに今世界で最も目が離せないオンラインゲームと言っても過言ではないでしょう。
※参考
ヲタク心をくすぐる細かすぎる設定
原神の大きな特徴は、なんといってもそのストーリー性の高さです。
現在旅人が操作できるキャラクターは50人以上存在しますが、その一人ひとりに細かい設定やストーリーが盛り込まれています。
「ゲームなんだからストーリーとキャラの作りこみは当たり前でしょ」と思ったそこのあなた!!
原神はそんなものでは終わらないのです。
ストーリーなどゲームのメインとなる部分だけではなく、その作りこみはプレイしている随所で感じられます。
例えば ”村人A” のような人のセリフが実は盛大な伏線になっていたり、そのキャラの性格や出自が衣装の細部によって暗示されていたり、武器一つ一つに小説が1本書けそうなくらいの物語があったり・・・
まるで某夢の国のテーマパークのような作りこみの高さです。
つまりは、運営スタッフの方々(以下、運営と呼ばせていただきます)の原神への愛の大きさがものすごいのです。
「まだ ”アレ” は気づかれていないようだな・・・」とほくそ笑む運営のスタッフの方もいらっしゃるかもしれません。
その ”アレ” に気づいた旅人さんのSNS投稿がたまにバズっていますが、おそらくそれらはあくまでも氷山の一角。まだまだあるのでしょう。
気づいたら最後、またずぶずぶと原神の沼に落ちていく、ものすごい循環。
これだけのデティール、一体どれだけの人がどのように開発に関わっているのか、本当に気になっちゃいます。
加えて、アニメヲタクのハートもがっしり掴んでいるようです。
「このセリフ聞いたことあるような・・・」
「このシーンのこのアングル、どこかで見たことあるような・・・」
という具合に、日本のアニメのパロディを思わせるシーンがゲーム内で度々出てきて、そちらもたまに話題になっています。
七国の中には日本をイメージした「稲妻」という国もあるので日本文化へのリスペクトが感じられ、日本人として誇らしいです。
余談ですが、運営は私たち旅人の反応をよく見てくれているようです。
あるキャラクターは私たちの中で「ネタキャラ」扱いされているのですが、たまーにゲーム本編でもそのような扱いがされています。
おそらく当初はそんな予定ではなかったシリアスなキャラのはずなんですがこれも愛ゆえ、ですね。笑
愛があれば誰でも強くなる
原神の面白い点は、ただ課金しただけでは強くなれないという点です。
課金をすれば、好きなキャラクターや武器が当たる「祈願」、つまりガチャを引く回数を増やすことができます。
ガチャを引ければ強いキャラクターや武器を手に入れることはできますが、それでは強くなれないのが原神。
多くの旅人さんは強くなるために「聖遺物厳選」に日々励んでいるのです。
この「聖遺物」というのは、キャラクターにつけるアクセサリーのようなもので、キャラクター一人につき「花」「羽」「時計」「杯」「冠」の5種類を装備することができます。
聖遺物一つに、メインステータスと4つのサブステータスがついています。
例えば「攻撃力」「防御力」「HP」などの10種類が、聖遺物のレベル20に上げるまでに強化されていくのです。
特に「かいしんのいちげき」のように大ダメージが出せる攻撃の「会心率」「会心ダメージ」の値が重要視されているのですが。
ここで何が問題なのかというと、聖遺物はすべてランダムなのです。
「すべて」というのは、本当に「すべて」です。
聖遺物を手に入れるには、ミニバトルのようなものでモンスターを倒さなければいけません。
例えば「これを4種類そろえたらセット効果」というように、聖遺物自体にも種類があるので、バトルする場所ごとに手に入れられるセットの種類も変わってきます。
モンスターを倒した後にようやく聖遺物を手に入れられるのですが。
5種類の聖遺物のうち、何が出るかはランダム。
10種類のステータスのうち、何がつくかはランダム。
そのうち、レベル上げに伴って何が強化されるかはランダム。
