見出し画像

「ひとりで悩まんでええんやで」という声かけ

 突然、一時間以上も涙が止まらなくなってしまった明け方。悲しいとか罪悪感とかなんとなくその辺りの感情なのはわかるけれども、それ以上のことは何もわからない。ただ漠然と落ち込んで涙が止まらない現象。

 そんな時に、ふと思うことがあって久しぶりに母にメッセージを送った。すると「電話していいですか?」という返事。

 実家が怖い私にとって、母親は好きではあるけれど実家を思い出してしまう相手でもあるせいで、話すのはだいぶん久しぶりになってしまった。

 嗚咽が止まらない中、「そうかぁ、そうかぁ」とゆっくり聞いてくれる母親につらつらと思い浮かんだことを話してみる。なぜか涙が止まらないこと、母親は好きなのに実家が怖くて帰れなくて申し訳ないし母親や祖母に会えなくて悲しいこと、色々お金をかけさせてしまって申し訳ないこと……。
 なにを話したかもうすでに朧げだが、思い出して書いている今もまた涙が止まらない。ずっと母親に謝っていた気がする。母親は謝る必要ないよと言ってくれるけれど、やっぱり罪悪感が消えない。

 そんな中、もし困りごとがあるならここに相談してみるのもいいかもよと教えてくれた、とある相談窓口。以前にも教えてくれていたようだが記憶にない、飲酒していたかもしれない。

 その時に母親がかけてくれた言葉が「ひとりで悩まんでええんやで」だった。歯車がぴったりはまるような感覚があって、涙の勢いがドバーッと加速した。

 こうやって朝早くなのに電話を繋いでくれて不安も聞いてくれる母親。「そうだ、母親は味方なんだ」と思うと同時に、送ってくれた相談窓口でも悩みを聞いてくれる、なんなら私には、私から頼ることができなかっただけで、きっと出来る範囲で支えてくれる友人もいる。

 あぁ、抱え込まなくてもいいんだ。
 そんな風に思わせてくれた、母の言葉。もしかしたら私はずっと、抱え込まなくてもいいと許されるのを願っていたのかもしれない。

 身近に辛い思いをしている人がいる方、もしタイミングがあればこの言葉をかけてあげて欲しい。あぁ、この人は味方なんだと思えるから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?