なんだったら、一つのバトルの場所につき違うセット効果の聖遺物が2種類出る仕様になっているので、お目当てのセットが出るかもランダム。
強くなるためには課金ではなく、とにかく聖遺物を集めるしかないのです。
しかもセットもステータスも望み通りになったとしても全く的外れなステータスが強化されてしまったら、またイチからやり直し。
歴戦の旅人さんは、この地獄のシステムを乗り切って今があるのです。
つまりは、そのキャラクターを強くしたいという愛と忍耐力。
これが強くなる唯一の方法だからこそ、余計キャラクターに愛着が湧くのかもしれません。
また、このシステムがあるおかげで、それぞれの旅人さんが全く同じ性能のキャラクターを使うことはありません。
聖遺物は完全ランダムですから、育て方も人それぞれ。
回復が得意なはずなのにゴリゴリに鍛えられている子がいたり、本来の性能ではなくマニアックな性能に全振りされた子がいたり、見ていると本当に面白いですし、旅人さんの愛を感じます。
強くなる様子が「数字」で見られるのも個人的にハマったポイントです。
努力や成長が目に見えるって大事ですよね。
運営のユーザーに対する"還元"の仕方
実はこれが一番伝えたいことでもあります。
今までこれほどゲームに熱中してきたことがないため、「他のゲームも一緒だよ!」と言われてしまえばぐうの音も出ません。
が、原神が世界各国の旅人たちから愛される最大の理由だと思うのです。
例えばキャラクターのイラストや衣装案をユーザーがSNS上に投稿するコンテストが開催されており、1万以上のいいねがつく投稿があるほどの盛り上がりを見せています。
SNSだけでなく YouTubeでのコンテンツも非常に充実しています。
キャラクターの声優さんたちのラジオ番組およびゲーム実況や、大型アップデート前にはその背景を本国開発者が語る動画が投稿されます。
いずれも多くの旅人にとっては「これを無料でいいの!?」と思うくらいに嬉しいコンテンツが盛りだくさんなのです。
中でも私が驚いたのは、最近投稿されたこちらの動画です。
こちらは原神の「璃月」という二つ目の国の料理を再現した実写動画です。
まさかゲーム本編ですらない料理が実写で再現されるとは思いもしませんでしたし、まるで映画のようなクオリティの映像、音、再現度に圧倒されました。
私以外の旅人さんも同じことを思っているようで、賛美のコメントが続々とされています。
生々しいお話で恐縮ですが、この動画から広告利益以外の何か直接的な収益が得られることはおそらくないでしょう。
しかし、旅人さんたちが自分たちですらわからなかった「見たい」「楽しい」というニーズを見事叶えてくれた動画だと思うのです。
また、オフラインでのイベントも開催されつつあります。
特筆すべきは、オーケストラコンサートの開催でしょう。
原神では、ゲーム内のBGMはもちろん、それぞれのキャラクターのイメージ曲などが数多くあり、すべて本格的なクオリティです。
それらをYouTubeで公開するだけでなく、実際のコンサートも開催しているのです。
しかも、毎回抽選が行われるほどの人気ぶり。
「また開催してほしい」というコメントも頻繁に見かけます。
細部にまでこだわること自体がユーザーのニーズをくみ取った還元だと、日ごろのイベント情報からも学ばせていただいている次第です。
愛で成り立っているゲーム
少々、というかかなり長文になってしまいましたが、少しでも原神についてわかっていただけましたでしょうか。
つまり、これほど愛に溢れたゲーム、サービスを提供することに衝撃を覚え、その楽しさにも没頭してしまったのが、ゲーム好きでもなんでもない女子大学生の私がハマった理由なのです。
少しでも興味が湧いたそこのあなた。
インストールしてしまえば、あなたもテイワットを旅する旅人です。
星と深淵を目指せ!
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